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ウシノケグサ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウシノケグサ属
Festuca cinerea a1
Festuca glauca
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
階級なし : ツユクサ類 Commelinids
: イネ目 Poales
: イネ科 Poaceae
亜科 : イチゴツナギ亜科 Pooideae
: ウシノケグサ属 Festuca
学名
Festuca L.
英名
Fescue

ウシノケグサ属(学名:Festuca)は、イネ科の属のひとつ。属名は草の茎という意のラテン語に由来する[1]

概要

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小穂は円錐花序をなす。小穂には数個の両性花を含み、包穎は大抵は尖る。護穎は洋紙質で5脈があり、普通は背面は丸いが、希に竜骨を持つものがある。芒はない場合が多いが、直立するものをもつ例もある[2]。 要するに、円錐花序で、小穂が多数の花からなり、さほど左右から扁平になっていないもの。その中で、護穎や基盤が無毛であれば、この属のものの可能性が極めて高いが、例外もまた多い[3]。日本を含む温帯地方の草地や川べりなどに広く分布している。熱帯域でも高山に生育する例がある[2]

魅力的な花序を持つ種もあるが、一般的には青緑色か青灰色の葉を鑑賞するために栽培される。多くは芝生や牧草として用いられる。ロックガーデンや花壇、鉢植え用にも利用される。

主な種

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日本には帰化種を含めて以下のような種がある[2]

以下の種も人間と関係が深く、よく知られる。

  • Festuca amethystyna
    密な房状になって叢生する常緑の多年草。高さは45センチ、幅25センチほどになる。原産地はヨーロッパ中部、東部。
  • Festuca arundinacea オニウシノケグサ
    直立して叢生する大型で常緑の多年草。高さは50~200センチになる。ヨーロッパ原産で、北半球に広く分布し日本ではどの地域でも見られる。
  • Festuca eskia
    小山状に成長する常緑の多年草。高さは15センチ、幅25センチとコンパクトである。ピレネー地方の原産。
  • Festuca glacialis
    小山状に密に叢生する常緑の多年草。高さ幅とも10センチほどである。フランス、スペイン、ピレネー、アルプスが原産地。
  • Festuca glauca
    密に叢生する常緑の多年草。高さは30センチ、幅25センチ。温帯地方の北部、および南部が原産。
  • Festuca valesiaca
    変化の多い密な叢状になる常緑、または半常緑の多年草。高さは50センチ、幅45センチほどになる。原産地はヨーロッパ中部。

脚注

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  1. ^ 山田晴美『園芸植物学名事典』小学館、1975年10月、133頁。 
  2. ^ a b c 佐竹他p.112
  3. ^ 長田(1993)p.70

参考文献

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  • 英国王立園芸協会『A-Z園芸植物百科事典』誠文堂新光社、2003年6月。ISBN 978-4416403006 
  • 塚本洋太郎『園芸植物大事典』小学館、1994年3月。ISBN 978-4093051118 
  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎他『日本の野生植物 草本I 単子葉植物』,(1982),平凡社
  • 長田武正『日本のイネ科植物図譜(増補版)』,(1993),(平凡社)