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アダクチリディウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アダクチリディウム
分類
: 動物界
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 鋏角亜門 Chelicerata
: クモ綱 Arachnida
亜綱 : ダニ亜綱 Acaromorpha
: ダニ目 Acarina
亜目 : ケダニ亜目 Prostigmata
: Acarophenacidae
: Adactylidium
学名
Adactylidium Cross, 1965
  • A.lindquisti
  • A.moundi
  • A.nicolae
  • A.rumanicus[1]

アダクチリディウムAdactylidium)は、独特の生活環を持つダニ。アダクチリディウムの妊娠した雌は、アザミウマの卵に寄生し、そこから栄養を摂る。寄生してから約48時間後に6個から9個の卵が母ダニの体内で孵化し、幼虫は母ダニの体を食べることで成長する。孵化した子ダニは1匹が雄で、それ以外の5匹から8匹は雌であり、1匹の雄が全ての自分の姉妹を相手に兄妹・姉弟で近親交配する。その後、これらの子供たちは母ダニの体に穴をあけて外に出ていくが、雄は外に出るとすぐに死んでしまう。雌はアザミウマの卵を見つけて同じプロセスを行う[2]

脚注

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  1. ^ Adactylidium
  2. ^ スティーヴン・ジェイ・グールド『パンダの親指 上―進化論再考』(早川書房、1996年)pp.105-106. ISBN 978-4-150-50206-5