北村寿夫
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北村 寿夫(きたむら ひさお、1895年1月8日 - 1982年1月3日[1])は、脚本家、児童文学作家。
経歴
[編集]東京麹町区下六番町出身。本名・寿雄[2]。早稲田大学中退。小山内薫に師事し、『劇と評論』同人となる。1936年(昭和11年)NHK文芸部主事。 1947年(昭和22年)、ラジオドラマ『向う三軒両隣』の脚本を八住利雄、伊馬春部、北条誠とともに交代で執筆。終戦直後の民主的で明るい人間関係を描くホームドラマは人気番組となった[3]。 1952年(昭和27年)から「白鳥の騎士」に始まる「新諸国物語」を五年連続してラジオ放送し、「笛吹童子」「紅孔雀」などがヒットして映画化もされた。墓所は雑司ヶ谷霊園。
家族
[編集]- 父・北村武志 ‐ 山口県士族、神奈川県足柄上郡郡長[4]
- 母・のぶ(信子) ‐ 医師・岩崎衛生の娘[5]
- 二男は画家の北村芳文(きたむら よしふみ、別名:花船長、1943年5月12日 - )。2018年7月にテレビ東京の番組『家、ついて行ってイイですか?』に出演し、自宅で『七つの誓い』の生原稿など父親の遺品を披露した[6]。
- 従兄・周布兼道 ‐ 男爵。母同士が姉妹。母の長姉貞子と周布公平の子。
- 従弟・神西清 ‐ 作家。母同士が姉妹[4]。
代表作
[編集]著書
[編集]- 『幻の部屋』改造社 1924
- 『蝶々のお手紙』児童図書館叢書 第24編 イデア書院 1925
- 『おもちや箱』児童図書館叢書 第23篇 イデア書院 1925
- 『淡彩の処女』新潮社 (新興芸術派叢書 1930
- 『源爲朝』講談社の繪本 1937
- 『日本童話集 百合若大臣 外五篇』講談社の繪本 1937
- こっとん爺さん物語 漫画童話集 岡倉書房 1940
- 『夢多き日に』万里閣 1940
- 『髑髏党の秘密』淡海堂 1942
- 『公子ホンブルグ』健文社 1942
- 『古城淡月の歌 ラジオ作品集』岡倉書房 1942
- 『東方の鷹』健文社 1943
- 『いろはにほへと 素人に出来る脚本』翼賛図書刊行会 1943
- 『素人演劇脚本集』印刷局(公民館シリーズ) 1947
- 『黄金十字城 伝奇冒険小説』至元社 1948
- 『お猿とお芋』麗明書院 1948
- 『あけぼのゝ鐘』ポプラ社 1949
- 『母の湖』ポプラ社 1950
- 『楽聖ベートォヴェン』むさし書房 1950
- 『母の小夜曲』ポプラ社 1953
- 『白骨島の秘密』ポプラ社 1953
- 『新諸国物語 白鳥の騎士』宝文館 1953
- 『新諸国物語 笛吹童子』宝文館 1953
- 『北村寿夫童話選集 初級用』宝文館 1955
- 『三日月童子』鶴書房 1955
- 『新諸国物語 紅孔雀』宝文館 1954-55
- 『新笛吹童子』宝文館(新諸国物語外伝シリーズ) 1955
- 『北村寿夫童話選集 中級用』宝文館 1955
- 『北村寿夫童話選集 上級用』宝文館 1955
- 『マリヤ観音』宝文館 1956
- 『新諸国物語 オテナの塔 1』宝文館 1956
- 『変幻胡蝶の雨』桃源社 1958
- 『新諸国物語 白鳥の騎士』日本放送出版協会 1977
- 『新諸国物語 笛吹童子』日本放送出版協会 1977
- 『新諸国物語 七つの誓い』日本放送出版協会 1977
- 『新諸国物語 オテナの塔』日本放送出版協会 1977
- 『新諸国物語 紅孔雀』日本放送出版協会 1978
- 『新諸国物語 完全版』全2巻 作品社 2010
脚注
[編集]- ^ 『北村寿夫』 - コトバンク
- ^ 協同出版社編纂部 編『現代出版文化人総覧 昭和18年版』協同出版社、1943年2月15日、459頁。NDLJP:1123758/233。
- ^ 世相風俗観察会『増補新版 現代世相風俗史年表 昭和20年(1945)-平成20年(2008)』河出書房新社、2003年11月7日、19頁。ISBN 9784309225043。
- ^ a b 『神西清』石内徹、日外アソシエーツ、1991、p5
- ^ 『神西清』石内徹、日外アソシエーツ、1991、p3
- ^ 「家、ついて行ってイイですか?」 2018年7月25日(水)放送内容テレビ紹介情報