ウシノケグサ属
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ウシノケグサ属 | ||||||||||||||||||||||||
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Festuca glauca
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Festuca L. | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Fescue |
ウシノケグサ属(学名:Festuca)は、イネ科の属のひとつ。属名は草の茎という意のラテン語に由来する[1]。
概要
[編集]小穂は円錐花序をなす。小穂には数個の両性花を含み、包穎は大抵は尖る。護穎は洋紙質で5脈があり、普通は背面は丸いが、希に竜骨を持つものがある。芒はない場合が多いが、直立するものをもつ例もある[2]。 要するに、円錐花序で、小穂が多数の花からなり、さほど左右から扁平になっていないもの。その中で、護穎や基盤が無毛であれば、この属のものの可能性が極めて高いが、例外もまた多い[3]。日本を含む温帯地方の草地や川べりなどに広く分布している。熱帯域でも高山に生育する例がある[2]
魅力的な花序を持つ種もあるが、一般的には青緑色か青灰色の葉を鑑賞するために栽培される。多くは芝生や牧草として用いられる。ロックガーデンや花壇、鉢植え用にも利用される。
主な種
[編集]日本には帰化種を含めて以下のような種がある[2]。
- F. arundinadea オニウシノケグサ
- F. elatior ヒロハウシノケグサ
- F. extremiorientalis オオトボシガラ
- F. japonica ヤマトボシガラ
- F. megalura オオナギナタガヤ
- F. myuros ナギナタガヤ
- F. octoflora ムラサキナギナタガヤ
- F. ovina ウシノケグサ
- F. parvigluma トボシガラ
- F. rubra オオウシノケグサ
- F. takedana タカネソモソモ
以下の種も人間と関係が深く、よく知られる。
- Festuca amethystyna
- 密な房状になって叢生する常緑の多年草。高さは45センチ、幅25センチほどになる。原産地はヨーロッパ中部、東部。
- Festuca arundinacea オニウシノケグサ
- 直立して叢生する大型で常緑の多年草。高さは50~200センチになる。ヨーロッパ原産で、北半球に広く分布し日本ではどの地域でも見られる。
- Festuca eskia
- 小山状に成長する常緑の多年草。高さは15センチ、幅25センチとコンパクトである。ピレネー地方の原産。
- Festuca glacialis
- 小山状に密に叢生する常緑の多年草。高さ幅とも10センチほどである。フランス、スペイン、ピレネー、アルプスが原産地。
- Festuca glauca
- 密に叢生する常緑の多年草。高さは30センチ、幅25センチ。温帯地方の北部、および南部が原産。
- Festuca valesiaca
- 変化の多い密な叢状になる常緑、または半常緑の多年草。高さは50センチ、幅45センチほどになる。原産地はヨーロッパ中部。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 英国王立園芸協会『A-Z園芸植物百科事典』誠文堂新光社、2003年6月。ISBN 978-4416403006。
- 塚本洋太郎『園芸植物大事典』小学館、1994年3月。ISBN 978-4093051118。
- 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他『日本の野生植物 草本I 単子葉植物』,(1982),平凡社
- 長田武正『日本のイネ科植物図譜(増補版)』,(1993),(平凡社)