コンテンツにスキップ

グレゴリー・コルベール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Gregory Colbert
2009年9月、タンザニアにて
生誕 (1960-04-19) 1960年4月19日(64歳)[1]
カナダの旗 カナダトロント
職業 映画監督写真家
公式サイト gregorycolbert.com
テンプレートを表示

グレゴリー・コルベールGregory Colbert, 1960年4月19日 - )は、カナダトロント出身の映像作家写真家ノマディック美術館The Nomadic Museum)の写真・映像作品展Ashes and Snowのアーティストとして知られている。

経歴

[編集]

Ashes and Snow

グレゴリー・コルベールは、1992年、スイスのエリゼ美術館で初の個展Timewavesを開催し、世界的に高い評価を得た。しかし、その後の10年間、映像やその他の作品をいっさい発表せず、インドミャンマースリランカエジプトドミニカ[要曖昧さ回避]エチオピアケニアトンガナミビア南極大陸などを訪れ、人間と動物との交流を映像と写真に収めていった。1992年以来、60回以上の探検旅行を重ね、コラボレーションを実現させた動物は130種以上に上っている。作品に登場する動物は、ゾウクジラマナティコシグロトキオオヅルイヌワシシロハヤブサツノサイチョウチーターヒョウアフリカン・ワイルド・ドッグカラカルヒヒオオカモシカミーアキャットテナガザルオランウータンイリエワニなど。また、人間の被写体には、ミャンマーの僧侶、トランス・ダンサー、サン族の人々、そのほか世界各地の土着の民族などが含まれている。

2002年、コルベールは、イタリアのヴェネツィアでAshes and Snowを開催。2002年4月9日付けのグローブ・アンド・メール紙は、作品展を次のように評した。「コルベール氏が、かつてない規模、かつてないスケールのイメージと写真を集めたAshes and Snowを披露した。1万2,600平方メートルの広さを占めるこの作品展は、ヨーロッパで開かれた個展として史上最大級と言われている[2]

Ashes and Snowは、2005年春、ニューヨーク市に場所を移し、この作品展のために特別に造られた移動式建造物、ノマディック美術館で開催される。その後、Ashes and Snowノマディック美術館は、2006年サンタモニカ2007年東京2008年メキシコシティを巡回した。累計1,000万人以上の鑑賞者を集め、生きているアーティストの作品展としては史上最多の動員数を誇っている[3]

Ashes and Snowは、批評家と一般客の両方から絶賛されてきた。「新しい巨匠が誕生した[4][5] 」と評したフォト誌のほか、「実にすばらしい作品展」(エコノミスト誌)、「きわめてユニーク。…(中略)あらゆる意味で普及の作品展(ウォールストリート・ジャーナル紙)、「魅惑的な写真」(スターン英語版誌)、「ベストのなかのベスト」(ヴァニティ・フェア誌)など、称賛の声は枚挙に暇がない。2002年に発行されたニューヨーク・タイムズ紙では、アラン・ライディングがヴェネツィアの作品展を次のように評した。「この作品の力は、フォーマルな美しさもさることながら、むしろ鑑賞者を包み込む独特の雰囲気によって作り出されている。…(中略)静寂と忍耐が時間を支配する世界を、我々はここでのぞき見ることができる[6]

コルベールのキャリアは、1983年パリで手がけた社会問題のドキュメンタリー映画から始まった。On the Brink-An AIDS chronicleと題されたこの作品は、9カ国で撮影され、1985年のACE賞で最優秀ドキュメンタリー部門にノミネートされた。その他の映像作品には、Last WordsFinding a Way Homeなどがある。これらの映像の制作が、やがて写真芸術へと発展していった。

グレゴリー・コルベールは、これまでに数々の賞を受賞したほか、さまざまな方面でその功績を認められてきた。2006年にルシー賞キュレーター・オブ・ザ・イヤーを受賞[7]、2007年に映像作品Ashes and Snowがヴェネツィア映画祭の特別賞にノミネートされたほか[8] Most recently, he was named the honorary ambassador of culture and tourism to Mexico.[9]、最近ではメキシコの名誉文化・観光大使に任命されている。

ノマディック美術館Ashes and Snowは、今後も際限なく世界各地を巡回する予定だ。

過去の発言

[編集]

「1992年、'Ashes and Snow'の取り組みを始めた時に私が目指したのは、人間と動物の関係を内側から捕らえることでした。すべての動物が共有している言葉と詩的な感覚を発見する過程を通じて、私は人間と動物と調和しながら生きていた時には存在したはずの共通の地を回復したいと考えています。」

「エジプトからマヤ、ネイティブ・アメリカン、ベドウィンまで、あらゆる文化が、自然との関係を表現する動物寓話を創り上げてきました。'Ashes and Snow'は、世界中のさまざまな種が登場する21世紀の動物寓話です。自然のオーケストラには、ヒトだけでなく、ゾウ、クジラ、マナティ、ワシ、チーター、オランウータン、そのほかたくさんの種が含まれているのです。」

著書

[編集]

参考

[編集]

外部リンク

[編集]