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エリダヌス座シータ星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エリダヌス座θ星[1]
Theta Eridani
星座 エリダヌス座
見かけの等級 (mv) 2.90[1]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  02h 58m 15.67525s[1]
赤緯 (Dec, δ) −40° 18′ 16.8524″[1]
赤方偏移 0.000040[1]
視線速度 (Rv) 11.90 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -52.89 ミリ秒/年[1]
赤緯: 21.98 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 20.23 ± 0.55ミリ秒[1]
(誤差2.7%)
距離 161 ± 4 光年[注 1]
(49 ± 1 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) -0.6[注 2]
θ星の位置
物理的性質
スペクトル分類 A4III+ [1]
他のカタログでの名称
CD -40 771[1]
HD 18622J[1], HIP 13847[1]
Template (ノート 解説) ■Project
エリダヌス座θ1[2]
仮符号・別名 アカマル[3], Acamar[4][5]
見かけの等級 (mv) 3.2[2]
位置
元期:J2000.0[2]
赤経 (RA, α)  02h 58m 15.696s[2]
赤緯 (Dec, δ) −40° 18′ 16.97″[2]
赤方偏移 0.000040[2]
視線速度 (Rv) 11.9 km/s[2]
固有運動 (μ) 赤経: -44.6 ミリ秒/年[2]
赤緯: 19.0 ミリ秒/年[2]
年周視差 (π) 28.00 ± 11.00ミリ秒[2]
物理的性質
質量 2.6 M[6]
自転速度 70 km/s
スペクトル分類 A3IV-V [2]
光度 96 L[6]
表面温度 8,200 K[6]
色指数 (B-V) +0.14[7]
色指数 (U-B) +0.14[7]
色指数 (R-I) +0.08[7]
他のカタログでの名称
CD -40 771A[2]
FK5 106[2], HD 18622[2]
HR 897[2]
SAO 216113[2]
Template (ノート 解説) ■Project
エリダヌス座θ2[8]
見かけの等級 (mv) 4.3[8]
位置
元期:J2000.0[8]
赤経 (RA, α)  02h 58m 16.408s[8]
赤緯 (Dec, δ) −40° 18′ 16.84″[8]
赤方偏移 0.000063[8]
視線速度 (Rv) 18.8 km/s[8]
固有運動 (μ) 赤経: -17.2 ミリ秒/年[8]
赤緯: -6.0 ミリ秒/年[8]
物理的性質
質量 2.4 M[6]
自転速度 90 km/s
スペクトル分類 A1V [8]
光度 36 L[6]
表面温度 9.200 K[6]
色指数 (B-V) +0.08[7]
色指数 (U-B) +0.12[7]
他のカタログでの名称
CD -40 771B[8]
HD 18623[8]
HR 898[8]
SAO 216114[8]
Template (ノート 解説) ■Project

座標: 星図 02h 58m 15.67525s, −40° 18′ 16.8524″ エリダヌス座θ星は、エリダヌス座恒星で3等星。

概要

[編集]

歴史的には、エリダヌス座の最後に表示されている[6][9]。この星は北緯33度より低くてギリシャからは見えないという理由から、ヒッパルコスや後のトレミーによって「川の果て」の星として選ばれている[10]

エリダヌス座θ1星とθ2星は地球から見て8.3秒離れて見え[6]、そのふらつきから連星とされている二重星である[11][12]

名称

[編集]

固有名のアカマル[3] (Achamar[4][5]) は、アケルナルと同じくアラビア語で「川の果て」を意味する ākhir al-nahr に由来したものである[4]。中世まではアカマルにあたるこの星が本来のエリダヌス座の南端の星であったが、ルネサンス期にエリダヌス座が南に拡張された時に、「川の果て」も南へ移動して現在のα星が新たに「川の果て」となったため、α星はアカマル(Acamar)と同じ ākhir al-nahr の音に由来する「アケルナル」(Achernar)と呼ばれるようになり現在に至っている[4]。アラビア語の「川の果て」(ākhir al-nahr)という呼称もトレミーなどのギリシア系天文学に由来するもので、10世紀の天文学者アブドゥッラフマーン・スーフィーの『星座の書』によると、本来アラブの伝統的な星名では「ダチョウ」を意味する ظلیم ẓalīm と呼ばれていたという。

2016年7月20日に国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、Acamar をエリダヌス座θ1星の固有名として正式に承認した[5]

中国では伝統的に「天園六」(現代中国では天园六、中国星座「天園」の6番目)と名づけられている。

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n SIMBAD Astronomical Database”. Results for tet Eri. 2015年9月30日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p SIMBAD Astronomical Database”. Results for tet01 Eri. 2015年9月30日閲覧。
  3. ^ a b 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂版第4刷)恒星社厚生閣、2007年2月28日、218頁。ISBN 978-4-7699-0825-8 
  4. ^ a b c d Paul Kunitzsch; Tim Smart (2006). A Dictionary of Modern star Names: A Short Guide to 254 Star Names and Their Derivations (2 ed.). Sky Publishing. p. 36. ISBN 978-1-931559-44-7 
  5. ^ a b c IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2016年10月27日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h Professor James B. (Jim) Kaler. “ACAMAR (Theta Eridani)”. University of Illinois. 2010年2月24日閲覧。
  7. ^ a b c d e 輝星星表第5版
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n SIMBAD Astronomical Database”. Results for tet02 Eri. 2015年9月30日閲覧。
  9. ^ Rogers, J. H. (1998). “Origins of the ancient constellations: II. The Mediterranean traditions”. Journal of the British Astronomical Association, 108 (2,): p.79–89. Bibcode1998JBAA..108...79R. http://adsabs.harvard.edu/full/1998JBAA..108...79R 2010年2月27日閲覧。. 
  10. ^ Larry Sessions. “Achernar: End of the River”. Earth & Sky Tonight Post 06-29-2009. 2010年2月26日閲覧。
  11. ^ NSV 01002, database entry, New Catalogue of Suspected Variable Stars, the improved version, Sternberg Astronomical Institute, Moscow, Russia. Accessed on line February 26, 2010.
  12. ^ Acamar”. Alcyone Bright Star Catalogue. 2010年2月26日閲覧。

関連項目

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