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キャサリン (ゲームキャラクター)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キャサリン
マリオシリーズのキャラクター
初登場夢工場ドキドキパニック
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キャサリンCatherine、欧米ではBirdo[注 1])は、任天堂が発売したコンピュータゲームソフト『夢工場ドキドキパニック』およびマリオシリーズに登場する架空のキャラクター。同社の登録商標。

概要

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筒状に突き出て開きっぱなしの大きな口と、頭に付いているリボンピンクが基本色。「キャシー」と呼ばれると機嫌が良くなる。担当者によると、「男」「女」ではなく、あくまでも「女の子と思い込んでいる」「恐竜ではない」[1]。近年[いつ?]は女性として扱われることがある(後述)。口から卵を吐く。

言葉遣いも女性らしく、マリオたちのことを「ちゃん」付けで呼んだりしている作品もある。『いただきストリート』では大人な態度で接している。また、自身を美しいと思っていたりとナルシストな描写が多い。

キャプテン★レインボー』にも登場。男性扱いされ逮捕された際に、主人公ニックが女性だという証拠を取りに行くイベントがある。マリオシリーズでは丁寧な口調で話すが、この作品では言葉遣いが荒々しくなっている。

卵を使っての攻撃と火炎弾のほか、吸い込み攻撃が使えるようになったり、踏ん張りジャンプもできるようになっている。

英語名はBirdoだが、『SUPER MARIO BROS. 2』(『スーパーマリオUSA』の日本以外での名称)のエンディングでは誤って"Ostro"と表示されており(Ostroは別の敵「ダウチョ」の英語名)、同様の誤記がある『スーパーマリオコレクション』の攻略本の一部ではキャサリンの英名を「オストロ」として紹介していたものもある。このミスは『スーパーマリオアドバンス』で訂正された。

キャサリンに女性の証拠があったり(キャプテン★レインボー、2008年)、女性には効果がないピーチの技も効果がなかったり(スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール、2008年)、女子更衣室にいたり(マリオゴルフ ワールドツアー、2014年)、女性レース協会に所属したり(マリオカート8、2014年)している。

歴史

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1987年、フジテレビとタイアップしたファミリーコンピュータ ディスクシステムのソフト『夢工場ドキドキパニック』で中ボスとして初登場。基本色のピンクのほか、赤、緑(ステージによっては灰色)の3種がいて、ピンクは口から卵だけを発射し、赤は卵と火を発射し、緑(灰)は火だけを発射する。なお、キャサリンの初登場はワリオやヨッシーやデイジーよりも早い。

1992年に発売された『夢工場ドキドキパニック』の移植版『スーパーマリオUSA』以降、マリオシリーズのキャラクターの一員となる。『スーパーマリオUSA』のCMが初CMデビューである。キャサリンが口から卵を吐き出して「できちゃったぁ!!」と語るCMは話題になった[2]。翌1993年の『USA』のスーパーファミコン移植版が収録された『スーパーマリオコレクション』のCMでは、『夢工場ドキドキパニック』『USA』の大ボス、マムーと一緒にリムジンでパーティ会場に乗り入れている。

1996年にサテラビューで放送されたサウンドリンクゲーム『BSスーパーマリオUSA パワーチャレンジ』では、3匹のキャサリンたちで結成された「スーパーキャサリンズ」がマリオたちの邪魔をする。

マリオテニス64』で再登場を果たし、初めてプレイヤーキャラクターとして登場。以後、マリオシリーズのゲーム(パーティー系やスポーツ系)に登場するようになった。

マリオ&ルイージRPG』ではマリオたちと敵対した。このゲームの上でキャサリンは女優を目指している(2020年発売の『ペーパーマリオ オリガミキング』で夢が実現し、主演女優として演劇に出演した)。

