モール (ラグビー)
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ラグビーユニオンにおけるモール(英: Maul)とは、ラグビー試合中でのプレー状態の一つ。スクラムやラックなどと共に密集戦の一つであるが、ボールを保持した状態(地面に落としていない状態)で行われるのが特徴である。
ボールを保持したままモールを押し込む「ドライビングモール」などのバリエーションも見られる[1]。
モールの形成
[編集]競技規則第16条第1項から第3項までに定義があり[2]、以下の3要素が必要になる。
- モールは 、フィールドオブプレー内でのみ行われる 。
- モールは 、ボールキャリアーと各チームから少なくとも1名ずつのプレーヤーが互いにバインドし 、立ったままの状態になることで成立する。
- 形成されたモールは 、ゴールラインの方向へ前進していかなくてはならない 。
従って、少なくとも「ボールキャリアー(ボール保持者)」と「ボールを持たない味方チームの選手」と「ボールを持たない相手チームの選手」の3名以上が加わる必要があり、ボールキャリアーと相手が1対1で組み合う状態はモールとは成らない。
形成されたモールに後から選手が加わることもできるが、この場合はオンサイドの位置から加わると共に、モールの最後尾の選手にバインドしなければならず(競技規則第16条第7項a及びb[3])、横や前方から加わるとオフサイドとなる。また、頭と肩が腰より低くなってはいけない(競技規則第16条第7項c[3])。
モールにおける反則
[編集]- モール内で故意に倒れようとすること。(モール・コラプシング、競技規則第16条第9項[3])
- モールに飛びかかったり、あるいはモールを故意に崩そうとすること。(モール・コラプシング、競技規則第16条第11項a[3])
- モールを構成する選手を無理に引き離そうとすること(モール・コラプシング、競技規則第16条第11項b[3])。
- モールの横または前方からモールに加わろうとすること。(オフサイド、競技規則第16条第5項[3])
- モールに参加しない状態でモールの横または前方で待機すること。(オフサイド、競技規則第16条第6項[3])
モールの終了
[編集]次の状態になったときはモールが終了し、オープンプレーに移行する。(競技規則第16条第16項[4])
- ボールがモールから出るか、ボールキャリアーがモールを離れた。→プレー継続。
- ボールが地面についた。
- →ボールが選手の前方に落ちればノックオンの反則。選手の後方に落ちればラックに移行してプレー継続。
- ボールがゴールラインを超えた。→インゴールプレー(競技規則第21条[5])として継続。
また、次の状態になったときもモールが終了する。(競技規則第16条第17項[4])
- モールが自然に崩れたとき。→プレー継続
- モールの状態で反則があったとき。→フリーキックまたはペナルティキックで再開。
- モールでの前進が5秒以上止まったとき。→スクラムで再開。
- モールの状態のままタッチラインを割ったとき。→ラインアウトで再開
- モール内でボールを持っていた選手が倒れたとき。→そのままラックとなり再開する。
脚注
[編集]参考資料
[編集]- 『競技規則 Rugby Union 2019』(PDF)日本ラグビーフットボール協会 。2019年9月21日閲覧。