グリーンデイル (アルバム)
『グリーンデイル』 | ||||
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ニール・ヤング&クレイジー・ホース の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 2002年7月11日 - 9月19日 | |||
ジャンル | ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | ワーナー・ブラザース | |||
プロデュース |
ニール・ヤング L・A・ジョンソン | |||
ニール・ヤング&クレイジー・ホース アルバム 年表 | ||||
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専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
AllMusic | [1] |
Rolling Stone | [2] |
『グリーンデイル』(Greendale) は、ニール・ヤングの26枚目のスタジオ・アルバム。ヤングとクレイジー・ホースの『グリーンデイル』は、カリフォルニア州の海辺に設定された架空の町を舞台にした、全10曲から成るロック・オペラである。グリーン家代々の物語を軸にした、この「オーディオ・ノベル (audio novel)」は、アメリカの小さな町における出来事を複雑で、情感においても深く描いているという点で、古典的な文学作品であるソーントン・ワイルダーの戯曲『わが町』や[3]、シャーウッド・アンダーソンの短編集『ワインズバーグ・オハイオとも比較されている。
『グリーンデイル』には、腐敗、環境主義、マスメディアの統合など、多くのテーマが盛り込まれている。このアルバムや、それを踏まえたコンサート、映画、DVDなどは、多数の批評を呼び、その内容は「素人/アマチュア」と酷評するものから、2003年最高のアルバムのひとつに投票で選出した『ローリング・ストーン』誌の批評家たちまで、大きく分かれていた。
このアルバムのCDは、当初は、アルバムの内容を、アイルランド、ダブリンのコンサート会場ヴァイカー・ストリートにおいて、ヤングがアコースティックで独演した「ニール・オンリー (Neil-only)」のライブを収録したDVDが付いていた。後にこの演奏は、独立したライブ・アルバムとして、ダウンロード販売やストリーミングによって、iTunesやAmazon.comから入手できるようになった[4][5]。
2004年には、新たなDVDとして、アルバムの制作過程におけるスタジオでの演奏などを収めたドキュメンタリー『インサイド・グリーンデイル (Inside Greendale)』を付録とするCDがリリースされた[6][7]。DVD-Audio盤や、アナログLP盤のボックス・セットもリリースされ、いずれもアドヴァンスド・レゾリューション・ステレオ (Advanced Resolution Stereo) と 5.1 サラウンド・ミックスで、映画からの「デヴィルズ・サイドウォーク」のビデオが含まれている。2004年の遅い時期には、役者がこのアルバムの素材に合わせてリップシンクして演技した、一般の劇映画に匹敵する長さのDVDがリリースされた。
『グリーンデイル』の次に、ニール・ヤングがクレイジー・ホースと共演したアルバムは、両者の共演9作目となった2012年の『Americana』であった。
トラックリスト
[編集]全曲とも、作詞・作曲はニール・ヤング。
# | タイトル | 時間 |
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1. | 「フォーリング・フロム・アバヴ (Falling From Above)」 | |
2. | 「ダブル E (Double E)」 | |
3. | 「デヴィルズ・サイドウォーク (Devil's Sidewalk)」 | |
4. | 「リーヴ・ザ・ドライヴィング (Leave the Driving)」 | |
5. | 「カーマイケル (Carmichael)」 | |
6. | 「バンディット (Bandit)」 | |
7. | 「グランパズ・インタビュー (Grandpa's Interview)」 | |
8. | 「ブリンギン・ダウン・ディナー (Bringin' Down Dinner)」 | |
9. | 「サン・グリーン (Sun Green)」 | |
10. | 「ビー・ザ・レイン (Be the Rain)」 |
パーソネル
[編集]- ニール・ヤング - ギター、オルガン、ハーモニカ、ボーカル
- クレイジー・ホース
- マウンテネッツ (The Mountainettes)
- ペギ・ヤング - ボーカル
- Nancy Hall - ボーカル
- Twink Brewer - ボーカル
- Sue Hall - ボーカル
コミックス版
[編集]2007年、ヴァーティゴ・コミックスは、このアルバムの内容に基づいたコミック本を、同じ題名で出版すると発表した[8]。作家ジョシュア・ダイサートによると、ニール・ヤング自身も直接この企画に関わっているとされた[9]。グラフィックノベル『Greendale』(ISBN 1-4012-2698-1) は、2010年6月に出版され[10]、作画はクリフ・チェンが担当した[11][12]。
脚注
[編集]- ^ Stephen Thomas Erlewine. “Greendale - Neil Young,Neil Young & Crazy Horse | Songs, Reviews, Credits, Awards”. AllMusic. 2015年6月3日閲覧。
- ^ Miles, Milo (2003年8月4日). “Neil Young Greendale Album Review”. Rolling Stone. 2015年6月3日閲覧。
- ^ Durchholz, Daniel; Graff, Gary (2012). “1997-Present”. Neil Young: Long May You Run: The Illustrated History (Updated ed.). Voyageur Press. p. 177. ISBN 0760344116 March 2014閲覧。
- ^ “Greendale Live at Vicar St. (Live) by Neil Young on Apple Music”. iTunes. 2017年1月1日閲覧。
- ^ “Amazon.com: Greendale Live At Vicar St.: Neil Young: MP3 Downloads”. www.amazon.com. 2017年1月1日閲覧。
- ^ “NEIL & CRAZY HORSE YOUNG - Greendale 2nd Edition - Amazon.com Music”. www.amazon.com. 2017年1月1日閲覧。
- ^ “Neil Young - Greendale Buy Page”. www.neilyoung.com. 2017年1月1日閲覧。
- ^ Reid, Calvin (2007年7月28日). “Vertigo Plans Neil Young Graphic Novel; New Minx Titles”. Publishers Weekly. 2013年12月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月5日閲覧。
- ^ Ekstrom, Steve. “Joshua Dysart on Neil Young's Greendale at Vertigo”. Newsarama. 2007年8月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月5日閲覧。
- ^ Lorah, Michael (2010年6月8日). “Touring NEIL YOUNG'S GREENDALE With Writer Josh Dysart”. Newsarama. 2010年6月13日閲覧。
- ^ Arrant, Chris (2010年6月9日). “Artist Cliff Chiang Welcomes You to Vertigo's GREENDALE”. Newsarama. 2010年6月13日閲覧。
- ^ Gustines, George Gene (2010年6月15日). “Neil Young’s Greendale, Illustrated”. New York Times 2010年6月15日閲覧。