アーミー・ハマー
アーミー・ハマー Armie Hammer | |
---|---|
2017年 | |
本名 | Armand Douglas Hammer |
生年月日 | 1986年8月28日(38歳) |
出生地 | アメリカ合衆国、カリフォルニア州、サンタ・モニカ |
国籍 | アメリカ合衆国 |
身長 | 194 cm |
職業 | 俳優 |
活動期間 | 2005年 - |
配偶者 | エリザベス・チェンバース(2010年 - 2020年) |
主な作品 | |
『ソーシャル・ネットワーク』 『J・エドガー』 『白雪姫と鏡の女王』 『ローン・レンジャー』 『コードネーム U.N.C.L.E.』 『バース・オブ・ネイション』 『ノクターナル・アニマルズ』 『ALONE/アローン』 『フリー・ファイヤー』 『カーズ/クロスロード』 『君の名前で僕を呼んで』 『ホワイト・ボイス』 『ホテル・ムンバイ』 『ビリーブ 未来への大逆転』 『ナイル殺人事件』 |
アーミー・ハマー(Armie Hammer, 1986年8月28日 - )は、アメリカ合衆国の俳優。身長194cm。
人物
[編集]『ソーシャル・ネットワーク』での双子のウィンクルヴォス兄弟、『ローン・レンジャー』でのジョン・リード / ローン・レンジャー、『コードネーム U.N.C.L.E.』でのイリヤ・クリヤキン、『ALONE/アローン』でのマイク、そして、『君の名前で僕を呼んで』のオリヴァー役で知られている。
『J・エドガー』のクライド・トルソン役でSAG賞にノミネートされた。
経歴
[編集]カリフォルニア州サンタ・モニカで、父のマイケル・アーマンド・ハマー (Michael Armand Hammer) と、母のドルー・アン (Dru Ann) の間の長男として生まれた[1][2][3]。家族は他に、弟のヴィクター (Viktor) がいる。
父は"Armand Hammer Foundation"のCEOであり、ドリーム・センターおよび"Knoedler & Hammer Galleries"の取締役である[4][5]。また、曾祖父は石油王のアーマンド・ハマー(ロシア系ユダヤ人家系)で、祖父はジュリアン・アーマンド・ハマーである[6]。
母のドルー・アンはオクラホマ州タルサ出身で、父方の祖母はテキサス州出身である。ハマーの出自は、東欧系ユダヤ人、ドイツ人、イギリス人、スコットランド系/北アイルランド系アイルランド人、スコットランド人、ロシア人、ポーランド人、デンマーク人、スイス人(Swiss-German)、ギリシャ人と多数あるが[7]、さらに、2013年"Ancestry.com"の研究で、8代前の曽祖父はチェロキー族の長"Kanagatucko"であるとの発表があった[8][9]。ハマー本人は出自を、半分ユダヤ人と表現している[10]。
ハイランド・パークで数年間生活していたが、1993年、ハマーが7歳のときに一家はケイマン諸島に住所を移し5年間居住していた。学校は、ケイマン諸島のフォークナーズ・アカデミー、GCA(父により創設された)に通学していた。
後に、一家でL.A.に移ったため、サン・フェルナンド・ヴァレーのハイ・スクールLABに転校した。6th-grade(小学6年生相当)で、『アニー』のルースター・ハニガン役をステージで演じたのが俳優としてのデビューであった[7]。
両親の反対があったが、11th-Grade(高校2年生相当)でハイ・スクールを中断し、演劇学校や芸術学校に通いながら、エージェントと契約して俳優としてのキャリアを優先した[11]。
その後、両親を安心させるため、パサデナ・シティ・カレッジとUCLAのコースを取得した[11]。
2008年のインタヴューで、ハマーは、宗教的信条について、「自分自身のスピリチュアル・ライフがあって、それをとても大事にしている」と話している[12]。
2021年、ハマーがレイプやカニバリズムといった過激な性的願望のDMを複数の交際相手に送っていたことが告発された[13]。騒動を受け、所属するタレントエージェンシーのWMとの契約が解除されたほか、出演予定であった複数の作品が降板となった[14][15]。
キャリア
[編集]ハマーは、『ヴェロニカ・マーズ』、『ゴシップガール』、『REAPER デビルバスター』、『デスパレートな妻たち』といったTVシリーズに出演した後、2008年10月に初公開された映画『Billy: The Early Years』において、キリスト教宣師のビリー・グレアムを演じた。
この映画の出演により、ハマーは「信仰と価値賞」("Faith and Values Award")の「恩寵賞」("Grace Award")のカテゴリーでノミネートされた。これはクリスチャンの観点から見て、映画やTVで最も印象的なパフォーマンスに授与される賞である[16]。
また、シアトル国際映画祭で初公開された、カート・ヴォネガット・ジュニアの短編小説『ハリスン・バージロン』が原作の、ショート・フィルム『2081』でハリスン・バージロンを演じた[17]。
2007年、映画監督ジョージ・ミラーに指名され、長い審査の末に『Justice League: Mortal』でブルース・ウェイン / バットマン役に決まったが、未製作に終わった。この作品の別のヴァージョンが2017年に公開された『ジャスティス・リーグ』である[18]。
