カスケード沈み込み帯
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座標: 北緯45° 西経124° / 北緯45度 西経124度
カスケード沈み込み帯(カスケードしずみこみたい、英: Cascadia subduction zone)は、北アメリカ大陸の西海岸(アメリカ合衆国北西部・カナダ南西部)の沖合にある沈み込み帯である。ファンデフカプレートが、北米プレートの下へと沈み込んでいる[1]。地学的環境は、日本の南海トラフなどに類似している[2]。
過去の地震の記録
[編集]この沈み込み帯における最新の地震の発生は、1700年に発生したMw9.0の巨大地震であり、日本にも甚大な津波被害をもたらした[3][4]。この地震では、長さ1,100kmに及ぶ断層面が14mずれた。
歴史記録に大地震の発生は記録されていないが、地質学的な古地震調査の結果、過去に巨大地震が発生したことを示す痕跡が発見されている。日本においても津波が到達した記録が残されていることがわかった[5]。
この沈み込み帯においては、過去約7,000年間に13回の地震が発生したとされている。平均すると約500年に1度程度となる。また、過去10,000年では41回(約240年に一度程度)の地震が発生したとされ、うち半分はM9クラスの巨大地震とされる[5]。プレート間巨大地震は、過去3500年間に7回発生したことがわかった[6]。識者によれば、この地震帯を震源に、いつ大規模な地震が発生してもおかしくないと言う。[3][7]
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “カスケード沈み込み帯における巨大地震の発生履歴の研究史”. 東京大学地震研究所. 2021年3月8日閲覧。
- ^ “産総研:北米西海岸で西暦1700年に発生した巨大地震の規模を日本の古文書から推定”. www.aist.go.jp. 2021年3月8日閲覧。
- ^ a b CNJ. “巨大津波が日本も襲う、M9の米国北西部地震:50年以内に発生?”. WIRED.jp. 2021年3月8日閲覧。
- ^ 栁澤 英明, 藤井直樹, 金戸俊道「我が国における遠地津波の襲来特性に関する検討―1700年カスケード地震津波を対象として―」『土木学会論文集B2(海岸工学)』第68巻第2号、土木学会、2012年、I_151-I_155、doi:10.2208/kaigan.68.I_151、ISSN 1884-2399、NAID 130004550750。
- ^ a b カスケード沈み込み帯における巨大地震について - 国土交通省(一部改変)
- ^ “アメリカ北西部カスケーディアにおける液状化跡調査|出版物とサービス|産総研 地質調査総合センター / Geological Survey of Japan, AIST”. www.gsj.jp. 2021年3月8日閲覧。
- ^ Baker, Mike (2022年2月7日). “The Tsunami Could Kill Thousands. Can They Build an Escape?” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331 2022年2月8日閲覧。