キャス・デイリー
キャス・デイリー Cass Daley | |
---|---|
生誕 |
Catherine Dailey 1915年7月17日 アメリカ合衆国 ペンシルベニア州フィラデルフィア |
死没 |
1975年3月22日 (59歳没) アメリカ合衆国 カリフォルニア州ロサンゼルス、ハリウッド |
職業 | 女優、歌手、コメディエンヌ |
活動期間 | 1936年 - 1975年 |
配偶者 |
フランク・キンセラ (Frank Kinsella) (m.1941年 - ?) ロバート・ウィリアムソン (Robert Williamson ) (1966年10月20日 - 1975年:デイリーの死まで) |
キャス・デイリー(Cass Daley、本名:キャサリン・デイリー(Catherine Dailey)、1915年7月17日 - 1975年3月22日)は、アメリカ合衆国のラジオ、テレビ、映画で活躍した女優、歌手、コメディエンヌ。
アイルランド系の路面電車の車掌の娘であったデイリーは、1940年代から、ナイトクラブや、ラジオに、バンドのボーカリストとして出演し始めた。
経歴
[編集]デイリーは子どもの頃から、近所の店先で歌いはじめていた。彼女は、その出っ歯と滑稽な歌い方で知られ、十代の頃からクローク係や電気工として働きながら、クラブで歌っていた。1930年代には、舞台に上がるようになり、1936年から1937年にかけては『Ziegfeld Follies』の舞台にも立った。1940年代には、デイリーは映画に進出して、『The Fleet's In』(1942年)ではドロシー・ラムーアやベティ・ハットンと共演し、『Crazy House』(1943年)ではオーレ・オルセン (Ole Olsen) やチック・ジョンソン (Chic Johnson) と共演した。1943年の映画『Riding High』ではディック・パウエルやドロシー・ラムーアと共演し、1945年の映画『Out of This World』ではエディ・ブラッケン (Eddie Bracken) やダイアナ・リン (Diana Lynn) と共演した。1954年の『Red Garters』ではローズマリー・クルーニーと共演したが、1967年の映画『The Spirit Is Willing』や1970年の映画『Norwood』が、最後に出演した映画となった。
1944年には、コメディアンのボブ・バーンズ (Bob Burns) がNBCラジオでもっていた番組『The Bob Burns Show』に、準レギュラーとして、何度もゲスト出演した。第二次世界大戦中のデイリーは、海外に派兵されたアメリカ兵たちの間で、歌手として大いに人気を博し、米軍ラジオ放送 (Armed Forces Radio Service (AFRS)) の番組『Command Performance』や『Mail Call』などにたびたび出演した。1945年、デイリーは、人気ラジオ番組『The Fitch Bandwagon』のキャストに加わった。1950年には、自身の冠番組『The Cass Daley Show』をもつに至った[1][2]。
デイリーは、ホーギー・カーマイケルとともに、何枚かレコードを吹き込んだ。そのうちの1曲である「The Old Piano Roll Blues」は、1950年にBillboard Hot 100 のチャートで最高11位まで上昇して10週にわたってチャートに留まり、1951年には「Aba Daba Honeymoon」が最高23位まで上昇して3週の間チャートに留まった。
「Put the Blame on Mame」のデイリーが1946年に吹き込んだバージョンは、わずか2か月の間に15万枚を売り上げた[3]。
やがてラジオが衰退すると、デイリーは引退し、カリフォルニア州ニューポートビーチで、ひとり息子を育てた。夫であったフランク・キンセラ (Frank Kinsella) と離婚した後、1970年代にカムバックを試み、テレビ、映画、舞台などで端役を演じた[2]。1972年には、昔懐かしいレビュー『Big Show of 1928』の一座に加わり、全米各地を巡業して、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにも出演した。
死
[編集]1975年3月22日、59歳になっていたデイリーは、ひとりでいた自宅アパートの部屋で、ガラス製のコーヒーテーブルの上に転倒した姿で発見された。ガラスの破片が喉を切り、帰宅した夫が発見する前に、彼女は失血死に至っていた[4]。テレビ、ラジオ業界への貢献に対して、キャス・デイリーは、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームのハリウッド・ブルバード6303番地にテレビへの貢献に対するもの[5]、同じく6710番地にラジオへの貢献に対するものと[6]、2つの星を与えられている。キャス・デイリーの亡骸は、カリフォルニア州ハリウッドのハリウッド・フォーエヴァー・セメタリー (Hollywood Forever Cemetery) のセクション8 (the new Garden of Legends) の道路脇に葬られた。
フィルモグラフィ
[編集]映画 | |||
---|---|---|---|
年 | 映画 | 役柄 | 注記 |
1942 | The Fleet's In | Cissie | |
Star Spangled Rhythm | Mimi | ||
