ぶんバス
ぶんバスは、東京都国分寺市が運行するコミュニティバスである。2003年(平成15年)3月21日に最初の路線である日吉町ルートが開業し、2016年(平成28年)12月26日に最も新しい路線である万葉・けやきルートが運行開始した。現在は3つのバス事業者に運行委託し、国分寺駅・西国分寺駅・国立駅を発着する6路線が運行されている。路線の一部は国立市をはじめ、隣接する府中市・小金井市にも乗り入れている。
日吉町ルート、東元町ルート、本多ルート、万葉・けやきルートの4路線は、京王バス府中営業所が運行受託している。西町ルートは立川バス(上水営業所)、北町ルートは武州交通興業が運行受託している。
概要
[編集]同じ2003年に相次いで開業し、京王バス府中営業所が運行受託する小金井市CoCoバス・府中市ちゅうバスと、車両や運行形態などでの共通点が多く見られる。
CoCoバス・ちゅうバス同様、全線均一運賃を採用している。一乗車につき大人・小児共通で100円(未就学児は無料)。前乗り後降り先払いで、運賃は乗車時に支払う。すべての路線で東京都シルバーパスの利用不可[1]。
専用回数券を発売しており、バス車内や運行事業者の営業所窓口で発売している(21枚綴り2,000円)。ぶんバスの路線であれば、発行事業者(京王バス・立川バス・武州交通興業)にかかわらず全路線で利用できる[1][2]。
専用定期券や一日乗車券の設定はない。また、京王バスの金額式IC定期券「モットクパス」や全線一日フリー乗車券は利用できない[3][4]。
運行開始当初はPASMO・Suica等の交通系ICカードは利用できなかったが、2016年1月より利用可能となった(北町ルートを除く)。
沿革
[編集]- 2003年(平成15年)
- 2007年(平成19年)3月21日 - 本多ルート(国分寺駅北口循環)運行開始。リエッセ(CNG車)2台追加。
- 2008年(平成20年)3月29日 - 西町ルート(国立駅北口循環)運行開始。立川バス上水営業所が運行受託に参入。リエッセ(CNG車)1台導入。
- 2014年(平成26年)
- 2015年(平成27年)
- 2016年(平成28年)
- 2017年(平成29年)
- 6月1日 - 国分寺駅北口再開発事業により、本多ルート乗り場が再度移動[9]。
- 10月2日 - ぶんバスにバスロケーションシステムを導入[10]。それ以前から京王バスのバスロケーションシステムには対応していたが、それ以外の路線でも共通のバスロケーションシステムが利用できるようになった。
- 2018年(平成30年)
- 5月31日 - 東元町ルートでノンステップバスによる運行を開始[6]。ポンチョ(2ドアロングボディ)で、本多ルート開業時に導入したリエッセCNG車を1台代替。この車両代替に伴うルート・ダイヤの変更はない[6]。
- 12月1日 - 北町ルートが経路変更、「西国分寺駅東」発着に改められた[11]。
- 「西国分寺駅東」停留所は西国分寺駅周辺再開発事業に伴い、国分寺市によってJR西国分寺駅東側の交通広場に設置されたもので、従来からWILLER EXPRESSの高速バスが発着していたが、同年10月1日からは京王バスが運行する空港連絡バスも乗り入れを開始している[12]。「京王バス中央・府中営業所#空港連絡バス」も参照。
- 2019年(平成31年/令和元年)
- 2020年(令和2年)
- 3月1日 - 西町ルートの弁天通り - 国立駅北口間に「北大通り東」停留所を新設(停留所番号19番)[15]。
現行路線
[編集]日吉町ルート
[編集]- 西国分寺駅→武蔵台学園→日吉町三丁目→福祉センター入口→戸倉二丁目東→うれしのの里→国分寺市役所→西国分寺駅北→泉町二丁目→西国分寺駅
- 2003年3月21日運行開始。
- 京王バス・府中営業所が運行(運行開始当初は京王電鉄バス)。
- JR西国分寺駅から、武蔵台、日吉町、戸倉、西恋ヶ窪地区を片方向循環する経路。
- 西国分寺駅8時30分発から20時発までの30分毎の運転となっている。
- 途中スクールゾーンの区間があるため、始発の時刻が遅い。この時間差を利用して、東元町ルートの7時台の増発が行われている。
