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パイノプス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

パイノプス古希: Φαίνοπος, Phainops, : Phaenops)は、ギリシア神話の人物である。主にホメーロス叙事詩イーリアス』に散見する名前で、

が知られている。以下に説明する。

アシオスの子

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このパイノプスは、ヒュタルコスの子アシオスの子で[1]アダマースと兄弟[2][3]。アビュドスに住み、ヘクトールと親しい間柄であった。トロイア戦争が勃発すると、パイノプスはアダマースとともに父アシオスに従ってトロイアに味方して戦った。パトロクロスの遺体をめぐって両軍入り乱れて激しく戦ったとき、アポローンはパイノプスの姿を借りて、ヘクトールにポデースが討たれたことを伝えた[4]

クサントスとトオーンの父

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このパイノプスは、トロイア人クサントスとトオーンの父である。トロイア戦争が勃発したときパイノプスはすでに年老いており、2人の息子のほかに財産を遺す者はいなかったが、息子たちはいずれもトロイア戦争で戦い、ディオメーデースに討たれた[5]

ポルキュスの父

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このパイノプスは、トロイア人ポルキュスの父である。息子ポルキュスはトロイア戦争において、パトロクロスの遺体をめぐる戦闘で大アイアースに討たれたペラスゴス人ヒッポトオスをかばおうとし、同じく大アイアースに討たれた[6]

脚注

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  1. ^ 『イーリアス』17巻582行。
  2. ^ 『イーリアス』12巻140行。
  3. ^ 『イーリアス』13巻561行。
  4. ^ 『イーリアス』17巻582行-590行。
  5. ^ 『イーリアス』5巻144行-158行。
  6. ^ 『イーリアス』17巻312行-318行。

参考文献

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