イグラチモド
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IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
販売名 | Careram; Kolbet |
データベースID | |
CAS番号 | 123663-49-0 |
PubChem | CID: 124246 |
ChemSpider | 110694 |
別名 | T-614 |
化学的データ | |
化学式 | C17H14N2O6S |
分子量 | 374.368 g/mol |
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イグラチモド (Iguratimod) は、関節リウマチ治療薬の一つである[1][2]。日本において、富山化学により開発された。2012年6月厚生労働省より製造販売承認を受け、製品名をエーザイがケアラム、大正富山医薬品がコルベットとして販売している[3][4]。
禁忌
[編集]妊婦または妊娠している可能性のある婦人、製剤成分に過敏症を有する患者に対して禁忌であるほか、下記の患者に禁忌とされている[5][6]。
副作用
[編集]添付文書に記載されている重大な副作用は、肝機能障害(0.49%)、黄疸(0.10%)、汎血球減少症(0.10%)、白血球減少(0.10%)、消化性潰瘍(0.68%)、間質性肺炎(0.29%)、感染症(敗血症、膿胸等)(0.19%)である。
その他10%以上の患者にAST(GOT)増加、ALT(GPT)増加、Al-P増加、γ-GTP増加が見られる。
作用機序
[編集]- リンパ球B細胞に直接作用し、IgGやIgMなどの免疫グロブリンの産生を抑制する。
- 単球・マクロファージに作用し、TNFα・インターロイキン-1β・インターロイキン-6などの炎症性サイトカインの産生を抑制する。
これらは NF-κB (nuclear factor-kappa B) を介した作用であることが示唆されている。
出典
[編集]- ^ Keiichi Tanaka (2009). “Iguratimod (T-614): A novel disease modifying anti-rheumatic drug”. Rheumatology Reports 1 (1).
- ^ Lu, Liang-jing; Teng, Jia-lin; Bao, Chun-de; Han, Xing-hai; Sun, Ling-yun; Xu, Jiang-hua; Li, Xing-fu; Wu, Hua-xiang (2008). “Safety and efficacy of T-614 in the treatment of patients with active rheumatoid arthritis: a double blind, randomized, placebo-controlled and multicenter trial”. Chinese Medical Journal 121 (7): 615–619. PMID 18466681.
- ^ Joanne Bronson, Murali Dhar, William Ewing, Nils Lonberg. 31. In Manoj C. Desai. “To Market, To Market - 2011”. Annual Reports in Medicinal Chemistry 47: 499–569.
- ^ Eisai Co. (29 June 2012). "Eisai and Toyama Chemical Receive Approval to Market Anti-rheumatic Agent Iguratimod in Japan" (Press release). 2012年11月15日閲覧。
- ^ “ケアラム錠25mg 添付文書” (2015年12月). 2016年6月27日閲覧。
- ^ “コルベット錠25mg 添付文書” (2015年12月). 2016年6月27日閲覧。