- 2019年10月に内藤、西国分寺駅エリアの経路を変更。西国分寺駅東が新設され、万葉・けやきルート、北町ルートと3線が乗り入れることとなった。
- 国分寺まつり開催時や史跡駅伝開催時などは、郵政宿舎前沿いの道が通行止めになるため、該当する時間は郵政宿舎前、武蔵国分寺公園、武蔵国分寺公園東、泉町一丁目、泉町二丁目停留所は休止扱いとなり、都立多摩図書館沿いの道を通る。
- 2014年頃までは、国分寺まつりが開催される毎年11月の文化の日に限り、総務省統計研究研修所の前にあるロータリーを使い、郵政宿舎前 - 西国分寺駅までの増発便が運行されていたが、最近は運行されていない。
東元町ルート
[編集]本多ルート
[編集]- 国分寺駅北口→本多八幡神社西→本多三丁目→連雀通り北→商工会館→本町→国分寺駅北口
- 2007年3月21日運行開始。
- 京王バス・府中営業所が運行。
- 国分寺駅北口から、本多地区を片方向循環する経路。
- 国分寺駅北口商店街(本町停留所付近)が狭隘路のため、経路が8の字ループとなっている。
- 国分寺駅北口7時発から20時発までの30分毎の運行となっている。
西町ルート
[編集]- 国立駅北口→ひかりプラザ→稲荷神社→(光公民館)→西町カエデ公園→上谷保→弁天通り→国立駅北口
- 2008年3月29日運行開始。
- 立川バス上水営業所が運行。
- 国立駅北口から、西町地区を片方向循環する経路。
- 国立駅北口7時から8時30分発までは30分毎の運行で光公民館を経由しない。9時発から20時5分発までは35分毎の運行となっている。
北町ルート
[編集]- 西国分寺駅東→恋ヶ窪交差点北→北町パンダ公園→北町地域センター→恋ヶ窪交差点南→西国分寺駅東
- 2015年7月31日本運行開始(試験運行期間2014年12月22日 - 2015年3月22日)。
- 武州交通興業(本社営業所)が運行。
- 当初は国分寺市役所から北町方面へ向かうルートだったが、2018年12月1日より西国分寺駅発に改められ、市役所は経由しなくなった。
- ルート変更により、経路の一部が日吉町ルートと重複した。
- 西国分寺駅東停留所は日吉町ルート、万葉・けやきルートの乗り場と少し離れている。
- 西国分寺駅東発8時台から18時台まで1時間に1本の運行となっている。
- ワンボックスカーで運行される。ぶんバス専用車両(日産・キャラバン)は車椅子で乗車できず、福祉車両の予備車(トヨタ・ハイエース)で対応するため、車椅子での利用は事前に運行事業者の武州交通興業へ電話連絡する必要があるため注意[16]。
万葉・けやきルート
[編集]- 史跡武蔵国分寺跡 - 西国分寺駅東 - 武蔵国分寺公園東 - 国分寺駅西 - 東恋ヶ窪三丁目
- 2016年12月26日運行開始。
- 京王バス・府中営業所が運行。
- 国分寺駅・西国分寺駅と周辺地域を結ぶ経路。
- 他路線と違い循環ではなく完全な往復ルート(経路は一部異なる)。
- 国分寺駅西停留所は、国分寺駅南口の西寄り、ブロードアベニュー国分寺前にある。
- 経路の一部が日吉町ルートと重複する。
- 史跡武蔵国分寺跡発6時台から19時台まで1時間に1本の運行となっている。
車両
[編集]車両のデザインは淡い黄色地に緑の雑木を配し、カラフルな「ぶんバス」「KOKUBUNJI CITY」のロゴがあしらわれている。また一部の車両には、国分寺市の公式ゆるキャラ「ぶんじほたるホッチ」が描かれている。京王バス・立川バスとも運行開始時より、専用車の日野・リエッセは中扉に車椅子用リフトを備えたステップリフトバスで導入されたが、バリアフリー促進のため車両のノンステップ化が推進され[6]、リエッセは全車が日野・ポンチョ(2代目HX系)に代替されて現存しない。
京王バス
[編集]京王バス府中営業所の担当する、日吉町・東元町・本多・万葉けやきルートでは、専用車のポンチョ(2ドアロングボディ)が使用される。検査時などで使用できない場合は京王バスカラーのポンチョが代走することがある。
