コンテンツにスキップ

E-カドヘリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
CDH1から転送)
CDH1
PDBに登録されている構造
PDBオルソログ検索: RCSB PDBe PDBj
PDBのIDコード一覧

1O6S, 2O72, 2OMT, 2OMU, 2OMV, 2OMX, 2OMY, 2OMZ, 3FF7, 3FF8, 3L6X, 3L6Y, 4ZT1, 4ZTE

識別子
記号CDH1, Arc-1, CD324, CDHE, ECAD, LCAM, UVO, cadherin 1, BCDS1, E-cadherin, uvomorulin
外部IDOMIM: 192090 MGI: 88354 HomoloGene: 20917 GeneCards: CDH1
遺伝子の位置 (ヒト)
16番染色体 (ヒト)
染色体16番染色体 (ヒト)[1]
16番染色体 (ヒト)
CDH1遺伝子の位置
CDH1遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点68,737,292 bp[1]
終点68,835,537 bp[1]
遺伝子の位置 (マウス)
8番染色体 (マウス)
染色体8番染色体 (マウス)[2]
8番染色体 (マウス)
CDH1遺伝子の位置
CDH1遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点107,329,983 bp[2]
終点107,396,878 bp[2]
RNA発現パターン


さらなる参照発現データ
遺伝子オントロジー
分子機能 calcium ion binding
血漿タンパク結合
ankyrin binding
gamma-catenin binding
beta-catenin binding
GTPase activating protein binding
金属イオン結合
cell adhesion molecule binding
cadherin binding
identical protein binding
cytoskeletal protein binding
protein homodimerization activity
細胞の構成要素 apical junction complex
trans-Golgi network
細胞外領域
perinuclear region of cytoplasm
cortical actin cytoskeleton
ゴルジ体
膜状仮足
cytoplasmic side of plasma membrane
エンドソーム
lateral plasma membrane
catenin complex
actin cytoskeleton
flotillin complex

エキソソーム
integral component of membrane
細胞結合
細胞質
細胞膜
cell surface
postsynapse
glutamatergic synapse
生物学的プロセス negative regulation of cell-cell adhesion
positive regulation of transcription, DNA-templated
cellular response to lithium ion
細胞接着
extracellular matrix organization
cellular response to indole-3-methanol
extracellular matrix disassembly
シナプス形成
下垂体発生
毒性物質への反応
有機物への反応
neuron projection development
adherens junction organization
homophilic cell adhesion via plasma membrane adhesion molecules
entry of bacterium into host cell
protein localization to plasma membrane
cell-cell adhesion
cell morphogenesis
cell-cell junction assembly
遺伝子発現調節
calcium-dependent cell-cell adhesion via plasma membrane cell adhesion molecules
negative regulation of cell migration
positive regulation of protein import into nucleus
cell-cell adhesion mediated by cadherin
regulation of protein catabolic process at postsynapse, modulating synaptic transmission
出典:Amigo / QuickGO
オルソログ
ヒトマウス
Entrez
Ensembl
UniProt
RefSeq
(mRNA)

NM_004360
NM_001317184
NM_001317185
NM_001317186

NM_009864

RefSeq
(タンパク質)

NP_001304113
NP_001304114
NP_001304115
NP_004351

NP_033994

場所
(UCSC)
Chr 16: 68.74 – 68.84 MbChr 16: 107.33 – 107.4 Mb
PubMed検索[3][4]
ウィキデータ
閲覧/編集 ヒト閲覧/編集 マウス

E-カドヘリン(epithelial cadherin)またはカドヘリン1(cadherin-1, CDH1)、CD324は、ヒトではCDH1遺伝子にコードされるタンパク質である[5]APC/Cの活性化タンパク質にもCdh1と呼ばれるものがあるが、そのヒトホモログはFZR1英語版遺伝子にコードされるものであり、これとは無関係である。CDH1がん抑制遺伝子であり[6][7]CDH1の変異は胃がん乳がん大腸がん甲状腺がん卵巣がんと関連している。

歴史

[編集]

細胞接着タンパク質カドヘリンの発見は竹市雅俊の業績である。竹市の接着上皮細胞に関する研究は1966年に始まった[8]。彼の名古屋大学での研究はもともとはニワトリ胚における水晶体の分化に関するものであり、網膜細胞がどのように水晶体線維の分化を調節しているかの研究であった。竹市は神経網膜細胞を培養した培地を収集し、そこへ水晶体上皮細胞を懸濁すると、この培地に懸濁した細胞では通常の培地と比較して接着が遅れることを発見した。細胞接着に興味を持った竹市は、タンパク質やマグネシウム、カルシウムの存在下など、他の条件下での接着の研究を行った。1970年時点ではこうしたイオンが細胞接着に果たす役割はほとんど理解されておらず[9]、細胞接着におけるカルシウムの役割を発見した竹市の業績は非常に革新的なものであった[10][11]