2010年、"Facebook"の創設を描いたデイヴィッド・フィンチャー監督の映画、『ソーシャル・ネットワーク』に出演し、ハマーはジョシュ・ペンスとともに双子のキャメロンとテイラー・ウィンクルヴォスを演じた。撮影後はペンスが演じたテイラーにCGIでハマーの顔が貼りつけられている。ハマーはボート競技のチャンピオンである双子を演じるために、ボートの両側を漕ぐ技術を習得しなければならなかった[19]。
ハマーの次の作品は、クリント・イーストウッド監督の『J・エドガー』で、クライド・トルソン役で出演した。この作品は、ジョン・エドガー・フーヴァーについでのドラマであった。また、ジュリア・ロバーツやリリー・コリンズと共に2012年の映画『白雪姫と鏡の女王』に、アルコット王子役で出演した[20]。そして、『ザ・シンプソンズ』のエピソード「The D'oh-cial Network」にウィンクルヴォス兄弟の声で出演した。
WXYZ局による放送、映画、TVシリーズの『ローン・レンジャー』から派生した、2013年の『ローン・レンジャー』が製作された。ハマーはこの作品に、トント役を演じたジョニー・デップとの共演で、ジョン・リード / ローン・レンジャー役で出演した[21][22]。また、1960年代のTVシリーズ『0011ナポレオン・ソロ』を、ガイ・リッチー監督が2015年に『コードネーム U.N.C.L.E.』として映画化した作品に、ナポレオン・ソロ役のヘンリー・カヴィルと共にイリヤ・クリヤキン役で出演した[23][24]。
ハマーは、2016年公開の作品、トム・フォード監督の『ノクターナル・アニマルズ』にアンサンブルで出演した[25]。また、ベン・ウィートリー監督の『フリー・ファイヤー』にオード役で、『ALONE/アローン』にマイク・スティーヴンス役で出演した[26][27]。
ティモシー・シャラメ、マイケル・スタールバーグと共に、ルカ・グァダニーノ監督の『君の名前で僕を呼んで』にオリヴァー役で出演した。アンドレ・アシマンの小説が原作によるもので、2017年のサンダンス映画祭で初公開された。この映画のオリヴァー役でハマーは放送映画批評家協会賞とインディペンデント・スピリット賞、そしてゴールデン・グローブ賞の助演男優賞にノミネートされた。
2018年に公開された作品、最高裁判事のルース・ベイダー・ギンズバーグの夫マーティン・D・ギンズバーグ役で『ビリーブ 未来への大逆転』に、SF/コメディーの『ホワイト・ボイス』に、ムンバイ同時多発テロに関係したスリラーの『ホテル・ムンバイ』に出演している。またハマーは、2018年6月29日から"Second Stage Theater"で上演される、劇作品、『Straight White Men』への出演が3月に発表された。ハマーはドルー役で、エド役のトム・スケリットと共演予定である[28]。
私生活
[編集]友人のTyler Ramseyの紹介で知り合った、TVパーソナリティーのエリザベス・チェンバースと2010年5月22日に結婚した。その結婚式は、Town&Country誌の2011年1月号に掲載された[29][30]。
2014年12月1日に生まれた娘ハーパー・ハマー (Harper Hammer) と、2017年1月19日に生まれた息子フォード・ダグラス・アーマンド・ハマー (Ford Douglas Armand Hammer) の、2人の子供がいる[31][32][33][34]。
フィルモグラフィ
[編集]映画
[編集]公開年 | 邦題 原題 |
役名 原表記 |
備考 | 吹き替え |
---|---|---|---|---|
2006 | マイ・フレンド・フリッカ Flicka |
男性監督生 Male Prefect |
||
2008 | パニック・エレベーター Blackout |
トミー Tommy |
川島得愛 | |
Billy: The Early Years | Billy Graham | — | ||
2009 | 2081 | Harrison Bergeron | 短編映画 | — |
スプリング・ブレイクダウン Spring Breakdown |
アバクロンビーのモデル Abercrombie Boy |
(吹き替え版なし) | ||
The Last Hurrah | Skateboarder | — | ||
2010 | ソーシャル・ネットワーク The Social Network |
キャメロン・ウィンクルヴォス / タイラー・ウィンクルヴォス Cameron Winklevoss / Tyler Winklevoss |
トロント映画批評家協会賞: 助演男優賞 ノミネート - シカゴ映画批評家協会賞: 有望俳優賞 |
四宮豪[35] |
2011 | J・エドガー J. Edgar |
クライド・トルソン Clyde Tolson |
川中子雅人[36] | |
2012 | 白雪姫と鏡の女王 Mirror Mirror |
アルコット王子 Prince Alcott |
玉木雅士 | |
