くすぐりフェティシズム
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くすぐりフェティシズム(Tickling fetishism)は性的フェティシズムの一種で、相手をくすぐることで強制的に笑わせ、肉体的精神的苦痛を与える行為への執着を指す。またくすぐられることによって性的快感を得ること好む性癖も含む。
概要
[編集]脇の下や脇腹、首、足の裏などをくすぐられると、多くの人間は強制的に笑いが誘導され呼吸困難に陥る。連続してくすぐられると肉体的な苦痛は(強制的に笑わされる体力の消耗も含めて)相当なものである。過去には拷問にも用いられたとされ、日本においては「くすぐられ過ぎると死ぬ」という俗説が根強く信じられている。くすぐられることによって性的快感を得られる者もいる。
BDSMの分野においてはハーモニー社などのフェティッシュビデオを制作していたメーカーがTickling(くすぐり)というジャンル名で販売していた。下着姿の女性同士が片方を拘束してくすぐる、あるいは互いにくすぐり合う、といった内容のこれらのビデオには性行為がいっさい登場せず、延々と4、50分くすぐられる半裸の女性しか映っていない。またくすぐられるという行為のため女優は大声で笑うだけで、悩ましい喘ぎ声は少なく性的興奮を傍目では理解しづらい。そのため日本での愛好者は非常に希で、欧米でも少数派の嗜好と言える。ただ、1970年代に放送されたテレビアニメ、『ルパン三世』において主要登場人物の峰不二子がたった一話ではあるが、全身拘束され無数のマニピュレーターでくすぐり拷問を受けており、それを幼少時に視聴した世代の中ではフェティシズムとして固着した層が存在する。1990年代には全編くすぐるだけのOVAのアニメビデオが販売された(制作者が前述のルパン三世に影響を受けたと語っていた)。
都内では「くすぐり専門店」があって、コンパニオンとくすぐり合いができる店がある。
注意
[編集]SMプレイにおいては、拘束した上で行なうことも多く、実際にくすぐられるとまともな言葉を発することは困難になる。またプレイとしてパートナーと行なう場合には、雰囲気を楽しむために「だめ」「やめて」などの否定的な言葉はたいがい無視される。そうした場合本当に「だめ」で「やめて」ほしい場合でも(この場合呼吸困難で酸欠症状が起こっても)パートナーが行為をやめない場合がある。そのためプレイ前にセーフワード、もしくはサインを決めておき、適切にプレイを止める方法を確保しておく必要がある。
くすぐりを扱った小説・文芸作品
[編集]- 『海へ』島崎藤村 実業之日本社 1918年(大正7年)
- 『女の踏絵』梶山季之 講談社 1965年(『小説現代』1965年掲載)
- 『紫の火花』梶山季之 主婦と生活社 1965年(『週刊女性』1965年連載)
- 『青い旋律』梶山季之 集英社 1970年(『女性セブン』1969年連載)
- 『性科学XYZ』(セクソロジーXYZ)梶山季之 集英社 1970年(『女性セブン』1969年連載、『小説セブン』不定期掲載)
くすぐりを扱った映像作品
[編集]- 『アラスカ魂』(アメリカ映画 1960年 主演:ジョン・ウェイン)[1]
- 『バンデットQ(Time Bandits)』(イギリス映画 1981年)
- 『バロン(The Adventures of Baron Munchausen)』(イギリス映画 1989年 監督:テリー・ギリアム)
- 『キャノンボール2』(アメリカ・香港合作映画 1984年 主演:バート・レイノルズ)[2]
- 『ロボコップ2』(アメリカ映画 1990年 主演:ピーター・ウェラー)[3]
- 『くすぐリングス』(日本)