アンナ・ヴェーバー=ファン・ボッセ
アンナ・ヴェーバー=ファン・ボッセ(オランダ語: Anna Weber-van Bosse、1852年3月27日 - 1942年1月29日)は、オランダの藻類学者である。
略歴
[編集]アムステルダムに商人の娘として生まれた。1870年に画家のファン・コレン(Wilhelm Ferdinand Willink van Collen)と結婚するが、1877年に死別した。1880年にアムステルダム大学に最初の女子学生の一人として入学し、植物学者のユーゴー・ド・フリースやオーデマンのもとで学んだ。3年間植物学を学んだ後、海藻の分野を専門に選んだ。1883年に動物学者のマックス・カール・ヴィルヘルム・ヴェーバーと結婚し、翌年、夫ともに北ノルウェー、オランダ領東インド諸島、南アフリカの調査旅行を行い、1899年から1900年のシボガ号によるオランダ領東インドの海洋調査に参加し、海藻の収集を担当した。帰国後、収集した熱帯の海藻に関する多くの論文を発表した。新しく発見した藻類には、Periphykon、Exophyllum、Chalicostroma、Microphyllum、Corallophila、Aneuria、Etherlia、Perinema、Tapeinodasya、Mesospora、Bryobesia、Tydemaniaがある。夫の探検に基づく137の論文執筆の援助もした。
その後も1905年にイギリスのガーディナー(John Stanley Gardiner)が Percy Sladen Trust Expeditionで集めた海藻や、ベルギー皇太子レオポルドが1926年から1929年に集めた標本、1914年から1916年にデンマークのカイ諸島探検隊が集めた標本なども研究した。
1885年からオランダ植物学会(Nederlandsche Botanische Vereeniging)の会員となり、1924年には名誉会員となった。ユトレヒト大学から1910年に名誉博士号を受け、1935年にオランダ勲功章(Offizierskreuz des niederländischen Verdienstordens)を受勲した。
参考文献
[編集]- Mary R.S. Creese: Ladies in the Laboratory II. West European Women in Science, 1800–1900. A Survey of Their Contribution to Research. The Scarecrow Press, 2004, S. 106ff.
- Anna Weber-van Bosse: Étude sur les algues parasites des Paresseux. In: Verhandelingen van de Hollandsche Maatschappij der Wetenschappen te Haarlem serie 3. 5, Nr. 1, 1887, S. 1–24.