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ウリクペン救助隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウリクペン救助隊
アニメ
原作 金子満
総監督 笹川ひろし、原征太郎
脚本 鳥海尽三(企画・脚本)
キャラクターデザイン 杉野昭夫
製作 ユニマックス&MK、タツノコプロ
放送局 フジテレビ系列
放送期間 1974年9月30日 - 1975年3月29日
話数 全132話(全22回)
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ
ポータル アニメ

ウリクペン救助隊』(ウリクペンきゅうじょたい)は、フジテレビ系列局で放送されていたテレビアニメである。ユニマックスとタツノコプロが共同制作したアニメであるが、権利はMK COMPANYが所持している。全132話(全22回)。

フジテレビでは1974年9月30日から1975年3月29日まで、毎週月曜 - 土曜 18:55 - 19:00 (日本標準時)に放送。前期には日本冷蔵(現・ニチレイ)の一社提供で、後期にはエスエス製薬の一社提供で放送されていた。海外では、1989年に香港亜洲電視で放送された。

ストーリー

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ウリクペン王国の動物たちによる救助隊「ウリクペン救助隊」が、森の動物たちを災難救助する。「ウリクペン」の名は、当初のメンバーであるウサギリスクマペンギンに因む。

本作は1つの出動シナリオを1週間かけて描く構成を採っており、毎週土曜日にはその週に最も早く到着できた救助隊員に「今週の功労賞」が与えられる模様を放送していた。

登場キャラクター

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ウリクペン救助隊員の名称表記は、読売新聞1974年9月30日付夕刊のラジオ・テレビ欄に掲載されている宣伝広告より。

ウリクペン救助隊

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ライオンのボス
声 - 不明
ウリクペン王国の国王で、救助隊の隊長も兼ねている。常に王宮で待機している。
ウサギのショータロー
声 - 喜多道枝
ウリクペン救助隊の中心的存在。正義感の強い一番の元気者だが、泳げないのが弱点。
リスのピンスケ
声 - 不明
小柄ですばしっこい隊員。
クマのハチゴロー
声 - 佐藤昭司
隊員一の巨漢で、怪力が売りの隊員。ギャグメーカー的なキャラで、功労賞を取ることは少ない。
ペンギンのギンタ
声 - 水鳥鉄夫
クールなキャラクターを気取っているが、結構熱くなりやすいタイプ。
イノシシのチョチョ
声 - 不明
常にサングラスを付けている。文字通りの猪突猛進キャラクターで、八五郎とは良きケンカ仲間。
トナカイのムー
声 - 不明
ベテラン隊員でチームの相談役的存在。一番の長身。
カモメのリンリン
声 - 麻上洋子
救助隊の紅一点。通信や情報を担当する隊員。隊員の中では唯一自力での飛行が可能で、常に空の上から見守る。
コアラのコアラちゃん
声 - 不明
見習い隊員で、正式隊員ではないが、いつも基地にいる。正式隊員になりたがっているが、朝寝坊と昼寝の常習犯。第9話ではウルフ暗黒帝国に拉致された事もある。

このほか、「功労賞」発表時にはオウム(ファンファーレ担当)やチンパンジー(ドラムロール担当)も登場するが、いずれも声を発しない。

ウルフ暗黒帝国

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オオカミのハングルフ
声 - 水島鉄夫
ウリクペンチームの救助の邪魔をするウルフ暗黒帝国のボス。主に洞窟のアジトから指令を下すが、時によっては自ら前線で行動をする事もある。
コンドルのコンドラー
声 - 不明
ハングルフの部下。主に空の上から妨害を仕掛ける。多数のメンバーが存在する。
カラスのブラカラス
声 - 不明
同じくハングルフの部下。コンドラー同様多数メンバーが存在。
コウモリのバンパイヤー
声 - 不明
同じくハングルフの部下で、多数メンバーが存在。
古代怪獣のアングリル
声 - 不明
同じくハングルフの部下で多数メンバーが存在するが、他のメンバーが空から妨害するのに対し、地中から現れて妨害する。

