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グッバイ・クリーム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『グッバイ・クリーム』
クリームライブ・アルバム / スタジオ・アルバム
リリース
録音 1968年10月19日 ロサンゼルスザ・フォーラム
1968年10月 ロンドンIBCスタジオ[1]
ジャンル ブルースロック, サイケデリック・ロック, ハードロック
時間
レーベル イギリスの旗 ポリドール・レコード
アメリカ合衆国の旗 アトコ・レコード
プロデュース フェリックス・パパラルディ[1]
クリーム アルバム 年表
クリームの素晴らしき世界
(1968)
グッバイ・クリーム
(1969)
ベスト・オブ・クリーム
(1969)
エリック・クラプトン 年表
クリームの素晴らしき世界
(1968)
グッバイ・クリーム
(1969)
スーパー・ジャイアンツ
(1969)
テンプレートを表示

グッバイ・クリーム』 (Goodbye または Goodbye Cream) は、イギリスロックバンド、クリームによる4枚目かつ最後のオリジナルアルバム。ヨーロッパではポリドール・レコードアメリカではアトコ・レコードからリリースされ、1969年2月15日付のビルボードに初登場した[2]。アルバムからのシングル「バッジ」は1ヶ月後にリリースされた。バンドは1968年11月に解散し、アルバムはその後にリリースされた[3]

背景とレコーディング

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前作『クリームの素晴らしき世界』リリース直前にバンドのマネージャー、ロバート・スティグウッドはグループが11月にフェアウェル・ツアーとロイヤル・アルバート・ホールでの最後のコンサートの後に解散する予定であると発表した[4]

フェアウェル・ツアー開始直前の1968年10月に、クリームはロンドンのIBCスタジオでプロデューサーのフェリックス・パパラルディ、エンジニアのデイモン・リヨン=ショウと共に3曲を録音した[1]。「バッジ」と「スクラップヤード」でクラプトンはレスリー・スピーカーを使用し[4]、3曲とも鍵盤楽器はブルースとパパラルディが演奏した[1]

バンドは1968年10月4日のカリフォルニア州オークランドからツアーを開始し[4]、15日後の10月19日にロサンゼルスのザ・フォーラムで行ったコンサートをパパラルディ、エンジニアのエイドリアン・バーバー、ビル・ハルバーソンが録音した[1]

編集及びアートワーク

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本作の当初案は、前作のようにライブ盤とスタジオ盤の2枚組にするというものであった。しかしながら、アルバム収録に耐えうるライブ演奏は僅かであったため、ライブ演奏3曲とスタジオ演奏3曲のシングルアルバムとして完成した[4]

オリジナルアルバムはヘイグ・アディシアンの指示による見開きジャケットであった。表の写真はロジャー・フィリップスが撮影、カバーデザインはアラン・オルドリッジが行い、内側のイラストはロジャー・ヘインによる曲名の書かれた墓石がある墓地であった[5]。1998年のリマスター盤CDではインナースリーブのイラストはライナーノーツのものが使用された[1]

レビュー

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専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
Allmusic3/5stars[6]
Rolling Stone(Unfavorable)[7]

本作に対するレビューは芳しいものでは無かった。オールミュージックスティーヴン・トーマス・アールワインは本作のライブでの曲は前作よりも良かったとし、アルバムが「瞬間」で作曲されたと感じた[6]。レイ・レッツォによるローリング・ストーンでのレビューはそれほど好意的では無く、バンドはより良いアルバムをリリースするに値したと感じた[7]

収録曲

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A面
#タイトル作詞・作曲ヴォーカル[1]時間
1.アイム・ソー・グラッド I'm So GladSkip JamesEric Clapton, Jack Bruce
2.「政治家 PoliticianBruce, Pete BrownBruce
B面
#タイトル作詞・作曲ヴォーカル[1]時間
1.トップ・オブ・ザ・ワールド Sitting on Top of the WorldWalter Vinson, Lonnie Chatmon; arr. Chester BurnettBruce
2.バッジ BadgeClapton, George HarrisonClapton
3.「スクラップヤード Doing That Scrapyard ThingBruce, BrownBruce
4.「ホワット・ア・ブリングダウン What a BringdownGinger BakerClapton, Bruce
CD ボーナストラック
#タイトル作詞・作曲ヴォーカル時間
7.「エニイワン・フォー・テニス Anyone for Tennis(The Savage Seven Theme)Clapton, Martin SharpClapton

注:

パーソネル

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チャート

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チャート (1969) 最高位
Canadian Top 50 Albums[9] 5
French Top Albums[10] 3
German Albums Chart[11] 9
Norwegian Top 40 Albums[12] 7
UK Albums Chart[13] 1
US Billboard 200[14] 2

参照

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  1. ^ a b c d e f g h Goodbye (CD liner). Cream. Polydor Records. 1969. 31453 1815-2。
  2. ^ Whitburn, Joel. “Joel Whitburn's Record Research: Online Music Vault”. 2011年9月15日閲覧。
  3. ^ Welch, Chris (2005年8月4日). “The Farewell”. 2008年6月28日閲覧。
  4. ^ a b c d Schumacher, Michael (2005). “Chapter 5: Do What You Like (1968-69)”. Crossroads: The Life and Times of Eric Clapton (First ed.). New York City, United States: Hyperion Books. pp. 107, 111, 113, 114. ISBN 0-7868-6074-X 
  5. ^ Goodbye (Vinyl sleeve). Cream. New York City, United States: Atco Records. 1969. SD 7001。
  6. ^ a b Erlewine, Stephen Thomas. Cream: Goodbye > Review - オールミュージック. 24 June 2011閲覧。
  7. ^ a b Rezos, Ray (1973-04-06). “Review: Goodbye by Cream”. Rolling Stone (Jann S. Wenner). http://www.rollingstone.com/music/albumreviews/goodbye-19730406 2011年7月19日閲覧。. 
  8. ^ discogs.com”. 2024年3月30日閲覧。
  9. ^ “Top 50 Albums” (PDF). RPM 11 (8). (1969-04-21). ISSN 0315-5994. http://www.collectionscanada.gc.ca/rpm/028020-119.01-e.php?&file_num=nlc008388.5957&type=2&interval=50&PHPSESSID=m89iq841abagb37ld9c0fdc1f3 2011年7月19日閲覧。. 
  10. ^ Le Detail des Albums de chaque Artiste” (PHP) (French). InfoDisc. 2014年11月1日閲覧。 Find "CREAM" under the drop-down menu to see statistics.
  11. ^ Album - Cream, Goodbye” (ASP) (German). Media Control Charts. 2011年7月19日閲覧。
  12. ^ Cream - Goodbye (Album)” (ASP). Norwegian Charts. Hung Medien. 2011年7月19日閲覧。
  13. ^ All The Official Albums Chart Number 1s”. The Official Charts Company. 2016年2月11日閲覧。
  14. ^ Cream: Charts & Awards - Billboard Albums”. Allmusic. United States: Rovi Corporation. 2011年7月19日閲覧。
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