ギブラン・ラカブミン・ラカ

インドネシアの政治家 ギブラン・ラカブミン・ラカ Gibran Rakabuming Raka
2024年のギブラン
生年月日	(1987-10-01) 1987年10月1日（37歳）
出生地	インドネシア、中部ジャワ州、スラカルタ
出身校	シンガポール経営開発研究所 ブラッドフォード大学
現職	政治家、実業家
所属政党	無所属
配偶者	セルフィ・アナンダ
子女	ジャン・エテス・スリナレンドラ ラ・レンバ・マナ
親族	ジョコ・ウィドド（父） イリアナ（母）
インドネシア共和国 第14代副大統領
在任期間	2024年10月20日 -
大統領	プラボウォ・スビアント
第18代スラカルタ市長
在任期間	2021年2月26日 - 2024年7月16日

ギブラン・ラカブミン・ラカ（インドネシア語: Gibran Rakabuming Raka, 1987年10月1日 - ）は、インドネシアの政治家、実業家。同国第14代副大統領。2021年から2024年まで第18代スラカルタ市長を務めた。第7代大統領を務めたジョコ・ウィドドの長男である。

経歴

1987年10月1日にインドネシア、中部ジャワ州、スラカルタにてジョコ・ウィドドとイリアナの息子として誕生する。最初の9年間はスラカルタで教育を受け、その後シンガポールに移り、オーキッドパーク中学校オーキッドパーク中学校で学ぶ。中等学校を卒業後、オーストラリアのシドニー工科大学への留学を希望する外国人学生のためのパスウェイ・プログラムであるUTSインサーチに入学したが、大学の学部教育を受けるためにシンガポールに戻ることにした。

2010年にシンガポール経営開発研究所で卒業証書を取得し、提携しているブラッドフォード大学で理学士号を取得した。家業の家具業で数年働いた後、2010年、ギブランはスラカルタにケータリング会社「Chilli Pari」を設立した。

ギブランによると、父親が経営する会議場にケータリングサービスがないことに気づいたことが、会社設立のきっかけだったという。ジョコウィは当初、ギブランに家具事業のリーダーを継がせるつもりだったが、長男がケータラーになるという決断に反対した。しかし、会社は成長し、結婚パーティー向けのサービスに力を入れるようになった。

その後、ギブランは2015年にムルタバのチェーン店「Markobar」を立ち上げ、2017年までにインドネシア国内29カ所で開業した。ジョコウィは2017年、当初は息子の食品事業を認めていなかったが、ギブランの会社は結局、ギブランの家具会社よりも高く評価されることになったと述べた。2020年に立候補の条件として提出されたギブランの資産額は、221億ルピアと報告された。

2019年7月、スラカルタに拠点を置くスラメット・リヤディ大学の調査によると、ギブランは2020年のスラカルタ市長選挙の有力候補に選ばれた。スラカルタ市長は、ジャカルタ知事、後に大統領になる前の父親の役職だった。

この調査の2ヵ月後、ギブランは父親の政党である闘争民主党員として登録し、市長選挙に立候補した。闘争民主党は2020年7月、ギブランを市長候補として正式に支持し、市議会議長のテグ・プラコサと組ませた。この選挙でジョコウィの影響力に対抗するのは無駄だと考えた市議会は、福祉正義党を除くすべての政党がギブランを支持し、無投票当選となる可能性があった。しかし、仕立て屋を生業とするバギョ・ワヒョノが無所属候補として登録し、2020年9月6日に公認された。選挙自体は、ギブランが86.53％の票を獲得し、地滑り的な勝利を収めた。

現職大統領の息子であり、同市で最も人気のある元市長という地位の恩恵に浴したことに加え、ギブランの選挙運動はバギョの選挙運動に比べて、30倍近い費用が費やされた。

在任期間が比較的短かったにもかかわらず、ギブランがスラカルタに与えた影響は大きく、インドネシア・インディケーターによると、2021年に最も人気のある市長に選ばれた。この評価は、父親であるジョコ・ウィドド大統領との親密な関係だけでなく、新型コロナウイルス感染症の影響への積極的な取り組みや、メディアで大きく取り上げられた政策の推進に起因している。2024年の選挙で勝利し、副大統領に選出された余波で、2024年7月16日にスラカルタ市長の職を辞した。7月19日、後任としてプラコサ副市長が就任した。

2022年後半、ジョコウィを支持する複数の団体が、2024年のインドネシア大統領選の副大統領候補としてギブランを推薦し始めた。

推薦当時、副大統領候補になるための条件には40歳以上であることが含まれていたが、ギブランは選挙当時37歳であった。ギブランの出馬を可能にするため、2023年10月17日、ギブランの義理の叔父であるアンワル・ウスマンが主導する憲法裁判所は、地域の代表に選出された個人の最低年齢に例外を追加する判決を下し、物議を醸した。その4日後の2023年10月21日、プラボウォ・スビアント連立政権の一翼を担っていたゴルカルは、闘争民主党の一員でありながら、ギブランを同党の副大統領候補に指名した。プラボウォは翌日、ギブランを正式な伴走者として発表した。

ギブランはスラカルタ市長の仕事のため、発表の場を欠席した。そして翌日、父である大統領に許可を求める手紙を送った。総選挙委員会指導部は、委員会の内部規定で候補者の年齢下限が調整される前にギブランの立候補登録を許可したことで、ギブランの副大統領登録をめぐる倫理違反を犯していたことが判明した。2月14日に行われた選挙の結果、プラボウォとギブランは平均57％の得票率で、アニス・バスウェダン・ムハイミン・イスカンダル候補の平均27％、ガンジャル・プラノウオ・モハマッド・マフッド候補の平均16％に比べてリードした。この得票率は、プラボウォとギブランが第1回投票で選挙に勝利したことを示している。

ギブランは2024年10月20日に、マアルフ・アミンの後任として第14代副大統領に就任した。

人物

2015年6月11日、2009年のミス・ソロ優勝者であるセルフィ・アナンダと結婚した。出会いは、ギブランがコンテストの審査員を務めていたときだった。2016年3月10日、夫妻の第一子となる息子、ジャン・エテス・スリナレンドラが誕生。2019年11月15日、ギブランの妻はムハマディヤ・スラカルタ病院で娘を出産、ラ・レンバ・マナと名付けられた。

FCバルセロナのファンで、長年のファンであることを認めている。2020年8月の市長選では、サポーターとのオンライントレーニングで同クラブのジャージを着用した。好きなアニメシリーズは『鬼滅の刃』や『タンタンの冒険』だが、メディア出演の際には『NARUTO -ナルト-』と答えることが多い。