イデナム
イデナム(이대남、Idaenam、二代男)[1]は、韓国でフェミニズムに否定的な傾向を持つ20代の男性を指すために使用される用語[2]。この用語は2010年代後半に最初に登場した。
見解
[編集]イデナムはフェミニズムに対して否定的な傾向がある。彼らはスーザン・ファルディの1991年の本『バックラッシュ』の「怒れる若年男性たち」と比較されている[3]。イデナムは、ミサンドリーに強く反対している[4]。
2021年の国家人権委員会の調査によると、20代男性の70%が女性に対するアファーマティブ・アクションに反対していた[5]。多くのイデナムは、性別の割り当ては差別的であると考えている[6]。
韓国の反フェミニズムは、高所得の若い男性の間でより顕著である[7]。また、2021年の統計によると、20代と30代の男性(イデナム)は、40代と50代の男性(386世代の男性)よりもLGBTの権利を受け入れないが、60歳以上の男性よりは受け入れる[8]。
韓国の政治におけるイデナム
[編集]イデナム現象は、西洋の「怒れる白人男性」に似た社会的反発の一形態だが、これはしばしば政治的保守主義またはポピュリズム (左派と右派の両方を含む)に繋がる。韓国の中道右派の出版物である中央日報は、国民の力の現在の党首である李俊錫が反フェミニストの調査を利用してイデナムの票を獲得したと報じた[9]。
韓国の左派文在寅政権は、前の保守政権よりもフェミニスト政策を実施しており、20代の男性はそれに対して激しい反感を抱いている[10]。2022年大韓民国大統領選挙の主な候補者である国民の力の尹錫悦と共に民主党の李在明は、イデナムの票を獲得するためにフェミニズムに対して否定的な態度をとることで物議を醸している[11]。国民の党の安哲秀は、イデナムのミソジニーを促進したとして尹と李を批判した[12]。特に、韓国の右派と社会保守主義者は、フェミニズムを積極的に攻撃することによって、イデナムを彼らの主要な支持者にしようとしている[10][13][14]。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- ^ “idaenam”. 허프포스트코리아. 2022年3月26日閲覧。
- ^ Kim Sooah (2021) Men in their Twenties Angry at Feminism : Discourse Analysis of “Megal and the Finger Controversy”. Korea Citation Index
- ^ “한국의 '이대남'과 미국의 '브로플레이크' ... '백래시의 시간'이 왔다 [Korea's "Idaenam" and America's "broflake" ... "Time for Backlash" is here.]”. 프레시안. (25 May 2021) 29 November 2021閲覧。
- ^ “정치권이 키운 '이대남' 프레임, 결국 GS25 사태 불러일으켜”. 투데이신문. (6 May 2021) 29 November 2021閲覧。
- ^ “이대남 70% "여성할당제 반대"”. 파이낸셜뉴스. (25 August 2021) 29 November 2021閲覧。
- ^ “이대남의 항변 "우리를 여성 혐오자라고 착각하지 마라"”. The Chosun Ilbo. (5 January 2019) 29 November 2021閲覧。
- ^ “답글: 누가 페미니스트인가 – AS – alookso”. alook.so. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “[성소수자인식지표 – 2021년 성소수자를 바라보는 우리의 시선 – 성소수자에 대한 인식]” (14 July 2021). 2022年3月26日閲覧。
- ^ “'안티페미' 목청 올리는 이준석 정치적 영토 '이대남' 챙기기?”. JoongAng Ilbo. (22 November 2021) 29 November 2021閲覧。
- ^ a b S. Nathan Park (23 June 2021). “Why So Many Young Men in South Korea Hate Feminism”. Foreign Policy. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “이대남 찾으러 간 윤석열·이재명 ... '이대녀'는 누가 챙길까 [Yoon Seokyeol and Lee Jaemyeong who went to find Idaenam ... Who will take care of "Idaenyeo"?]”. 쿠키뉴스. (26 November 2021) 29 November 2021閲覧。
- ^ “안철수 "尹·洪, 이대남 눈치보며 여성공약 ... 이재명, 편가르기"”. JoongAng Ilbo. (11 October 2020) 13 November 2021閲覧。
- ^ “The Little Symbol Triggering Men in South Korea's Gender War”. New York Times (30 July 2021). 2022年3月26日閲覧。
- ^ “"혐오를 이용하는 치졸한 정치, 이제는 멈추자" ["Cheap politics that uses hatred. Let's stop now".]”. 프레시안. (13 November 2021) 14 November 2021閲覧。