イギリス議会開会式
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イギリス議会開会式(イギリスぎかいかいかいしき、State Opening of Parliament)は、イギリスの議会開会における式典であり、国王演説を含む。
概要
[編集]君主の登庁
[編集]イギリスの君主は正装して、議会へ向かう[1]。先行するヨーマン・オブ・ザ・ガードが、17世紀のガイ・フォークス事件(火薬陰謀事件)の名残で、儀礼的に治安調査を行う[1]。次いで、軍旗分列行進式(Trooping the Colour)が華麗に執り行われる[2]。
そして、騎乗した君主[注釈 1]を先頭に、王族と近衛兵が付き従い、バッキンガム宮殿から首相官邸裏広場まで行進する[2]。広場では、君主は閲兵を行い、近衛騎兵や男性王族が勇壮な馬術を披露する[3]。近衛兵が1500名、馬が200頭も参加する壮麗な儀式であり[2]、各界の功労者や抽選で選ばれた7000名が観覧することが出来る[4]。
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2008年撮影、大英帝国王冠を奉送する馬車
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2008年撮影、ブルーズ・アンド・ロイヤルズ騎兵連隊
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2015年撮影、ウェストミンスター宮殿横を通過する、近衛兵の隊列
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2016年撮影、式典を終え、宮殿への帰路にあるエリザベス2世
国王(女王)演説
[編集]→「国王演説」も参照
君主による演説が行われる。原稿は政府が用意したものであるが、「私の政府」の表現が用いられる[5]。
人質
[編集]国王チャールズ1世が議会側との抗争(イングランド内戦)により敗北、処刑された。すなわち「議会が国王と敵対」していた経緯から、君主は議員を人質とする慣習が残る[6]。
与党の院内副総務クラスのベテラン議員が、儀式が終了するまでバッキンガム宮殿に「拘束」されるが、実際には宮殿の侍従長とお茶を飲み交わす程度であるとされる[2]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]参考文献
[編集]- 黒岩徹『物語 英国の王室 おとぎ話とギリシア悲劇の間』中央公論新社〈中公新書〉、1997年1月。ISBN 4-12-101341-7、ISBN-13:978-4-12-101341-5。