能村庸一
のむら よういち 能村 庸一 | |||||
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別名義 | 能村 太郎 | ||||
生年月日 | 1941年1月6日 | ||||
没年月日 | 2017年5月13日(76歳没) | ||||
出生地 | 東京都 | ||||
死没地 | 東京都 | ||||
職業 | プロデューサー、アナウンサー | ||||
事務所 | フジテレビ | ||||
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能村 庸一(のむら よういち、1941年(昭和16年)1月6日 - 2017年(平成29年)5月13日[1])は、日本のテレビプロデューサー[2]。
フジテレビ入社後はアナウンサーを経て、同局の時代劇プロデューサーとして活動した[1]。
来歴・人物
[編集]東京都生まれ[3]。東京都立北園高等学校[4]、青山学院大学文学部を卒業[3]。高校・大学時代は放送研究会に所属した[5]。
1963年4月、2000人の応募者の中から[5]、フジテレビにアナウンサーとして入社[3]。同期のアナウンサーに岩佐徹、露木茂らがいる。
アナウンサーとして『名画座手帳』、舞台中継などを担当。1972年に編成企画部へ異動し[6]、プロデューサーに転向[3]。その後、開発調査部長[3]、調査部長、編成局編成局専任局長(1994年)[7]などを歴任し、『鬼平犯科帳』、『仕掛人・藤枝梅安』、『八丁堀捕物ばなし』、『阿部一族』、『御家人斬九郎』、『剣客商売』など、レギュラー番組は約20本、単発番組は約100本の時代劇企画制作を手がけたほか[1]、能村太郎名義でナレーションも務めた[8]。
90年代・フジテレビ時代劇の企画・プロデュースにたいして、第36回(1998年度)のギャラクシー賞テレビ部門特別賞[9]、2000年にはテレビ時代劇の歴史をまとめた『実録テレビ時代劇史』(東京新聞出版局)で第13回尾崎秀樹記念・大衆文学研究賞 研究・考証部門を受賞した[10]。
2011年2月にフジテレビを定年退職[3]。退職後もフジテレビや、フジテレビが出資する日本映画放送(時代劇専門チャンネル)の時代劇ドラマに、プロデューサー・監修としてかかわり、解説やミニ番組に出演していた。
2017年5月13日、左腎細胞がんのため、東京都内の病院で死去した。76歳没。
制作番組
[編集]※特記無き場合フジテレビ。
- 小川宏ショー - ディレクター[3]
- 剣客商売(加藤剛・山形勲版、藤田まこと版) - 企画(藤田まこと版)はプロデューサー
- 大盗賊 - プロデューサー
- 江戸の激斗 - 企画
- 時代劇スペシャル - 企画
- 「着ながし奉行」(仲代達矢 主演)
- 「新吾十番勝負」第一部 - 第二部(国広富之 主演)
- 「二人の武蔵」(藤岡弘 主演)
- 「江戸っ子祭」(井上順 主演)
- 「岡っ引どぶ」第一部、第四部 - 第六部(田中邦衛 主演)
- 「仇討選手」(堺正章 主演)
- 「素浪人罷り通る」(三船敏郎 主演)
- 「愛妻武士道」(加藤剛 主演)
- 「姫四郎流れ旅」(古谷一行 主演)
- 「刺客街道」(加藤剛 主演)
- 「薩摩飛脚」(平幹二朗 主演)
- 「江戸の大騒動」(井上順 主演)
- 「怪盗夢吉忍び控」(堺正章 主演)
- 「怪談牡丹灯篭」(林与一 主演)
- 「丹下左膳 剣風!百万両の壺」(仲代達矢 主演)
- 「地獄の掟」(仲代達矢 主演)
- 「彫師伊之助捕物覚え 消えた女」(中村梅之助 主演)
- 「旗本退屈男」(平幹二朗 主演)
- 「花隠密」(加藤剛 主演)
- 「花笛伝奇」(松方弘樹 主演)
- 「無明剣走る」(田村正和 主演)
- 「怪談妖蝶の棲む館」(佳那晃子 主演)
- 「奉行暗殺始末」(林与一 主演)
- 「影狩り」(仲代達矢 主演)
- 「おんな牢秘抄」(江波杏子 主演)
- 「お庭番 忍びの構図」(田中邦衛 主演)
- 「音なし源 さの字殺し」(中村梅之助 主演)
- 「さそり伝奇 風雲将棋谷」(松方弘樹 主演)
- 「樅の木は残った」(仲代達矢 主演)
- 「裏切りの報酬 追放者・九鬼真十郎」(露口茂 主演)
- 「闇の歯車」(仲代達矢 主演)
- 「烙印の女たち」(真行寺君枝 主演)
- 「怪談津の国屋 半七捕物帳」(露口茂 主演) ※最終作
- 同心暁蘭之介 - プロデューサー
