サラ・チャン
サラ・チャン | |
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基本情報 | |
出生名 | Young-Joo Chang 張永宙[1] |
生誕 | 1980年12月10日 |
出身地 | アメリカ合衆国・フィラデルフィア |
学歴 | ジュリアード音楽院 |
ジャンル | クラシック音楽 |
職業 | ヴァイオリニスト |
担当楽器 | ヴァイオリン |
公式サイト | 公式HP |
サラ・チャン(Sarah Chang[2][1] 朝鮮語: 장영주(張永宙、チャン・ヨンジュ)、1980年12月10日[3] - )は、フィラデルフィア出身の韓国系アメリカ人のヴァイオリニスト[1]。
8歳のデビュー以来、北米をはじめ、ヨーロッパ、アジア圏で活動し、そのキャリアは20年以上におよぶ[4]。
使用ヴァイオリンは1717年製のグァルネリ・デル・ジェズ[5]。
経歴
[編集]1980年12月、フィラデルフィアで韓国からアメリカに渡っていた両親[1]、ヴァイオリニストのチャン・ミンス(Min Soo Chang)[1][6][注釈 1]と、同じく音楽家のチャン・ミョン(Myoung Chang)[1]の間に生まれる。
サラは出生時に韓国語名でヨンジュ(Young Joo Chang)と名づけられた。英語名のサラ(Sarah Chang)は、母が当時師事していた作曲家のジョージ・クラムの提案による。彼は、生まれたばかりの赤子が将来、音楽の道に進むと信じ、演奏の場で名乗ることを考えたという[1]。
3歳のときに両親にヴァイオリンをねだり、4歳の誕生日に1/16サイズのヴァイオリンを買ってもらい、練習を始めた。6歳でジュリアード音楽院の入学試験を受け、マックス・ブルッフのヴァイオリン協奏曲を演奏して入学許可を得る。
ジュリアード音楽院ではドロシー・ディレイとその助手ヒョウ・カンの指導を受けた[5][7]。その一方で、両親はサラが普通の生活を送ることも望んだ[8]。音楽院では6歳で16歳のクラスメイトとともに指導を受け、その傍ら普通学校にも通った[8]。 中学校時代には、中学校の同級生とバレーボール、サッカー、ローラーブレードなどのスポーツに興じた[6]。そんなサラのテレビ初出演は体操選手としてのものだった[6]。
1999年にジュリアード音楽院を卒業[5]。
2004年、ハリウッド・ボウルに史上最年少で殿堂入り[9]。 2005年、Harvard University Leadership Award を受賞[4]。 2006年、ニューズウィークの“Women and Leadership, 20 Powerful Women Take Charge”に選出[9]。 2008年、世界経済フォーラム主催のヤング・グローバル・リーダーズに選出[9]。 2011年、official artistic ambassador by the United States Department of Stateに任命される[4]。 2012年、Harvard University Leadership Award を受賞[4]。
音楽家として
[編集]8歳でズービン・メータ指揮のニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団やリッカルド・ムーティ指揮のフィラデルフィア管弦楽団と共演した。10歳でファーストアルバムの録音を行い、それまでハイフェッツが持っていた最年少記録(11歳)を塗り替えた。アルバムは翌年、EMI クラシックスから発売され、発売後まもなく、クラシック音楽のベストセラーとして、ビルボードチャートに入った。
1992年にエイヴリー・フィッシャー・キャリア・グラントを史上最年少で受賞[5]。 1993年にグラモフォン・マガジン賞、1994年には国際クラシック音楽賞、1999年にエイヴリー・フィッシャー賞を獲得。標準的なレパートリーだけでなくゴルトマルクの協奏曲にも早くから取り組んでいる。
音楽について
[編集]テンプル大学の教授でもある父が、独自の教育方針でサラに接し、育てた教育法が本として出版された。「『だめだ』という言葉は言うな」、「音楽教育は頭脳開発に役に立つ」、「早教育は必須だ」、「不必要な競争心を刺激するな」、「体力を培え」、「遠大な目標を立てよ」といった内容である[10]。
インターネットの発達により、YouTubeからサラの名前で検索すれば、子供の頃から現在の公演、インタビューやドキュメンタリーが視聴できるという[11]。
評価
[編集]サラ・チャンが10才になったばかりの頃、演奏を初めて聞いて[5]。
サラ・チャンは私の知る限りもっとも素晴らしく、もっとも完璧で、もっとも理想的なヴァイオリニストだ — ユーディ・メニューイン[5][6] [注釈 2]
受賞
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g Earls, Irene. Young Musicians in World History. Greenwood Publishing Group. p. 54. ISBN 978-0-313-31442-1. OCLC 47838282
- ^ “Sarah Chang Official Website”. 2019年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月4日閲覧。
- ^ “Sarah Chang music, videos, stats, and photos” (英語). Last.fm. 2020年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月4日閲覧。
- ^ a b c d UGA 2019.
- ^ a b c d e f g モルク 2017.
- ^ a b c d e JACKSON 1994.
- ^ Yale 2011.
- ^ a b Kipling 2019.
- ^ a b c The Orchestra of the Americas.
- ^ 娘サラ・チャンはこうして育てた(中央日報)
- ^ dongA.com 2009.
- ^ Hewett 2019.
参考文献
[編集]- Ivan Hewett (2016年2月24日). “"The most perfect violinist I've ever heard"”. The Telegraph. 2020年1月13日閲覧。
- STEPHEN JACKSON (1994年4月19日). “MUSIC / A talent with no strings attached: Yehudi Menuhin has called” (英語). インデペンデント. オリジナルの2018年11月4日時点におけるアーカイブ。 2018年11月4日閲覧。
- Kay Kipling (2019年11月1日). “Violinist Sarah Chang Will Perform With Sarasota Orchestra This Winter”. Sarasota Magazine. 2020年1月13日閲覧。
- “Sarah Chang”. The Orchestra of the Americas. 2020年1月14日閲覧。
- “Award-winning violinist Sarah Chang coming to UGA”. ジョージア大学 (2019年8月29日). 2020年1月13日閲覧。
- “Daewon Music Awards Grand Prize given to Hyo Kang”. Yale School of Music (2011年3月3日). 2020年1月14日閲覧。
- ジャン=ミシェル・モルク 神奈川夏子訳 (2017-4). 偉大なるヴァイオリニストたち 2. pp. 303-308. ISBN 9784636923339
- “공연 클래식, 사이버토피아를 꿈꾼다”. dongA.com (2009年9月23日). 2020年1月13日閲覧。
外部リンク
[編集]- サラ・チャン公式ウェブサイト
- サラ・チャン (@sarahchang) - X(旧Twitter)