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やいづ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
やいづ
Training ship Yaizu
静岡県立焼津水産高等学校の漁業実習船
基本情報
船種 汽船第3種漁船
船籍 静岡県静岡市
所有者 静岡県
運用者 静岡県立焼津水産高等学校
建造所 株式会社三保造船所
母港 焼津漁港
船舶番号 140976
信号符字 7JEW [1]
IMO番号 9524877 [1]
MMSI番号 432706000 [1][2]
経歴
起工 2008年12月22日
進水 2009年3月6日
竣工 2009年6月1日[3]
就航 2009年
現況 就航中
要目
総トン数 559トン[3]
全長 66.24 m[3]
9.70 m[3]
深さ 4.00 m[3]
機関方式 ディーゼル 1機1軸
主機関 赤阪鐵工所 E28BSFD
推進器 固定ピッチプロペラ 直径3.8 m、翼4枚[3]
最大出力 1618 Kw (2,200 PS)
最大速力 15.6ノット (公試)[3]
航海速力 13.0ノット[3]
搭載人員 67名 (船員19名、教員4名、生徒44名)[3]
その他 凹甲板船尾機関型の船型[3]
テンプレートを表示

やいづ英語: Training ship Yaizu[4])は、静岡県が所有する漁業実習船、練習船。静岡県立焼津水産高等学校の実習に使用されている。本項目では、2009年6月に竣工し就航中の船を取り扱う。

概要

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2009年6月に竣工した[3]

本船は全国の漁業実習船でも珍しいカツオ一本釣りの漁業実習を行うほか、航海や機関の実習、海洋観測や海洋生物の調査と研究を行う[5]

カツオ一本釣り実習を行う漁業実習船は、全国でも本船の他、三重県立水産高等学校の「しろちどり」と愛知県立三谷水産高等学校の「愛知丸」の3隻のみである。

特徴

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  • 専攻科を卒業すると、3級海技士(航海)または内燃機関3級海技士(機関)の筆記試験が免除となる[6]
  • 生徒の居室は4人部屋[5]えひめ丸事故の教訓を生かし、生徒用居室は全て喫水線以上の高さに設置している。
  • カツオ一本釣り実習の特性上、1回の漁業実習の日程は25 - 35日程度となる。(まぐろはえ縄漁業実習は、1航海55日程度)
  • 焼津市焼津漁港を母港としているが、県立高校で使用する船舶のため船籍は静岡県庁のある静岡県静岡市となっている。
  • 先代「やいづ」(416 t)と県の調査船「富士丸」(311 t)を統合する形で建造されたため船体が大幅に大型化された。これは、焼津水産高校の生徒の他に「富士丸」にて実習を実施していた県立漁業高等学園の生徒も同乗して実習を行うための措置である。

略歴

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  • 2009年(平成21年)6月1日- 竣工[3]
  • 2009年(平成21年)3月23日 先代やいづがJASREP(優秀通報船舶)を受賞した[7]
  • 2010年(平成22年)海上保安庁へのデータ提供、国際プロジェクト「アルゴ計画」の参画によって、海洋立国推進功労者表彰を受賞した[8]

エピソード

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  • 船名は「やいづ」だが、英語表記は「YAIZU」である[9]
  • 「やいず」と誤記される事がある[10]
  • 焼津市内の中学3年生を対象にした体験航海「やいづ少年の船」に使用される[11]。行先は例えば伊豆大島[11]
  • 長期航海実習の出発や帰港は静岡県内の風物詩[12]
  • 本船で釣り上げられたビンナガマグロの一部は、1929年(昭和4年)、日本で初めて成功したマグロ油漬け缶詰と同じ工法で缶詰に加工される[13]。水高祭(文化祭)でも販売されるが、完売となることが多い[13]

画像

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脚注

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  1. ^ a b c 下記MarineTraffic.comによる
  2. ^ 海上移動業務において使用される番号順の局の識別信号の表 有効期限:平成29年12月31日 ※24ページ”. 総務省. 2017年6月30日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l 施設・設備紹介”. 静岡県立焼津水産高等学校. 2017年6月30日閲覧。
  4. ^ Yaizu Suisan High School: New Training Ship To Be Completed in May | Suisan Times Co., Ltd. - Free Newsletter (英語) - 2009年4月16日
  5. ^ a b 実習船紹介”. 静岡県立焼津水産高等学校 (2000年6月15日). 2017年6月30日閲覧。
  6. ^ 実習船やいづ乗船式”. 静岡県立漁業高等学の園長(個人ブログ) (2016年11月22日). 2017年6月30日閲覧。
  7. ^ 第3回(平成22年)海洋立国推進功労者表彰 受賞者リスト”. 海上保安庁 (2009年3月23日). 2017年6月30日閲覧。
  8. ^ 第3回(平成22年)海洋立国推進功労者表彰 受賞者リスト”. 宮城教育大学. 2017年6月30日閲覧。
  9. ^ 写真による
  10. ^ 2B 長期乗船実習(11月4日) - 宮崎県立宮崎海洋高等学校ホームページ”. 宮崎県立宮崎海洋高等学校 (2016年11月4日). 2017年6月30日閲覧。
  11. ^ a b ホーム > 教育・文化 > 青少年教育 > やいづ少年の船”. 焼津市 (2016年8月16日). 2017年6月30日閲覧。
  12. ^ マグロ漁実習、大海原へ出航 焼津水産高が壮行式”. 静岡新聞アットエス (2017年5月11日). 2017年6月30日閲覧。
  13. ^ a b マグロ王国 静岡”. 東海道・山陽新幹線月刊誌「ひととき」2016年10月号 (2016年9月20日). 2017年6月30日閲覧。[リンク切れ]

外部リンク

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