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ケプラー1000b

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ケプラー1000b
Kepler-1000b
星座 はくちょう座
分類 太陽系外惑星
海王星型惑星
発見
発見年 2016年[1]
発見者 ケプラー宇宙望遠鏡
発見方法 トランジット法[1]
位置
元期:J2000.0[2]
赤経 (RA, α)  19h 06m 44.5199762443s[2]
赤緯 (Dec, δ) +47° 05′ 53.576512277″[2]
固有運動 (μ) 赤経: -4.272 ミリ秒/[2]
赤緯: -4.855 ミリ秒/年[2]
年周視差 (π) 0.8675 ± 0.0133ミリ秒[2]
(誤差1.5%)
距離 3760 ± 60 光年[注 1]
(1150 ± 20 パーセク[注 1]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) ~0.533 au[注 2]
公転周期 (P) 120.01918 ± 0.00065 (平均)[3]
ケプラー1000の惑星
衛星の数 1?[3]
物理的性質
直径 59,698 km
半径 4.68+0.57
−0.51
R[3]
表面積 1.117×1010 km2
体積 1.110×1014 km3
質量 19.95+16.36
−8.99
M[3]
他のカタログでの名称
KOI-1888.01
KOI-1888 b
KIC 10063802 b
2MASS J19064452+4705535 b
Template (ノート 解説) ■Project
大きさの比較
海王星 ケプラー1000b
海王星 Exoplanet

ケプラー1000b英語: Kepler-1000b)は、地球からはくちょう座の方向に約3,760光年離れた位置にあるF型準巨星 ケプラー1000[2]公転している太陽系外惑星である。2016年に、ケプラー宇宙望遠鏡によるトランジット法の観測で発見された1,284個の太陽系外惑星の発見が報告され、ケプラー1000bもそのうちの1つである[1][4]質量半径は共に海王星より大きいとされている[3]

衛星の可能性

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ケプラー1000bの衛星候補
分類 衛星候補
発見
発見年 2020年
発見方法 TTV
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.235 RHill[3]
離心率 (e) 0.027[3]
近点引数 (ω) 48.750°[3]
平均近点角 (M) 257.304°[3]
ケプラー1000bの衛星
物理的性質
質量 1.551 M[3]
Template (ノート 解説) ■Project

2020年6月23日、ケプラー宇宙望遠鏡による観測データを分析した結果、ケプラー1000bを含むケプラー宇宙望遠鏡が発見した8個の惑星にトランジットタイミング変化(TTV)[5]が生じていることが判明し、周囲に 太陽系外衛星 と思われる候補天体が公転している可能性を示した報告論文がarXivに投稿された[3][6]。ケプラー1000bには、平均で5.21分の公転周期の変動が見られ、この変動はケプラー1000bのヒル半径の0.235倍離れた軌道を公転する地球の1.55倍の質量を持った衛星か、ケプラー1000を公転するケプラー1000bとは別の惑星のいずれかに起因すると考えられている[3]

しかし、現在の観測技術では衛星候補のトランジットを観測することが出来ず、また、TTVは衛星ではなく未知の惑星の影響で発生することもあるため、その存在が確認されるにはまだ時間を要するとみられている[6]。また、2020年にはこの衛星候補が存在するという説得力のある証拠は得られなかったという研究結果も発表されている[7]

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ ケプラーの第三法則 より計算。は軌道長半径(au)、は公転周期(年)、は主星の質量(太陽質量)。主星の質量は1.406太陽質量[3]とした。

出典

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  1. ^ a b c Jean Schneider. “Planet Kepler-1000 b”. The Extrasolar Planet Encyclopaedia. Paris Observatory. 2020年7月11日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g Results for Kepler-1000”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2020年7月11日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m Fox, Chris; Wiegert, Paul (2020). “Exomoon Candidates from Transit Timing Variations: Eight Kepler systems with TTVs explainable by photometrically unseen exomoons”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 501 (2): 2378-2393. arXiv:2006.12997. Bibcode2020MNRAS.tmp.3526F. doi:10.1093/mnras/staa3743. 
  4. ^ Morton, Timothy D.; Bryson, Stephen T.; Coughlin, Jeffrey L.; Rowe, Jason F.; Ravichandran, Ganesh; Petigura, Erik A.; Haas, Michael R.; Batalha, Natalie M. (2016). “False Positive Probabilities for all Kepler Objects of Interest: 1284 Newly Validated Planets and 428 Likely False Positives”. The Astrophysical Journal 822 (2): 15. arXiv:1605.02825. Bibcode2016ApJ...822...86M. doi:10.3847/0004-637X/822/2/86. 
  5. ^ 井田茂田村元秀生駒大洋関根康人 編『系外惑星の事典』朝倉書店、2016年9月15日、50-51頁。ISBN 978-4-254-15021-6 
  6. ^ a b Paul Scott Anderson (2020年7月2日). “Astronomers discover 6 possible new exomoons”. EarthSky. 2020年7月11日閲覧。
  7. ^ Kipping, David (2020). "An Independent Analysis of the Six Recently Claimed Exomoon Candidates". arXiv:2008.03613 [astro-ph.EP]。

関連項目

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外部リンク

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