1943 | Crazy House | 本人/Sadie Silverfish | |
Riding High | Tess Connors | ||
1945 | Out of This World | Fanny (drummer) | |
Duffy's Tavern | 本人 | ||
Screen Snapshots: Radio Shows | 本人 - The Sunday Bandwagon Program | 短編 | |
1946 | Unusual Occupations | 本人(クレジットなし) | 短編 |
1947 | Ladies' Man | Geraldine Ryan | |
Variety Girl | 本人 | ||
1951 | Here Comes the Groom | 本人 | |
1954 | Red Garters | Minnie Redwing | |
1967 | 幽霊たちの饗宴 (The Spirit Is Willing) | Felicity Twitchell | |
1970 | The Phynx | 本人 | |
Norwood | Mrs. Remley | ||
テレビ | |||
年 | 番組名 | 役柄 | 注記 |
1950 | The Jack Carter Show | 本人 | 1回出演 |
The Ed Wynn Show | 本人 | 1回出演 | |
1952 | Stars in Their Eye | 本人 | |
1954 | The Bob Hope Show | 本人 | 1回出演 |
1955 | The Jimmy Durante Show | 本人 | 1回出演 |
1964 | Bob Hope Presents the Chrysler Theatre | Patsy Willis | 1回出演 |
ディスコグラフィ
[編集]年 | 曲名 | チャート | 売り上げ |
---|---|---|---|
1940 | It's the Last Time I'll Fall in Love/ Where Were You Last Night? | - | - |
1946 | Put the Blame on Mame/ The Truth of the Matter Is | - | 150.000 |
1946 | Mama's Gone, Goodbye/ That's the Beginning of the End | - | - |
1947 | Fightin' Love/ Grandma Teeter Totter (With Hoagy Carmichael) | - | - |
1949 | Kiss Me Sweet/ It's a Cruel, Cruel World | - | - |
1949 | A Good Man Is Hard to Find/ All Right, Louie, Drop the Gun | - | 500.000 |
1950 | Louisville Lou/ Mister Honkey Tonk | - | - |
1950 | The Old Piano Roll Blues/ Stay with the Happy People (With Hoagy Carmichael) | #11 | - |
1950 | We Get Along So Good Together/ The One That I Want Won't Have Me (With Buz Butler) | - | - |
1951 | I'm Waiting Just for You/ Woman Is a Five Letter Word (With Hoagy Carmichael) | - | - |
1951 | Aba Daba Honeymoon/ Golden Rocket (With Hoagy Carmichael) | #23 | - |
1953 | The Call of the Wild/ These Are the Things I Remember | - | - |
脚注
[編集]- ^ “Ugly Duckling”. Time. (1946年1月28日) 2009年3月2日閲覧。
- ^ a b Cullen, Frank; Hackman, Florence; McNeilly, Donald (2007). Vaudeville, Old & New: An Encyclopedia of Variety Performers in America. Routledge. pp. 289. ISBN 0-415-93853-8
- ^ “'Mame' A Hit! : Cass Daley Record Soaring in Sales”. Pittsburg Post-Gazette: p. 47. (1946年11月24日) 2014年11月20日閲覧。
- ^ Martin, Linda; Segrave, Kerry (1986). Women in Comedy: The Funny Ladies from the Turn of the Century to the Present. Citadel Press. pp. 210. ISBN 0-8065-1000-5
- ^ “HWOF Cass Daley”. HWOF LLC.. 2014年11月20日閲覧。 - テレビ
- ^ “HWOF Cass Daley”. HWOF LLC.. 2014年11月20日閲覧。 - ラジオ