- 乾いて候 - 企画
- 鬼平犯科帳 - プロデューサー
- 十三人の刺客 - 企画
- 仕掛人・藤枝梅安 - 企画・プロデュース
- 町奉行日記 - 企画
- 運命峠(1993年)- 企画
- 八丁堀捕物ばなし - 企画・プロデュース
- 阿部一族 - 企画・プロデュース
- 御家人斬九郎 - 企画・プロデュース
- 髪結い伊三次 - 企画・プロデュース
- 銭形平次 - 企画・プロデュース
- 夜桜お染 - 企画・プロデュース
- 鬼平外伝(時代劇専門チャンネル) - 監修
- 闇の狩人(時代劇専門チャンネル) - 監修
制作映画
[編集]- 女殺油地獄(1992年) - プロデューサー
- 帰って来た木枯し紋次郎(1993年) - 企画
- その木戸を通って(1993年) - 企画 (ハイビジョンで制作されたテレビドラマを2008年に劇場公開)
- 鬼平犯科帳(1995年) - プロデューサー
- 助太刀屋助六(2002年) - 協力プロデューサー
出演作品
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
- 名画座手帳
- マグマ大使(フジテレビ、ピープロダクション、1966年 - 1967年)
- 第3話「ガム! モグネスを倒せ」(1966年)カーラジオの声 役
- 第5話「怪獣バドラ誕生す」(1966年)ナレーター、中継ナレーター、カーラジオのニュースの声 役(3役)
- 第8話「バドラの最後」(1966年)テレビのニュースの声 役
- 第44話「マグマの使命」(1967年)ニュースの声 役
- 雪之丞変化(フジテレビ、松竹)(1970年)ナレーター
- 時代劇おもしろ雑学「虎之巻」(2009年 - 2012年、時代劇専門チャンネル)コメンテーター
- 時代劇ニュース オニワバン!(2012年 - 2016年、時代劇専門チャンネル)コメンテーター
能村太郎名義
[編集]- 隠密奉行朝比奈(1998年・1999年)
- 鬼平犯科帳(第8シーズン以降)
- 闇の狩人(2014年)
著書
[編集]- 『実録 テレビ時代劇史 ちゃんばらクロニクル 1954-1998』東京新聞出版局、1999年1月。ISBN 978-4808306540。
- 増訂版 『実録 テレビ時代劇史』ちくま文庫、2014年1月。ISBN 978-4480431257。
- 『役者のパートナー マネジャーの足跡』思文閣出版、2004年8月。ISBN 978-4784212040。
- 『時代劇 役者昔ばなし』ちくま文庫、2016年2月。ISBN 978-4480433176 - 春日太一との対談も収録。
共著
[編集]- 春日太一共著 『時代劇の作り方 プロデューサー能村庸一の場合』辰巳出版、2011年7月。ISBN 978-4777808649。
脚注
[編集]- ^ a b c “「鬼平犯科帳」などプロデュース 能村庸一氏死去 76歳”. スポーツニッポン. (2017年5月21日) 2017年5月21日閲覧。
- ^ “テレビ時代劇プロデューサーの能村庸一氏死去”. 時事通信社. (2017年5月21日) 2017年5月22日閲覧。
- ^ a b c d e f g “第38回 公開セミナー開催 フジテレビプロデューサ 能村庸一さんのセミナー”. キャリア学習サポート21. さいたま市市民活動サポートセンター. 2017年5月22日閲覧。
- ^ 時代劇の作り方 プロデューサー能村庸一の場合 2011, p. 11.
- ^ a b 時代劇の作り方 プロデューサー能村庸一の場合 2011, p. 14.
- ^ 時代劇の作り方 プロデューサー能村庸一の場合 2011, p. 19.
- ^ “「鬼平犯科帳」など手がけたフジの名プロデューサー・能村庸一さん死去”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2017年5月21日) 2017年5月22日閲覧。
- ^ “時代劇ニュース オニワバン! 第六十七回”. 2015年6月10日閲覧。
- ^ “第36回ギャラクシー賞受賞作品”. 放送批評懇談会. 2015年1月26日閲覧。
- ^ “大衆文学研究賞 研究・考証部門”. e-hon. トーハン. 2015年1月26日閲覧。
関連項目
[編集]- 春日太一 - 映画史・時代劇研究家。能村の著書『実録テレビ時代劇史』を読み、時代劇研究を志す。