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ウスヒラタケ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウスヒラタケ
分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
: ハラタケ綱 Agaricomycetes
: ハラタケ目 Agaricales
: ヒラタケ科 Pleurotaceae
: ヒラタケ属 Pleurotus
: ウスヒラタケ P. pulmonarius
学名
Pleurotus pulmonarius
(Fr.) Quél. (1872)[1]
ウスヒラタケ

ウスヒラタケ(薄平茸[2]学名: Pleurotus pulmonarius)は、ヒラタケ科に分類される中型の食用キノコは半円形で、表面は薄い灰色、ヒダは白色で、が無いのが特徴。発生時期は夏から秋で、ヒラタケよりも肉が薄くてやわらかく、食味は弱いがクセがない。

生態

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腐生性[2]。野生のものは、夏(梅雨時期)から初秋にかけて、人里やシイカシ林、雑木林ブナミズナラ林、クルミなど、さまざまな広葉樹の倒木や切り株の上に折り重なる様にして群生する[3][2]。特に夏場の山地の渓流や沢沿いの倒木などで見かけられる[2]

形態

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野生のウスヒラタケは、小型で薄く、傘の色は白から淡黄色のものが多い。傘は半円形で、若いときはまんじゅう形をしているが、生長すると半円形や扇状になる[3]。傘はヒラタケよりも薄く、下から見ると透けて見えるほどで、肉もやわらかくて脆い[3]。若い時期の傘は薄褐色を帯びているが、やがて白色から薄い灰色、淡い黄色へと変化する[3]。ヒダは白色で柄に垂生する[3][2]。ヒダにできる小さなコブは、キノコバエが運ぶ線虫の寄生によるものである[2]。柄はほとんど発達せず[2]、長さ0.5 - 1.5センチメートル (cm) と非常に短いので、倒木などに傘が直接付着しているように見える[3]


利用

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ウスヒラタケ、生
100 gあたりの栄養価
エネルギー 23 kJ (5.5 kcal)
4.8 g
0.2 g
6.1 g
ビタミン
チアミン (B1)
(26%)
0.30 mg
リボフラビン (B2)
(34%)
0.41 mg
他の成分
水分 88 g
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。

食用とされる。「シメジ」と称して販売される事もあるが、シメジ属の「ホンシメジ」とは別種。 クセのない味で香りはほとんどないが、口当たりが良くしっとりとした歯触りが好まれる[3]ビタミンB1ビタミンB2を多く含んでいる。やわらかいことから、すまし汁けんちん汁などの汁物鍋物への利用が一般的で、すき焼き味噌汁の具、あんかけ鉄板焼きバター炒めなどの炒め物アヒージョパエリアなど和洋問わずさまざまな料理に使える[3][2]

近縁種

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ヒラタケの仲間には、食用に適さないキヒラタケスエヒロタケや、食用になるヒラタケ、本種のウスヒラタケがある[3]

ヒラタケ(Pleurotus ostreatus)は晩秋から冬にかけて発生し、傘は濃い灰色で肉がもっと厚い[2]

脚注

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参考文献

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  • 牛島秀爾『道端から奥山まで採って食べて楽しむ菌活 きのこ図鑑』つり人社、2021年11月1日。ISBN 978-4-86447-382-8 
  • 瀬畑雄三監修 家の光協会編『名人が教える きのこの採り方・食べ方』家の光協会、2006年9月1日。ISBN 4-259-56162-6 
  • 東京書籍 『食品成分表』文部科学省 科学技術・学術審議会 資源調査分科会 報告

関連項目

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