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アルザスの風景

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

組曲『アルザスの風景』(アルザスのふうけい、Scènes alsaciennes)は、ジュール・マスネ1881年に作曲した管弦楽用組曲。演奏時間は約23分。

概要

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マスネの7曲の管弦楽組曲のうち最後に完成された曲である。1870年から翌年にかけて行われた普仏戦争の際、マスネは兵士としてアルザスに駐留し、後年になって当時の印象を楽曲にまとめたのが本作とされる。アルザスの民謡やプロテスタントコラールを用いて平和な日曜の一日を描いているが、第4曲において軍楽の調べ(帰営ラッパなど)を盛り込ませたりもしている。7つの組曲の中では、第4番に当たる『絵のような風景』と並んで有名である。

初演

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1882年3月にエドゥアール・コロンヌ指揮コンセール・コロンヌにより初演。

編成

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フルートピッコロオーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、コルネット2、トロンボーン3、チューバ信号ラッパティンパニスネアドラムバスドラムシンバルトライアングル弦五部[1]

構成

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以下の4曲からなる。

日曜日の朝(Dimanche matin)
木管楽器により日曜の朝の平和な気分が描かれる。次に速度を落としてコラール「目覚めよと呼ぶ声あり」が弦楽器に現れる。もう一度木管が登場し、荘重な雰囲気の中、曲を終える。
酒場で(Au cabaret)
ティンパニの強打により導かれる激しいワルツ。中間部はホルンが活躍する。
菩提樹の下で(Sous les tilleuls)
日曜日の夕暮れを描いた曲とされる。鐘が6時を打ち、独奏チェロ、クラリネットにより抒情的なメロディが奏でられる。
日曜日の夕方(Dimanche soir)
アルザスの民謡旋律を用いた舞曲で始まる。盛り上がりが最高潮に達した時、スネアドラムが打たれ、「帰営ラッパ」が吹かれる。8時の鐘が鳴り響き、ラッパは次第に小さくなり、静寂が訪れる。突然第2曲のワルツが登場、冒頭の舞曲も戻り、興奮の中、曲は終わる。

脚注

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  1. ^ マスネは第4曲でさらに4本のホルンを追加することを望んでいた。また、同曲の「帰営ラッパ」の部分ではトランペットあるいはコルネット6、スネアドラム3(無理ならばトランペット4、スネアドラム2)は欲しいとしている。

参考文献

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外部リンク

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