マリオ&ソニック AT 北京オリンピック』ではマリオ側の隠れキャラとして登場する予定だったが、取り消された(ただし不完全だがデータとしては収録されている)。しかし、『マリオ&ソニック AT バンクーバーオリンピック』ではゲストとして遊びに来ることがあり、見つけるとスターポイントがもらえる。アドベンチャーツアーズではヨッシーの落し物「ドリフトボード」を拾い、持ち主であるトップアスリートに渡したいらしくヨッシーでミッションをクリアすると返してくれる。

マリオ&ソニック AT ロンドンオリンピック』では、Wii版のみの初のライバルとして参戦し、水泳とバドミントンで勝負を仕掛けてくる。なお、バドミントンのパートナーは青のキャサリンでキーパーとしても登場し、他にも赤や黄色などのキャサリンもキーパーとして登場する。

ペーパーマリオシリーズでは、アイドルとしてレギュラー出演している。『ペーパーマリオ スーパーシール』で登場して以来、後の作品にもアイドルとして登場している。『ペーパーマリオ オリガミキング』ではアイドルだけでなく、喫茶店のオーナーもしている。

『マリオカート8』では、ピーチサーキットの看板に登場しており、その看板からピーチ、デイジー、キノピコ、ウェンディ、ロゼッタとともに「women of racing organization」(和訳すると「女性レース協会」)に所属していることが明らかになっている。サンシャインくうこうでは、アナウンス放送で「Ms. Birdo」と呼び出しを受けている。本作ではプレイアブルとして参戦していないが、2023年2月9日のニンテンドーダイレクトでの発表で、同年3月9日に配信された『マリオカート8 デラックス』の追加コース第4弾配信の際に新たな追加キャラクターとして参戦した[3]。カラーバリエーションとして、赤、青、水色、黄色、緑、オレンジ、黒、白のキャサリンも同時に参戦した。

各国の日本国外名

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  • 英語:Birdo
  • 韓国語:ケソリン(ハングル캐서린)
  • 中国語:カイセリン(簡体字凯瑟琳)

バリエーション

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キャサリンレッド
『スーパーマリオUSA』のワールド2-2以降のステージボス。タマゴの連射力が上がったキャサリンで、時折火の玉を織り交ぜてくる。
キャサリングリーン
『スーパーマリオUSA』のワールド5以降のステージボス。炎しか吐かず、倒すには別の道具や敵キャラクターが必要になる。灰色の体色の場合もある。

その他のマリオシリーズでは青、黄色、オレンジ、水色、黒など様々な色のキャサリンが登場している。

派生・近種

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メカキャサリン
スーパーマリオアドバンス』のワールド3-3でドン・チュルゲに変わって登場するキャサリン型のロボット。巨大タマゴを吐いてくる。
イモーヌ
マリオ&ルイージRPG3!!!』に登場する、キャサリンそっくりの顔をした小さな芋虫。キノコ王国の3賢者の一人。魔法のような力で巨大化したり、相手を小さくしたりする。戦闘後は、蝶のような姿になる。

配役

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『マリオテニス64』や『スーパーマリオアドバンス』では女性声優で普通の言葉を発していたが、ニンテンドー ゲームキューブ以降の作品からは戸高一生による加工された独特の低音の鳴き声となっている。

登場作品

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太字はプレイアブルとして登場した作品

脚注

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注釈

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  1. ^ 英語版名称。「バードー」と発音する。
  2. ^ 2023年3月9日配信のコース追加パス第4弾より追加。

出典

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  1. ^ 太田智美 (2015年1月15日). “キャサリン、お前オスだったのか……? 任天堂の回答がナナメ上だった”. ねとらぼ. 2024年9月8日閲覧。
  2. ^ M.B.MOOK『懐かしファミコンパーフェクトガイド』66ページ
  3. ^ 『マリオカート8 デラックス コース追加パス』第4弾は3月9日に配信決定。紹介映像も本日公開。”. 任天堂 (2023年3月2日). 2025年2月2日閲覧。