アラカルト・カンパニー
アラカルト・カンパニー | |
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監督 | 太田圭 |
脚本 | 太田圭 |
製作 | 前田勝弘 |
出演者 | |
音楽 | 中川俊郎 |
撮影 | 鈴木達夫 |
編集 | 川島章正 |
製作会社 | 幻燈社 |
配給 | 東映クラシックフィルム |
公開 | 1987年11月14日 |
上映時間 | 98分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
配給収入 | 1億円[1] |
アラカルト・カンパニー(アラカルト・カンパニー)は、1987年公開の日本映画[2][3][4][5]。製作の幻燈社は東陽一監督と本作の企画・プロデューサーに名を連ねる前田勝弘[6]が1977年に作った映画の制作委託、下請け会社[7]。花の都パリで何の目的も持たない男2女1人が、国際コンサルタントを名乗る中年男に勧められ、便利屋を開業する話[2][3][4][5]。
キャスト
[編集]- 浅野雄一:尾美としのり
- 山尾鈴香:今井美樹
- 岡本隆彦:嶋大輔
- 早乙女:原田芳雄
- 黒羽舞・もたいまさこ・松岡一カン・平歩千佳・フィリップ・ドルモア・永石優・南国原愛子・原史郎・松尾伸彦・マリア・セベラ・フレッド・ロマノ・レベッカ・ローゼンベルグ
スタッフ
[編集]- 監督・脚本:太田圭
- 原案:早乙女吾郎
- 企画・製作:前田勝弘
- プロデューサー:シルビー・バルテ・中村喜代太・藤江孝
- 撮影:鈴木達夫
- 美術:星埜恵子
- 音楽:中川俊郎
- 録音:川嶋一義
- 照明:水野研一
- 編集:川島章正
- 製作:幻燈社
- 配給:東映クラシックフィルム
製作
[編集]撮影
[編集]『シティロード』は「疑似パリ生活体験が出来そうな空気が伝わってくる」と評しており[4]、メトロの車窓風景に短いオープニングクレジットが被さった後、全編パリが舞台[注 1]。有名観光地ではエッフェル塔の階段を尾美としのり、今井美樹、嶋大輔の3人が駆け上がるシーンや、もぐりのツアコンに扮した嶋が日本人観光客を引き連れ、ルーヴル美術館の入口から中へ入り、『サモトラケのニケ』や『民衆を導く自由の女神』『モナ・リザ』を案内する長回しをカメラが後ろから追い、早送りで見せるシーンの他、セーヌ川なども映る。早乙女(原田芳雄)なる仕事斡旋者が浅野雄一(尾美としのり)に日本料理屋の仕事を紹介するが、尾美が初日から遅刻し、遅刻に厳しい店長の怒りを恐れ、原田が尾美を逃がす。この後、山尾鈴香(今井美樹)が登場した後、詳しい説明はないが、治験バイトの描写があり、尾美と今井の体に蕁麻疹が出る。原田が尾美と今井に住居を提供した後、「これからお二人には闇の仕事をやって頂くわけですから…」と説明するが、尾美と今井は拒否も質問もせず、受け入れる。実際は普通の便利屋で法に触れる仕事ではない。中盤から尾美と今井、岡本隆彦(嶋大輔)がアパートに同居する。引越しの仕事で知り合った黒羽舞で尾美が恋心を抱く設定だが、ヒモのようなフランス人と付き合う。黒羽が勿論顔は全然違うが髪型や体つきが今井美樹にそっくりで、遠目のカットでは混同する。今井美樹はブレイク直前と見られ、以降テレビドラマや歌手活動、CM、活字メディアでの露出が増えるためか、俳優としての映画出演は11年後になる。この後、トレンディドラマが大流行するため、人気女優は映画よりテレビドラマを優先した。尾美としのりは一連の大林映画ではたいてい主演だが、大林映画以外では初主演。封切時の『シティロード』は「こんなにリリしい尾美くんは初めて(!?)」と評しているが[4]、大林映画での尾美とほとんど同じキャラ。外国人の女の子がピアニカを弾いたり、嶋が屋根の上を移動するシーンが度々映り、後半恋人に殴られた黒羽の顔のアップの後ろでアパートの部屋番号を押す手が映ったり、ラスト近くに原田が忍者風のコスプレをして屋根の上にいて「これも私の仕事です」と言ったり、何の意味があるのか何を暗示しているのか分からないシーンが度々挟まれる。パリを舞台にしているが、尾美たちが相手をするのはほとんど日本人で、フランス人との文化の違いがエピソードとして取り上げられることもなく、パリを舞台にした理由は分からない。
興行
[編集]同じ幻燈社製作の『愛はクロスオーバー』と二本でセット配給[1]。1980年代の幻燈社と東映の一連のコラボが、比較的上手くいったことからの製作配給と見られる。都内新宿・渋谷・銀座他、東映洋画系劇場7ヵ所以上で公開[4]。配収1億円[1]。同時期に同じ東映洋画系劇場で公開された『卒業プルーフ』は新宿東映ホール1一館のみの公開[8]。東映本番線は『別れぬ理由』の一本立て[9]。
作品の評価
[編集]ぴあは「在パリ日本人の実情を、日常的にリアルに描き出している」と評している[5]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c 「外画配給界 東映洋画配給部」『映画年鑑 1989年版(映画産業団体連合会協賛)』1988年12月1日発行、時事映画通信社、123–124頁。
- ^ a b “アラカルト・カンパニー”. 日本映画製作者連盟. 2025年1月11日閲覧。
- ^ a b “アラカルト・カンパニー”. 映画ナタリー. ナターシャ. 2025年1月11日閲覧。
- ^ a b c d e 「邦画封切情報 『アラカルト・カンパニー』(東映クラシックフィルム)」『シティロード』1987年12月号、エコー企画、30頁。
- ^ a b c 『ぴあシネマクラブ 邦画編 1998-1999』ぴあ、1998年、77頁。ISBN 4-89215-904-2。
- ^ 追悼 前田勝弘 – 山形国際ドキュメンタリー映画祭
- ^ 「東陽一映画祭」
- ^ 「邦画封切情報 『卒業プルーフ』(東映クラシックフィルム)」『シティロード』1987年12月号、エコー企画、30頁。
- ^ 「邦画封切情報」『シティロード』1987年12月号、エコー企画、28頁。