クロバナツルアズキ
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クロバナツルアズキ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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クロバナツルアズキの花
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分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Macroptilium atropurpureum (DC.) Urb. | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
クロバナツルアズキ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Siratro, atro, purple bean, purple bush bean |
クロバナツルアズキ(黒花蔓小豆、学名:Macroptilium atropurpureum[1])は、マメ科ナンバンアカバナアズキ属のつる性多年生草本。帰化植物。
特徴
[編集]茎は硬質で基部は木質化することが多く、多数分枝し、他の植物に絡み付いて伸びる。葉は3小葉からなり、小葉は倒卵状 - 楕円形で長さ5-8 cm、幅3-6 cm、先端は丸まることが多い。花は葉腋から長い花茎を出し、先端に数個つき、花冠は蝶形で黒紫色。竜骨弁は回転する。果実は線形の豆果で、長さ5-8 cm。
分布と生育環境
[編集]北米(テキサス州、メキシコ)、中南米、カリブ諸島原産。南西諸島に帰化。飼料作物[2]として導入され逸出したと考えられている。道端、荒地や畑でみられる。
日本の外来種 全種リスト(暫定版)に、同属のナンバンアカバナアズキ(タチナンバンアズキ)とともに掲載されている[3]。沖縄県対策外来種リスト[4]においては、2021年3月時点では重点対策種や対策種に指定されていないが、分布拡大が懸念される外来種として調査対象とされた。先島諸島を中心に比較的高い出現傾向を示したことから、今後留意する必要があると考えられている[5]。
利用
[編集]飼料、緑肥、連作障害除去用[6]。2つの栽培品種がオーストラリアにて作出されている[7]。1971年に開発されたサイラトロ(cv. Siratro)はネコブセンチュウ抵抗性を有するも、さび病に感受性があった。この弱点を克服するため、1994年に開発されたアズテック(cv. Aztec)は葉生産量が30%多く、さび病抵抗性を有する[8]。
海外では緑化や土壌流出を防ぐための被覆植物としても利用される。
地上部から抽出されたエキスが化粧品として利用される。
脚注
[編集]- ^ (米倉 & 梶田 2003)
- ^ (佐藤 & 阿部 1984)(佐藤, 清水 & 中川 1987)
- ^ (環境省 2002, p. 21)(国立環境研究所 2002)
- ^ (沖縄県 2021)
- ^ (沖縄県 2019)
- ^ (北村 2011, pp. 271–278)
- ^ (Heuzé et al. 2015)
- ^ (Tropical Forages 2020)
参考文献
[編集]日本語
- 米倉浩司; 梶田忠「クロバナツルアズキ」『BG Plants 和名-学名インデックス(YList)』2003– 。2022年8月13日閲覧。
- 大門弘幸; 奥村健治『作物栽培大系8 飼料・緑肥作物の栽培と利用』朝倉書店、東京都新宿区、2017年。ISBN 9784254415087。
- 佐藤博保; 阿部二朗「暖地型マメ科牧草(Tropical Forage Legume)の特性評価」『九州農業研究』第46巻、188頁、1984年。ISSN 04511581 。
- 佐藤博保; 清水矩宏; 中川仁「暖地型マメ科牧草の特性評価 第2報 マメ科牧草16種の熊本における生育と収量」『九州農業研究』第49巻、176頁、1987年。ISSN 04511581 。
- 環境省『移入種(外来種)リスト』環境省、2002年 。2022年7月31日閲覧。
- 国立環境研究所「マメ科植物 (暫定リスト)」『日本の外来種全種リスト (暫定版) 侵入生物データベース』2002年 。2022年7月31日閲覧。
- 沖縄県『沖縄県対策外来種リスト』沖縄県、2021年 。2022年7月31日閲覧。
- 沖縄県『沖縄県内における外来生物法及び生態系被害防止リスト掲載種(植物)の生育状況調査』沖縄県、2019年 。2022年7月31日閲覧。
- 北村征生 著、農文協 編「暖地型マメ科牧草の栽培技術」『草地・飼料作物大事典 栽培・調製と利用・飼料イネ・餌料資源活用』、社団法人 農山漁村文化協会、東京都港区、2011年。ISBN 9784540102868。
英語
- Heuzé, V; Tran, G; Hassoun, P; Lebas, F (2015), “Siratro (Macroptilium atropurpureum)”, Feedipedia, a programme by INRAE, CIRAD, AFZ and FAO
- Tropical Forages (2020), Cook, BG; et al., eds., “Macroptilium atropurpureum”, Tropical Forages: an interactive selection tool (International Center for Tropical Agriculture (CIAT), Cali, Colombia and International Livestock Research Institute (ILRI), Nairobi, Kenya: www.tropicalforages.info), ISBN 978958694234-8
外部リンク
[編集]- クロバナツルアズキ(黒花蔓小豆) 野の花賛花 -自生の姿を追って-
- クロバナツルアズキ(黒花蔓小豆) うちなー通信 沖縄の植物
- クロバナツルアズキ 西表島の自然 西表島植物図鑑
- クロバナツルアズキ ガジ丸の島 沖縄の草木
- クロバナツルアズキ抽出液BG 丸善製薬株式会社(薬粧部)