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イトヒキホウボウ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
イトヒキホウボウ属
Bellator brachychir
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: カサゴ目 Scorpaeniformes
: ホウボウ科 Triglidae
: イトヒキホウボウ属 Bellator
学名
Bellator
D. S. Jordan & Evermann, 1896
タイプ種
Prionotus militaris
Goode & T.H. Bean, 1896[1]
シノニム[1]

イトヒキホウボウ属 (学名:Bellator) は、ホウボウ科の下位分類群の1つ。南北アメリカ大陸周辺の東太平洋西大西洋に分布する。

分類

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1896年にアメリカの魚類学者であるデイビッド・スター・ジョーダンバートン・ウォーレン・エバーマンによって初めて属として記載され、1896年以前にジョージ・ブラウン・グッドタールトン・ホフマン・ビーンによってメキシコユカタン半島カトチェ岬沖で記載されていた Prionotus militaris をタイプ種とする単型属であった[1][2]。属名の Bellator は「戦士」を意味し、二本の細長い背鰭棘に由来する[3]

下位分類

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8種が分類されている[4]

分布と生息地

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アメリカ大陸周辺の西大西洋と東太平洋の熱帯から温帯海域に分布する[4]。浅瀬の岩礁からかなり深いところまで生息する[7]

形態

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頭部は多数の隆起と棘があり、眼窩内に薄い空間があり、大きく硬く、四角い。口は下向きで、顎と口蓋に単純な歯を持つ。背鰭は二基あり、11棘と11軟条から成る。胸鰭の主要部分は短く、12 条が臀鰭の起部まで伸びており、最下部の3本は遊離軟条である。体には粗いがあるが、うなじと鰓蓋後部上部には鱗が無い[7]。最小種はイトヒキホウボウで最大全長は 9.9 cm、最大種は B. egretta で、最大全長は 20 cm[4]

脚注

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  1. ^ a b c CAS - Eschmeyer's Catalog of Fishes Prionotinae”. researcharchive.calacademy.org. 2024年4月27日閲覧。
  2. ^ CAS - Eschmeyer's Catalog of Fishes Bellator”. researcharchive.calacademy.org. 2024年4月27日閲覧。
  3. ^ Order Perciformes (Part 12): Suborder Triglioidei: Families Triglidae and Peristediidae”. The ETYFish Project Fish Name Etymology Database. Christopher Scharpf and Kenneth J. Lazara (10 June 2021). 27 April 2024閲覧。
  4. ^ a b c Froese, Rainer, and Daniel Pauly, eds. (2024). Species of Bellator in FishBase. April 2024 version.
  5. ^ 『ペルー海域の深海魚類図鑑』日本トロール底魚協会、2009年、245頁。 
  6. ^ 『スリナム・ギアナ沖の魚類』海洋水産資源開発センター、1983年9月、441頁。 
  7. ^ a b Genus: Bellator, Searobins”. Shorefishes of the Eastern Pacific online information system. Smithsonian Tropical Research Institute. 27 April 2024閲覧。

関連項目

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