ものしり博士
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『ものしり博士』(-はかせ)は、1961年4月6日から1969年4月5日までNHK総合テレビで放送された子供向け番組。科学や歴史、その他日常の様々な疑問を子供にわかりやすく解説する、テレビ百科事典とも言うべき教養番組であった。
当初は白黒放送だったが、1963年4月6日放送分よりカラー放送となった[1]。
この項目では、1960年9月5日から1961年3月31日まで同局で放送された前身番組『ものしりカレンダー』についても記述する。
概要
[編集]オープニング
[編集]口笛の短い演奏に続き、複数の子供の声で「ケペル先生、こんにちはー!」または「ケペル先生、こんばんはー!」[注釈 1]と呼ぶ声と共にケペル博士の姿が画面に出て、博士が「やあ、こんにちは。元気かね? なんでも考えかんでも知って、なんでもかんでもやってみよう」と定型のあいさつを行ない、「さて、きょうは――」と続けて、その日の放送で取り上げる題材・テーマが告げられる。
内容
[編集]毎回1つのテーマを、絵や模型や人形などを用いたり、寸劇やコント、或いはそれらに歌を入れた簡単なミュージカル仕立てにするなど、多様な手法を使って解説した。
月について取り上げた回では、月面に見られるクレーターができた原因について「火山の爆発でできた」「隕石の衝突でできた」「表面が厚く溶岩で覆われていた時、巨大な泡が表面に生じてそれが破裂してできた」といった複数の説を紹介し、ケペル先生自身が「(どれが正しいか)これはケペル先生にもわからない」と答えている。本放送当時はバリンジャー隕石孔の研究からアメリカを中心に唱えられていた隕石説と、火山国である日本などで唱えられていた火山説が対立しており、クレーターの成因は判明していなかった[2]。
エンディング
[編集]番組の最後に、視聴者から寄せられたいろいろな疑問にケペル先生が回答するコーナーがあった。
出演者
[編集]司会進行
[編集]司会進行は「ケペル先生(ケペル博士)」と呼ばれる、眼鏡をかけて額の禿げた、いかにも学者然とした老人のマネキンのような人形で、後ろから人間(伊東万里子)が動かすギニョール式となっている。声は熊倉一雄が担当[3]。
その他の出演者
[編集]- 協力 劇団ころすけ
放送時間
[編集]- 木曜 17:45 - 18:00 (1961年4月 - 1962年3月)
- 土曜 17:45 - 18:00 (1962年4月 - 1969年4月)
再放送など
[編集]放送番組センターの配給番組として、独立UHF局などの民放テレビ局でも再放送された。その際は番組冒頭で「この番組は19○○年に放送されたものです」の字幕テロップが表示された。なお、放送番組センターが運営する「放送ライブラリー」では1969年3月8日放送分が公開されている[3]。
スタッフ
[編集]ものしりカレンダー
[編集]- 放送期間:1960年9月5日 - 1961年3月31日
- 放送時間:NHK総合テレビ 平日17:50-18:00
「ものしり博士」の前身番組。熊倉一雄が声を演じる人形のケベル博士が司会進行していた[4]。
関連項目
[編集]- チコちゃんに叱られる! - 同じくNHK総合テレビで2018年より放送が行われている、日常の様々な疑問を解説するテレビ番組。なんでも知ってる人形(こちらは着ぐるみ)のキャラクターが司会進行を行い、解説の際にコントや寸劇などを取り入れ、番組の最後に視聴者のお便りコーナーがあるなどフォーマットが一部類似している。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 春や夏などの日没が遅い時期は前者、秋や冬などの日没が早い時期は後者。
出典
[編集]外部リンク
[編集]NHK総合テレビ 木曜17:45 - 18:00 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
宇宙船シリカ
ものしりカレンダー |
ものしり博士
(1961年4月 - 1962年3月) |
チロリン村とくるみの木
まんが |
NHK総合テレビ 土曜17:45 - 18:00 | ||
ものしり博士
(1962年4月 - 1969年4月) |