The Polar Bears | Zook | 短編映画 声の出演 |
— | |
2013 | ローン・レンジャー The Lone Ranger |
ジョン・リード / ローン・レンジャー John Reid / Lone Ranger |
相原嵩明[37] | |
2014 | Stan Lee's Mighty 7 | Strong Arm | テレビ映画 声の出演 |
— |
2015 | アントラージュ★オレたちのハリウッド:ザ・ムービー Entourage |
本人役 Himself |
カメオ出演 | |
コードネーム U.N.C.L.E. The Man from U.N.C.L.E. |
イリヤ・クリヤキン Illya Kuryakin |
宮内敦士[38] | ||
2016 | バース・オブ・ネイション The Birth of a Nation |
サミュエル・ターナー Samuel Turner |
家中宏 | |
ノクターナル・アニマルズ Nocturnal Animals |
ハットン・モロー Hutton Morrow |
井上悟 | ||
フリー・ファイヤー Free Fire |
オード Ord |
川原元幸 | ||
ALONE/アローン Mine |
マイク Mike |
津田健次郎[39] | ||
2017 | 君の名前で僕を呼んで Call Me by Your Name |
オリヴァー Oliver |
||
ジャコメッティ 最後の肖像 Final Portrait |
ジェームズ・ロード James Lord |
(吹き替え版なし) | ||
カーズ/クロスロード Cars 3 |
ジャクソン・ストーム Jackson Storm |
声の出演 | 藤森慎吾[40] | |
2018 | ホテル・ムンバイ Hotel Mumbai |
デヴィッド David |
星野貴紀 | |
ホワイト・ボイス Sorry to Bother You |
スティーヴ・リフト Steve Lift |
中谷一博 | ||
ビリーブ 未来への大逆転 On the Basis of Sex |
マーティン・D・ギンズバーグ Martin D. Ginsburg |
(吹き替え版なし) | ||
2019 | ワウンズ: 呪われたメッセージ Wounds |
ウィル Will |
川原元幸 | |
2020 | Query | Jim | 短編映画 | — |
レベッカ Rebecca |
マキシム・ド・ウィンター Maxim de Winter |
てらそままさき | ||
2021 | クライシス Crisis |
ジェイク・ケリー Jake Kelly |
津田健次郎[41] | |
2022 | ナイル殺人事件 Death on the Nile |
サイモン・ドイル Simon Doyle |
テレビ
[編集]放映年 | 邦題 原題 |
役名 原表記 |
備考 | 吹き替え |
---|---|---|---|---|
2005 | アレステッド・ディベロプメント Arrested Development |
生徒2 Student #2 |
第2シーズン第14話「ジョージ・マイケルを生徒会長に!」 | |
2006 | ヴェロニカ・マーズ Veronica Mars |
カート Kurt |
第3シーズン第3話「不義と詐欺」 | |
2007 | デスパレートな妻たち Desperate Housewives |
バレット Barrett |
第4シーズン第8話「過去の亡霊」 | 加瀬康之 |
2009 | REAPER デビルバスター Reaper |
モーガン Morgan |
計6話出演 | |
ゴシップガール Gossip Girl |
ゲイブリエル・エドワーズ Gabriel Edwards |
計4話出演 | ||
2010 | The Etiquette Ninjas | - | (Video) | — |
2012 | ザ・シンプソンズ The Simpsons |
キャメロン・ウィンクルヴォス / タイラー・ウィンクルヴォス Cameron and Tyler Winklevoss |
声の出演 第23シーズン第11話「ドウッシャル・ネットワーク」 |
(吹き替え版なし) |
アメリカン・ダッド American Dad! |
レンタカー店員 Car rental agent |
声の出演 第7シーズン第12話「The Wrestler」 | ||
2018 | Last Week Tonight with John Oliver | 本人(ゲスト) Himself (guest) |
計1話出演 | — |
2019 | ランニング・ワイルド with ベア・グリルス Running Wild with Bear Grylls |
本人(ゲスト) Himself (guest) |
第5シーズン第5話「アーミー・ハマーとサルデーニャ島へ」 | 津田健次郎 |
2020 | 僕らのままで/WE ARE WHO WE ARE We Are Who We Are |
Cafeteria worker | 第6話「Right here, right now #6」 | (吹き替え版なし) |