リエッセのディーゼル車は2003年、日吉町ルート開業時に2台導入、東元町ルート開業時に1台追加されたが、2015年にポンチョに代替された。また2007年の本多ルート開業に伴い、リエッセのCNG車が2台追加されたが、これらも2019年4月までにポンチョに代替され全廃している。同時に府中市ちゅうバスのCNGリエッセも除籍され、これにより京王バス全体からCNG車が消滅した。
2016年12月の万葉・けやきルート開業に合わせて、ポンチョ(2ドアロングボディ)が新たに新車導入された。
- 現行車両 - 日野・ポンチョ(HX系、2ドアロングボディ)
- 過去の車両 - 日野・リエッセ(ディーゼル車・CNG車の双方を導入)
京王バス(当時は京王バス中央)のリエッセCNG車は、フラットフィールドがCNG改造を担当。
立川バス
[編集]立川バス上水営業所の担当する西町ルートでは、専用車のポンチョ(ショートボディ)が使用される。
2008年の西町ルート開業時に、立川バスでは専用カラーのCNGリエッセが1台のみ導入された。これは立川バスでは唯一のCNGリエッセだったが(リエッセ自体はMMシャトルで導入例がある)、2019年にポンチョに代替され8月1日より運行開始した。これによりぶんバスはワンボックスカーの北町ルートを除き全車ノンステップバスとなり、また立川バスからリエッセが消滅した。
車両故障や点検などの際には、立川バスカラーのエアロミディMEが代走することもある。
- 現行車両 - 日野・ポンチョ(ショートボディ1台のみ導入)
- 過去の車両 - 日野・リエッセ(CNG車1台のみ導入)
立川バスのリエッセCNG車は、株式会社協同がCNG改造を担当。
武州交通興業
[編集]武州交通興業の担当する北町ルートでは、ワンボックスカーで運行される。ぶんバス#北町ルートの節も参照[16]。
脚注
[編集]- ^ a b 国分寺市地域バス「ぶんバス」 国分寺市公式Webサイト
- ^ 回数券(紙式) 京王バス公式Webサイト
- ^ モットクパス(IC定期券)について ご利用可能路線 京王バス公式Webサイト
- ^ 全線一日フリー乗車券 適用路線 京王バス公式Webサイト
- ^ ぶんバス 西町ルート 国分寺市公式Webサイト、平成28年(2016年)10月12日更新、2020年9月2日閲覧。
- ^ a b c d e ぶんバスへのノンステップバス導入 国分寺市公式Webサイト、平成30年(2018年)6月13日更新、2020年9月2日閲覧。
- ^ ぶんバスでの交通系ICカード(パスモ・スイカ等)利用開始 国分寺市公式Webサイト、平成28年(2016年)1月17日、2020年9月2日閲覧。
- ^ a b ぶんバス万葉・けやきルートについて 運行開始日 平成28年12月26日(月曜日)から 国分寺市公式Webサイト、平成29年(2017年)3月15日、令和2年(2020年)7月17日更新、2020年9月2日閲覧。
- ^ 国分寺駅北口再開発事業に伴うぶんバス乗り場移設のお知らせ(平成29年6月1日から) 国分寺市公式Webサイト、平成29年(2017年)5月11日[リンク切れ]
- ^ ぶんバスにバスロケーションシステムを導入します 国分寺市公式Webサイト、平成29年(2017年)9月16日、平成30年6月13日更新、2020年9月2日閲覧。
- ^ ぶんバス北町ルート変更 国分寺市公式Webサイト、平成30年(2018年)11月29日[リンク切れ]
- ^ 【まちづくり情報】西国分寺駅東側交通広場で発着する羽田空港連絡バスの運行が、本日(平成30年10月1日)より開始されました。詳細につきましては、京王高速バス予約センターへお問い合わせください。 国分寺市まちづくり計画課 公式Twitter、2018年10月1日、2020年9月2日閲覧。
- ^ a b 西町ルートにノンステップバス導入 国分寺市公式Webサイト、令和元年(2019年)7月2日、2020年9月2日閲覧。
- ^ ぶんバス日吉町ルート変更 国分寺市公式Webサイト、令和元年(2019年)8月15日[リンク切れ]
- ^ 西町ルートバス停追加について 国分寺市公式Webサイト、令和2年(2020年)2月15日、2020年9月2日閲覧。
- ^ a b ぶんバス 北町ルート 国分寺市公式Webサイト