アルプス乙女
| ‘アルプス乙女’ | |
|---|---|
| 属 | リンゴ属 Malus |
| 交配 | ‘ふじ’ × ヒメリンゴ? |
| 品種 | ‘アルプス乙女’ (‘Alps Otome’)[1] |
| 開発 |
 日本 長野県、1968年 |
‘アルプス乙女’（アルプスおとめ、英: ‘Alps Otome’）は、日本の長野県で育成されたリンゴの栽培品種の一つである。‘ふじ’とリンゴ属の別種であるイヌリンゴ（ヒメリンゴ）の交雑に由来することが示唆されている。直径5センチメートル程度と小さく赤い果実をつけ、果肉には甘味酸味ともに多い。
特徴
[編集]自家不和合性に関わるS遺伝子型はS1S9である[2]。中生性であり、収穫期は長野県で9月中旬以降、青森で10月中旬[3][4]。
果実は直径5センチメートル、重さ25–60グラム程度、長円形[3][4][5]。皮は濃赤色に着色し、光沢がある[3]。皮にはやや渋みがある[4]。果肉は硬く、糖度が高いが、酸味もあり、食味が濃厚[3][4][5]。
利用
[編集]2021年時点で栽培面積は約7ヘクタール、長野県、青森県、北海道で栽培されている[4][5]。お祭りなどの屋台のりんご飴に使用されることが多い[3]。全日空機の機内食に取り上げられたことでも話題になった[3]。
歴史
[編集]‘ふじ’と‘紅玉’を混植していた、長野県松本市にある波多腰邦男の農園において、発見された[4][1]。そのため、‘ふじ’と‘紅玉’の交雑による偶発実生に由来と考えられていた[4]。しかし、近年DNAフィンガープリント法による鑑定の結果、‘ふじ’とリンゴ属の別種であるイヌリンゴ（ヒメリンゴ）の交雑に由来する可能性が高いことが報告されている[4][5]。1968年に命名され、市場に出回るようになった[4][5][1]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b c “Alps Otome”. Pomiferous. Pomiferous.com. 2024年12月27日閲覧。
- ^ 阿部和幸 & 荒川修 (2015). “リンゴ”. In 金浜耕基. 果樹園芸学. 文永堂出版. pp. 59–90. ISBN 978-4830041297
- ^ a b c d e f “アルプス乙女（あるぷすおとめ）”. りんご大学. 2024年12月27日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “アルプス乙女”. 旬の食材百科. フーズリンク. 2024年12月27日閲覧。
- ^ a b c d e “アルプス乙女 リンゴ”. 果物ナビ. 2024年12月27日閲覧。
外部リンク
[編集]- “アルプス乙女（あるぷすおとめ）”. りんご大学. 2024年12月27日閲覧。
- “アルプス乙女”. 旬の食材百科. フーズリンク. 2024年12月27日閲覧。
- “アルプス乙女 リンゴ”. 果物ナビ. 2024年12月27日閲覧。