コンピュータゲーム
[編集]年度 | 邦題 原題 |
役 | 備考 |
---|---|---|---|
2013–2015 | ディズニー インフィニティ プレイセット・パック :ローン・レンジャー Disney Infinity Series |
ジョン・リード / ローン・レンジャー John Reid/The Lone Ranger |
|
2017 | カーズ3 勝利への道 Cars 3: Driven to Win |
ジャクソン・ストーム Jackson Storm |
シアター
[編集]上演年 | 題名 原題 |
役名 原表記 |
備考 |
---|---|---|---|
2018 | Straight White Men | ドルー Drew |
Second Stage Theater |
受賞とノミネーション
[編集]年度 | 賞の名称 | カテゴリー | 作品名 | 結果 | (注) |
---|---|---|---|---|---|
2010 | ハリウッド国際映画祭賞 | Ensemble of the Year | ソーシャル・ネットワーク | 受賞 | |
トロント映画批評家協会賞 | Best Supporting Actor | 受賞 | [42] | ||
シカゴ映画批評家協会賞 | Most Promising Performer | ノミネート | [43] | ||
ワシントンD.C.映画批評家協会賞 | Best Ensemble | ノミネート | |||
2011 | 放送映画批評家協会賞 | Best Acting Ensemble | ノミネート | [44] | |
SAG賞 | Outstanding Performance by a Cast in a Motion Picture | ノミネート | [45] | ||
ダラス・フォート・ワース映画批評家協会賞 | Best Supporting Actor | J・エドガー | ノミネート | [46] | |
ヒューストン映画批評家協会賞 | Best Supporting Actor | ノミネート | |||
2012 | SAG賞 | Outstanding Performance by a Male Actor in a Supporting Role | ノミネート | [47] | |
2017 | シカゴ映画批評家協会賞 | Best Supporting Actor | 君の名前で僕を呼んで | ノミネート | |
サン・フランシスコ映画批評家協会賞 | Best Supporting Actor | ノミネート | |||
ワシントンD.C.映画批評家協会賞 | Best Supporting Actor | ノミネート | [48] | ||
ヴァンクーヴァー映画批評家協会賞 | Best Supporting Actor | ノミネート | |||
2018 | AACTA賞 | Best Supporting Actor | ノミネート | ||
放送映画批評家協会賞 | Best Supporting Actor | ノミネート | [49] | ||
エンパイア賞 | Best Actor | 未決定 | [50] | ||
ゴールデン・グローブ賞 | Best Supporting Actor – Motion Picture | ノミネート | |||
サテライト賞 | Best Supporting Actor | ノミネート | [51] | ||
インディペンデント・スピリット賞 | Best Supporting Male | ノミネート | [52] |
日本語吹き替え
[編集]『君の名前で僕を呼んで』以降、津田健次郎が大半の作品で担当している[53][54]。
このほかにも、川原元幸、宮内敦士、相原嵩明、四宮豪、星野貴紀なども声を当てている。
出典
[編集]- ^ “Armie Hammer Biography: Film Actor, Television Actor (1986–)”. Biography.com (FYI / A&E Networks). May 10, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。January 16, 2017閲覧。
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- ^ “性的DM疑惑のアーミー・ハマー、米タレントエージェンシーが契約解除&パブリシストが辞任”. 映画.com (2021年2月8日). 2021年2月11日閲覧。
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外部リンク
[編集]- Armie Hammer (@armiehammer) - X(旧Twitter)
- アーミー・ハマー (@armiehammer) - Instagram
- アーミー・ハマー - allcinema
- アーミー・ハマー - KINENOTE
- Armie Hammer - IMDb
- Armie Hammer - オールムービー