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国際児童図書評議会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

国際児童図書評議会 (こくさいじどうとしょひょうぎかい、英語: International Board on Books for Young People, IBBY) は、「子どもの本を通しての国際理解」を目標に、イエラ・レップマン英語版(Jella Lepman, 1891-1970)によってスイスチューリッヒで1953年に設立された国際団体である[1][2]。2022年現在、本部はスイスのバーゼルにあり、80の国と地域が加盟している[3]

1990年に国連で批准された「子どもの権利条約」に則り、すべての国の子どもが教育を受ける権利、情報に直に接することのできる権利を求め、子どもの本の出版と普及に努力することを呼びかけている[3][4]

1974年に日本支部として日本国際児童図書評議会が設立されている[5]

主な活動

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おもな活動として、

  • IBBY世界大会の開催
  • 国際アンデルセン賞
  • IBBYオナーリスト
  • IBBY朝日国際児童図書普及賞
  • IBBY-iRead読書プロモーター賞
  • 国際子どもの本の日
  • 機関誌「Bookbird」の発行
  • バリアフリー児童図書コレクション
  • サイレント・ブックス(文字のない絵本)
  • IBBY山田基金
  • チルドレン・イン・クライシス

などがある[3]

また、ユネスコユニセフなどとも協力し、ミュンヘン国際児童図書館ブラチスラヴァ世界絵本原画展にも協力している[1]

IBBY世界大会

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1953年の創設から一年置きに世界大会を開催、基調講演や分科会、各賞の授与式、総会などが行われる[6]

脚注

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  1. ^ a b 国際児童図書評議会」『図書館情報学用語辞典 第5版』https://kotobank.jp/word/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%85%90%E7%AB%A5%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E8%A9%95%E8%AD%B0%E4%BC%9Aコトバンクより2022年10月22日閲覧 
  2. ^ イエラ レップマン」『日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)』https://kotobank.jp/word/%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%A9%20%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%9E%E3%83%B3コトバンクより2022年10月22日閲覧 
  3. ^ a b c IBBYとは”. JBBY. 2022年10月22日閲覧。
  4. ^ IBBY」『日本大百科全書(ニッポニカ)』https://kotobank.jp/word/IBBYコトバンクより2022年10月22日閲覧 
  5. ^ 日本国際児童図書評議会」『図書館情報学用語辞典 第5版』https://kotobank.jp/word/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%85%90%E7%AB%A5%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E8%A9%95%E8%AD%B0%E4%BC%9Aコトバンクより2022年10月22日閲覧 
  6. ^ IBBY世界大会”. JBBY. 2022年10月22日閲覧。
  7. ^ 第26回IBBYニューデリー大会基調講演”. 宮内庁. 2022年10月23日閲覧。
  8. ^ 国際児童図書評議会(IBBY)創立50周年記念大会おことば”. 宮内庁. 2022年10月23日閲覧。

関連文献

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  • 美智子『橋をかける : 子供時代の読書の思い出』すえもりブックス、1998年。ISBN 4915777227 
  • イェラ・レップマン『子どもの本は世界の架け橋』こぐま社、2002年。ISBN 978-4772190374 
  • 美智子『バーゼルより : 子どもと本を結ぶ人たちへ』すえもりブックス、2003年。ISBN 4-915777-34-0 
  • 早川敦子; 板東悠美子 著、日本国際児童図書評議会40周年記念出版委員会 編『子どもの本がつなぐ希望の世界 : イェラ・レップマンの平和への願い』彩流社、2002年。ISBN 978-4779122200 
  • 美智子『橋をかける : 子供時代の読書の思い出』文藝春秋〈文春文庫〉、2009年。ISBN 978-4167753818 

関連項目

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外部リンク

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