カールスルーエ市電T4形電車
カールスルーエ市電T4形電車 カールスルーエ市電B4形電車 | |
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T4形(1961年撮影) | |
基本情報 | |
製造所 | ラシュタット車両工場 |
製造年 | 1954年 - 1956年 |
製造数 |
T4形 15両(119 – 133) B4形 2両(307 - 308) |
運用終了 |
T4形 1981年 B4形 1978年 |
投入先 | カールスルーエ市電 |
主要諸元 | |
編成 | ボギー車、片運転台 |
軸配置 |
T4形 B'B' B4形 2'2' |
軌間 | 1,435 mm |
電気方式 |
直流750 V (架空電車線方式) |
設計最高速度 | 60 km/h |
車両定員 |
T4形 101人(着席32人) B4形 107人(着席32人) |
車両重量 |
T4形 17.8 t B4形 12.2 t |
全長 |
T4形 14,960 mm B4形 14,950 mm |
車体長 | 14,100 mm |
全幅 | 2,174 mm |
全高 | 3,150 mm |
床面高さ | 700 - 880 mm |
固定軸距 | 1,600 mm |
台車中心間距離 | 6,000 mm |
主電動機出力 | T4形 95 kw→120 kw |
出力 | T4形 190 kw→240 kw |
制御装置 | T4形 ディスクブレーキ、発電ブレーキ、レールブレーキ |
備考 | 主要数値は[1][2][3][4]に基づく。 |
T4形は、かつてドイツの路面電車であるカールスルーエ市電で使用されていた電車(動力車)。初のボギー車として、付随車であるB4形と共に営業運転に用いられた[1][2][3][4]。
概要
[編集]1950年代初頭、カールスルーエ市電に在籍していた営業用車両のほとんどは1920 - 1930年代に製造された小型の2軸車であり、それ以降に製造されたのは1940年代に導入された少数の戦時型車両(クリークスシュトラーセンバーンワーゲン)のみであった。これらの状況を改善し、輸送力増強に加え老朽化が進んだ車両を置き換えるため、初のボギー車として導入されたのがT4形およびB4形である[1][2][3][4][5]。
ループ線が存在する路線での走行を前提にした片運転台・片方向型の車体を有しており、全長は約14.5 m、車幅は約2.2 mで、1両単位の収容力は従来の2軸車の2倍となった。速度の制御には電気機器の製造を担当したブラウン・ボベリが開発した多段式抵抗器が採用され、力行96段、制動118段という多い段数により加速・減速が滑らかとなり、それにちなんだ「ファインステッパー(Feinstufer)」と言う愛称も付けられた[1][2][4][5]。
1954年に動力車のT4形が7両、付随車のB4形が2両導入され、翌1955年から1956年にはT4形が8両増備された。これらの車両はT4形による単行運転、T4形+B4形による連結運転の他、従来の2軸付随車とT4形を組み合わせた運転も実施された。だが1970年代になると連接車の増備により運用が縮小し、B4形は1978年までに、T4形は1981年までに営業運転を終了した。その後は一部の車両がカールスルーエ市電の車庫で保存されたが1994年に車庫の拡張に伴い解体されており、2022年時点で現存車両は存在しない。ただし廃車されたT4形の機器の一部については新造された連接車に流用されている[1][2][3][4][5]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e “Großraumtriebwagen”. Treffpunkt Schienennahverkehr Karlsruhe e.V.. 2021年6月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月16日閲覧。
- ^ a b c d e “Großraumbeiwagen”. Treffpunkt Schienennahverkehr Karlsruhe e.V.. 2021年6月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月16日閲覧。
- ^ a b c d 鹿島雅美「ドイツの路面電車全都市を巡る 10」『鉄道ファン』第46巻第9号、交友社、144-147頁。
- ^ a b c d e Jochen Allgeier 2013, p. 123.
- ^ a b c Jochen Allgeier 2013, p. 124.
参考資料
[編集]- Jochen Allgeier (6 February 2013). Die Entstehung des Karlsruher Stadtbahnsystems 1957 bis 2004 (Report). Karlsruher Institut für Technologie. 2024年8月16日閲覧。