ナレーション

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声 - 納谷六朗

フォーマット

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毎回のストーリー展開は次の通り。

  1. ウリクペン城内のボスとリンリンの前にウリクペン隊員6名(ショータロー・ピンスケ・ハチゴロー・ギンタ・チョチョ・ムー)とコアラちゃんが整列し、その席上、ボスから事件と任務が命ぜられる。
  2. ウリクペン隊員は、直ちにヘルメットとバッグを装着。城下にある専用車に搭乗し、城から出動する。その後、城上部からリンリンが出動する。
    • ここまでが月曜前半。
  3. ウリクペン隊員たちは目的地まで出動するが、そこへハングルフたちが様々な妨害を仕掛けるも、隊員たちの反撃やハングルフたちの自滅によって未遂に終わる。この間リンリンは、様子を城内のボスへ報告する。
  4. そして隊員のいずれか1人が見事任務を達成し、事件解決となる。
    • ここまでが月曜後半から土曜前半。
  5. 隊員たちは再びボスとリンリンの前に整列。オウムやチンパンジーのファンファーレとともに隊員たちの頭上に6個のくす玉が現れ、ボスの「功労者」発表と同時にくす玉が割れて紙吹雪が舞う。そして受賞者はボスから「功労賞」メダルを首に掛けてもらう。それに納得のいかない隊員(たいていは漏れた隊員)が「どうして○○なんだよ!?」などと抗議することもあるが、その際にはボスが理由を説明する。また、事件解決後の様子を映すこともある。

スタッフ

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主題歌

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「がんばれ! ウリクペン救助隊」
水木一郎シングル
B面 帰ろうよランラララン(歌:堀江美都子
リリース
ジャンル ポピュラー・ソング
アニメソング
レーベル 日本コロムビア
作詞 なかたにくにお
作曲 菊池俊輔
試聴
がんばれ! ウリクペン救助隊 - YouTube(日本コロムビア提供YouTubeアートトラック)
帰ろうよランラララン - YouTube(日本コロムビア提供YouTubeアートトラック)
テンプレートを表示
前期オープニングテーマ「がんばれ!ウリクペン救助隊」
作詞 - なかたにくにお / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 水木一郎、コロムビアゆりかご会
後期オープニングテーマ
エスエス製薬提供時代はOPフィルムがカットされ、エスエス製品(エスタック、ブロン)の15秒CMを流してから、本編にタイトルテロップを合成して開始した。
挿入歌「帰ろうよランラララン」
作詞 - なかたにくにお / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 堀江美都子こおろぎ'73

各話リスト

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サブタイトル 脚本 演出
1 ふしぎ草を探せ! 鳥海尽三 笹川ひろし
樋口雅一
2 ザネリの大火事 柳川茂 富永貞義
3 ヒエビエ村を救え! 小山高男 樋口雅一
4 氷を溶かすな! 鳥海尽三 冨永貞義
5 ビックラ山の一大事 柳川茂 樋口雅一
6 三匹の子豚救出作戦 小山高男 布川郁司
樋口雅一
7 洪水村を救え! 陶山智 池野文雄
8 悪魔の実を刈りとれ! 山本優 冨永貞義
池野文雄
9 コアラゆうかい事件 酒井あきよし 笹川ひろし
樋口雅一
10 ダイナマイト作戦 鳥海尽三 池野文雄
11 暴走列車を止めろ! 関根章 樋口雅一
12 ダチョウの卵を救え! 山本優 池野文雄
13 恐怖の風船旅行 落合茂一
14 ウリクペン越冬作戦 桜井正明 樋口雅一
15 ナダレ山荘を救え! 山本優 池野文雄
16 救助隊海を行け! 金子裕 樋口雅一
17 巨象ジャンボを止めろ! 落合茂一 池野文雄
18 それ行け! 地底大進撃 山本優
19 恐怖の滝つぼ 笹川ひろし 布川郁司
本多哲
20 ムラサキ水仙を枯らすな 布川郁司
池野文雄
21 早く電気を! 城山昇 池野文雄
22 赤ちゃん牛が待っている 落合茂一 原征太郎
本多哲

