アポリナリオス主義
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アポリナリオス主義(英語: Apollinarism)は、ラオディキアのアポリナリオス(Apollinaris of Laodicea)によって唱えられたキリスト論。
イエス・キリストには、人間の体と人間の魂はあったが、人間の理性(ギリシア語: νοῦς, ヌース)は無く、神性・神言葉(かみことば・ロゴス)が人間の理性的霊魂の場を占めていたと主張した[1][2]。
概要
[編集]381年の第1コンスタンティノポリス公会議(第二全地公会)で異端として排斥され、キリスト教の主流派から異端とされる[1][2]。
アポリナリオス主義の主張を言い換えれば、イエスの人間性は完全な理性的人間ではないこととなる[3]。
アポリナリオスへは次のような反論がなされた。すなわち、イエスは人間性を救うために人間性を担ったのであるが、もしキリストが人間の精神(ヌース)を担わなかったのであれば、人間の精神は救われなかったこととなってしまう。しかし精神の中でこそ罪は最も活動的であり力強いのであり、人間が全体として救われるためには神言葉(ロゴス)が完全な人間存在において受肉(藉身)しなければならないとされた[3]。
脚注
[編集]- ^ a b Apollinarianism - OrthodoxWiki
- ^ a b CATHOLIC ENCYCLOPEDIA: Apollinarianism
- ^ a b フスト・ゴンサレス 著、鈴木浩 訳『キリスト教神学基本用語集』p16, 教文館 (2010/11)、ISBN 9784764240353