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ウコン (サクラ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウコン
日本花の会結城農場さくら見本園にて
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: バラ目 Rosares
: バラ科 Rosaceae
: サクラ属 Cerusus もしくは
スモモ属 Prunus
学名
Cerasus Sato-zakura Group ‘Grandiflora’ A.Wagner[1][2]
シノニム

Cerasus lannesiana ‘Grandiflora’ A. Wagner[3]
Cerasus serrulata ‘Grandiflora’[4]

和名
ウコン(鬱金)

ウコン鬱金、学名:Cerasus Sato-zakura Group ‘Grandiflora’ A. Wagner)は、バラ科サクラ属植物オオシマザクラを基に生まれた日本原産の栽培品種サトザクラ群サクラ[1][2]。名前はショウガ科ウコンの根を染料に用いた鬱金色に由来する。別名は「浅黄(桜)」[5]

特徴

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日本花の会 結城農場 桜見本園にて

江戸時代以前からある栽培品種で荒川堤で栽培されていたサトザクラの一つ[6]

最大の特徴は、ギョイコウ(御衣黄)スマウラフゲンゾウ(須磨浦普賢象)、ソノサトキザクラ(園里黄桜)[7]、ソノサトリョクリュウ(園里緑龍)[8]と同じく、黄色・黄緑・緑色系の花を咲かせることである。DNA解析により枝変わりの可能性が指摘されている[9]。花弁に黄色のカロテノイドと緑色のクロロフィルを含む葉緑体をもつ性質はギョイコウなどと同じであるが、ウコンは緑色のクロロフィルが少量のため黄緑(淡黄色)に見え、ギョイコウはクロロフィルが多量のためより濃い緑色に見えると考えられている[10]

樹形は高木の盃状、八重咲きの黄緑に近い黄色い大輪の花をつけるヤエザクラである。東京を基準とした花期は4月中旬[6]

ウコンの花は日本国外でも人気が高い[11]

出典

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  1. ^ a b 勝木俊雄『桜』p28、岩波新書、2015年、ISBN 978-4004315346
  2. ^ a b 勝木俊雄, サクラの分類と形態による同定」『樹木医学研究』 21巻 2号 2017年 p.93-104(p.97), 樹木医学会, doi:10.18938/treeforesthealth.21.2_93
  3. ^ 勝木俊雄 『日本の桜 増補改訂版』 学習研究社、2009年、ISBN 978-4-05-403796-0
  4. ^ 大場秀章・川崎哲也・田中秀明 『新日本の桜』 山と溪谷社、2007年、ISBN 978-4-635-06192-6
  5. ^ 多摩森林科学園サクラデータベース 森林総合研究所
  6. ^ a b 鬱金 日本花の会 桜図鑑
  7. ^ 園里黄桜 日本花の会 桜図鑑
  8. ^ 信州須坂の臥竜公園では、日本で認定された黄緑系桜5品種を全てご覧頂けます! 須坂市観光協会
  9. ^ 加藤珠理, 勝木俊雄, 津田吉晃 ほか, 「DNAマーカーを用いたサクラ栽培品種の識別』『日本森林学会大会発表データベース』 2010年 121巻, 第121回日本森林学会大会, セッションID:Pa2-94, p.689, doi:10.11519/jfsc.121.0.689.0
  10. ^ 勝木俊雄『桜』p104、岩波新書、2015年、ISBN 978-4004315346
  11. ^ 大原隆明 『サクラハンドブック』 文一総合出版、2009年、ISBN 978-4-8299-0181-6

関連項目

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  • ギョイコウ(御衣黄) - 緑色の花を咲かせる桜。性質はウコンに近い。
  • スマウラフゲンゾウ(須磨浦普賢象) - ウコンよりも濃い黄色の花を咲かせる桜。花弁数はウコンやギョイコウよりはるかに多い。
  • 公益財団法人日本花の会 - 日本国内の桜に関して研究を行っている公益財団。