コンテンツにスキップ

Web (ウェブブラウザ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Web (ブラウザ)から転送)
GNOME Web
GNOME Web 41
開発元 The GNOME Project
初版 2002年12月25日 (21年前) (2002-12-25)
最新版
45.1[1] ウィキデータを編集 / 2023年11月6日 (11か月前)
リポジトリ ウィキデータを編集
プログラミング
言語
C言語 (GTK)
使用エンジン WebKit(2.26.3以前はGecko
対応OS Unix系オペレーティングシステム
プラットフォーム GNOME
対応言語 60言語以上
種別 ウェブブラウザ
ライセンス GNU General Public License
公式サイト Epiphany Homepage
テンプレートを表示

GNOME Web(グノーム ウェブ、旧名:Epiphany (エピファニー))は、レンダリングエンジンWebKitを使ったGNOMEの標準ウェブブラウザ。シンプルで使いやすいことを念頭に設計されている。ツールキットGTK3を使いGNOMEとよく統合されている。

トピック毎に整理する高機能なブックマークを搭載している。一つのページを複数のトピックに関連付けることが可能である。

Epiphany 2.26.3までGeckoをサポートしていたが、これ以降のリリースはWebKitエンジンのみをサポートする[2]

また、2.28以降pythonによる拡張はなくなり、Seedによる拡張がサポートされた。

沿革

[編集]

現在はGNOME最新版の正式公開に間に合うようにリリースされつづけている。 2.14以降は公開時のGNOMEとEpiphanyのバージョンは同一。

  • 2002年12月25日 - Epiphany 0.4 初回リリース
  • 2003年4月13日 - Epiphany 0.5
  • 2003年5月4日 - Epiphany 0.6
  • 2003年6月7日 - Epiphany 0.7
  • 2003年7月13日 - Epiphany 0.8
  • 2003年8月22日 - Epiphany 0.9 バグ修正のみ
  • 2003年9月8日 - Epiphany 1.0 リリース
  • 2004年3月15日 - Epiphany 1.2 リリース
  • 2004年9月14日 - Epiphany 1.4 リリース
  • 2005年3月9日 - Epiphany 1.6 リリース
  • 2005年9月15日 - Epiphany 1.8 リリース
  • 2006年3月12日 - Epiphany 2.14 リリース。このバージョン系統からGNOME本家にメジャーバージョンナンバーが合わせられる。
  • 2006年9月3日 - Epiphany 2.16 リリース
  • 2007年3月14日 - Epiphany 2.18 リリース
  • 2007年9月19日 - Epiphany 2.20 リリース。このバージョン系統からレンダリングエンジンWebKitへ移行開始。
  • 2008年3月12日 - Epiphany 2.22 リリース
  • 2008年9月24日 - Epiphany 2.24 リリース
  • 2009年3月31日 - Epiphany 2.26 リリース。このバージョン系統がGeckoサポートの最終版となった。
  • 2009年9月24日 - Epiphany 2.28 リリース
  • 2010年3月31日 - Epiphany 2.30 リリース
  • 2010年9月29日 - Epiphany 2.32 リリース
  • 2011年4月6日 - Epiphany 3.0 リリース。このバージョン系統からGNOME本家共々GTK+3及びGNOME3系統へ移行。
  • 2011年9月28日 - Epiphany 3.2 リリース
  • 2012年3月28日 - Web 3.4 リリース。このバージョン系統からWebに名称変更。

Galeonのフォーク

[編集]

2002年、Galeonの当初の開発者であるMarco Pesenti Grittiは、EpiphanyをGaleonのフォークとして開発した。このフォークは、Grittiと残りのGaleon開発者の間で新機能に関して意見の不一致があったため生じた。

同じ頃、GNOMEプロジェクトは、ヒューマン・インターフェース・ガイドラインを適用したが、これはユーザインタフェースの単純化を促進するものであった。Galeonはパワーユーザ指向であったので、多くの開発者はこれを認めなかった。結果として、GrittiはGaleonベースの新たなブラウザを作り、重要でない多くの特徴は除去された。彼はEpiphanyをGNOME HIGに従うように意図した。Epiphanyはその開発開始時からGNOMEのテーマとその他の設定を用いている[3][4]

Geckoベース

[編集]

Epiphanyの最初のバージョンは、2002年12月24日にリリースされた[5]

Epiphanyは当初、Webページの表示にMozillaプロジェクトのGeckoレイアウトエンジンを使っていた。Mozillaのクロスプラットフォームなインターフェースの代わりに、GNOMEのGUIが提供された[6]

WebKitベース

[編集]

開発課程で、Geckoバックエンドに関連した大きな問題に直面した[7]。これに対処するため、EpiphanyチームはWebkitをもうひとつのレンダリングエンジンとしてサポートを加えた[8]。2008年4月1日には、Geckoを使ってビルドする機能は除去され、WebKitのみを使うことを進める旨の宣言がチームによってなされた[7]

2009年9月、GNOME 2.28の一部として、WebKitへの移行は完了した[9]

参照

[編集]
  1. ^ "45.1 · GNOME / Epiphany".
  2. ^ Epiphany » Blog Archive » Gecko end-of-life
  3. ^ DeRosia, Chris (July 29, 2003), Galeon, A History or, why Galeon is the way it is, http://galeon.sourceforge.net/links/history.php October 16, 2011閲覧。 
  4. ^ Min, Andrew, “Epiphany, the ultimate Gnome browser”, The Ubuntu Applications book (under construction) (Free Software Magazine), オリジナルのOctober 31, 2008時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20081031231829/http://www.freesoftwaremagazine.com/books/ubuntu_applications/epiphany October 16, 2011閲覧。 
  5. ^ “Epiphany turns 7”, The GNOME Web Browser Developers, (December 24, 2009), http://blogs.gnome.org/epiphany/2009/12/24/epiphany-turns-7/ June 15, 2011閲覧。 
  6. ^ Granneman, Scott (2005), Don't click on the blue e!:switching to Firefox, Sebastopol, CA, United States: O'Reilly Media (October 16, 2005発行), p. 201, ISBN 0-596-00939-9, https://books.google.com/books?id=IGFPnJpa5cIC 
  7. ^ a b Persch, Christian (April 1, 2008), “ANNOUNCEMENT:The Future of Epiphany”, epiphany mailing list-list, http://mail.gnome.org/archives/epiphany-list/2008-April/msg00000.html 
  8. ^ Lopez, Xan (July 24, 2007), If you see the Buddha on the road, port it to GTK, http://blogs.gnome.org/xan/2007/07/24/if-you-see-the-buddha-on-the-road-port-it-to-gtk/ November 25, 2011閲覧。 
  9. ^ Paul, Ryan (September 24, 2009), “Linux garden gets a new GNOME with version 2.28”, Ars Technica, https://arstechnica.com/open-source/news/2009/09/linux-garden-gets-a-new-gnome-with-version-228.ars October 16, 2011閲覧。 

外部リンク

[編集]