放送局

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ネット局のデータは、読売新聞1974年9月30日付夕刊のラジオ・テレビ欄に掲載されている宣伝広告より。

放送対象地域 放送局 放送日時 備考
関東広域圏 フジテレビ 月曜 - 土曜 18:55 - 19:00
北海道 北海道文化放送
岩手県 テレビ岩手 月曜 - 土曜 16:55 - 17:00[1] 1974年12月まで
山形県 山形テレビ
宮城県 仙台放送 月曜 - 土曜 18:55 - 19:00[2]
福島県 福島テレビ 月曜 - 土曜 17:00 - 17:05[3] 1974年12月まで
新潟県 新潟放送
長野県 長野放送 月曜 - 土曜 18:55 - 19:00[4]
富山県 富山テレビ 月曜 - 土曜 18:55 - 19:00[5]
石川県 石川テレビ 月曜 - 土曜 18:55 - 19:00
(キー局と同時刻の遅れネット、1975年4月5日まで放送)[6]
静岡県 テレビ静岡 月曜 - 土曜 18:55 - 19:00
中京広域圏 東海テレビ 月曜 - 土曜 8:45 - 8:50
近畿広域圏 関西テレビ
広島県 広島テレビ
香川県・岡山県 西日本放送
愛媛県 愛媛放送
福岡県 テレビ西日本
佐賀県 サガテレビ
長崎県 テレビ長崎
大分県 テレビ大分
宮崎県 テレビ宮崎
鹿児島県 鹿児島テレビ
沖縄県 沖縄テレビ

備考

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  • 初回放送当日付の読売新聞夕刊のラジオ・テレビ欄には、ウリクペンチーム、曜日別のフォーマット、懸賞(後述)、日冷の冷凍食品について紹介する本作の宣伝広告が掲載された。
  • 「今週の功労賞」を与えられる隊員は、実際には月曜日に隊長が号令をかける際、「開始ーっ」と答える隊員に決まっていた。ショータローが受賞するケースが圧倒的に多かった。
  • 日冷一社提供時代には、「功労賞」の受賞者を当てる懸賞を行っていた。当時同社の冷凍食品に付いていた応募シールをハガキに貼って送ると、正解者の中から抽選で毎週300人に「ウリクペン・バッグ」(ウリクペン隊員が背中に羽織っているバッグと同型の玩具)がプレゼントされた[7]
  • 同じく日冷一社提供時代にはオープニングフィルムを流していたが、スポンサーがエスエス製薬に替わってからはカットされた。

脚注

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  1. ^ 『河北新報』1974年9月30日 - 12月28日付朝刊、テレビ欄。
  2. ^ 『河北新報』1974年9月30日 - 1975年3月31日付朝刊、テレビ欄。
  3. ^ 『福島民報』1974年9月30日 - 12月28日付朝刊、テレビ欄。
  4. ^ 信濃毎日新聞』信濃毎日新聞社、1974年9月30日・1975年3月29日付のテレビ欄。 
  5. ^ 『北國新聞』1975年2月3日付 - 2月8日付各朝刊、テレビ欄。
  6. ^ 『北國新聞』1975年3月31日付 - 4月5日付各朝刊、テレビ欄。
  7. ^ 毎日新聞毎日新聞社、1974年10月7日、夕刊10頁。 
フジテレビ系列 月曜 - 土曜18:55枠
日本冷蔵一社提供枠 → エスエス製薬一社提供枠】
前番組 番組名 次番組
クレクレタコラ
(1973年10月1日 - 1974年9月28日)
ウリクペン救助隊
(1974年9月30日 - 1975年3月29日)
冒険ロックバット
(1975年3月31日 - 1975年9月27日)