続いて竹市は、E-カドヘリンをはじめとする複数のカドヘリンタンパク質を発見した。F9細胞で免疫化したラットを用いて、ECCD1と呼ばれるマウス抗体を作製した。この抗体は細胞接着活性を遮断し、また抗原とカルシウム依存的に相互作用することを示した[12]。そして、ECCD1はさまざまな上皮細胞と反応することが発見され、ECCD1の標的となっているタンパク質はE-カドヘリンと命名された[8]

機能

[編集]

E-カドヘリンは、カドヘリンスーパーファミリーの古典的メンバーである。カルシウム依存的な細胞間接着糖タンパク質であり、5つの細胞外カドヘリンリピート、膜貫通領域、そして高度に保存された細胞質テールから構成される。E-カドヘリンをコードするCDH1遺伝子の変異は、胃がん乳がん大腸がん甲状腺がん卵巣がんと関連している。E-カドヘリンの機能喪失は、増殖、浸潤、または転移を高めることでがんのプログレッションに寄与していると考えられている。このタンパク質の細胞外ドメインは細菌が哺乳類細胞へ接着する過程も媒介しており、細胞質ドメインはそのインターナリゼーションに必要となる[13]

E-カドヘリンはカドヘリンファミリーの中で最もよく研究されているメンバーであり、アドヘレンスジャンクションにおいて必須の役割を果たしている膜貫通タンパク質である。アドヘレンスジャンクションはE-カドヘリンに加えて、p120-カテニン英語版β-カテニンα-カテニンといった細胞内構成要素から構成される[14]。これらのタンパク質がともに機能することで上皮組織は安定化され、また細胞間の物質交換が調節されている。E-カドヘリンの構造は、5つのカドヘリンリンピート(EC1からEC5)からなる細胞外ドメイン、1つの膜貫通ドメイン、そして高度にリン酸化された細胞内ドメインから構成される。細胞内ドメインはβ-カテニンの結合に重要であり、そのためE-カドヘリンの機能に重要となる[15]。β-カテニンはα-カテニンを結合する。α-カテニンはアクチンを含む細胞骨格フィラメントの調節に関与している。上皮細胞では、E-カドヘリンが含まれる細胞間結合部位は、アクチンフィラメントと近接していることが多い。

哺乳類の発生過程において、E-カドヘリンは2細胞期に初めて発現し、8細胞期にはリン酸化されて細胞のコンパクションを引き起こす[16]。多くの動物において、E-カドヘリンによって媒介される細胞間相互作用は胞胚の形成に重要な役割を果たしている[17]

隣接する上皮細胞間では、E-カドヘリンの相互作用を介して機械的情報が伝達される。アクチンフィラメントは、α-カテニンやビンキュリンなどいくつかのアドヘレンスジャンクションタンパク質と結合している。これらのタンパク質やE-カドヘリンの活性によって、あるアクトミオシン系から他のアクトミオシン系へ張力刺激を発揮することが可能となり、組織の協働的挙動が可能となっている。

細胞周期

[編集]

E-カドヘリンは細胞接着依存的な増殖阻害を媒介することが知られており、接触阻害Hippo経路を介して細胞周期からの脱出を開始する[18]。E-カドヘリンによる接着は成長シグナルを阻害し、転写因子YAPから搬出するキナーゼカスケードを開始する。逆に、細胞密度を低下させたり(細胞間接着の低下)、またはE-カドヘリンを強い張力下に置いて機械的伸展力を加えることで、細胞周期の進行とYAPの核内局在が促進される[19]

上皮芽形成時の細胞選別

[編集]

E-カドヘリンは、上皮芽の形成時など、上皮の形態形成や分枝形成に関与していることが知られている。上皮の分枝形成は、唾液腺膵芽英語版のような組織が機能的表面を最大化するための重要な特徴である[20]。適切な成長因子と細胞外マトリックスによって組織の分枝形成を誘導できることが発見されているが、その機構は単層上皮と重層上皮とでは異なっているようである[21][22]

単層上皮の分枝は、一例として気道では平滑筋細胞などによる近傍での機械的影響によって生じ、上皮シートに曲がりが生じる[23]。重層上皮の場合には、組織シートの柔軟性を可能にする内部空間(内腔など)が存在しないため、同じような形で刺激への応答を行うことはできない[24]。重層上皮では、上皮芽は上皮細胞のクラスターに割れ目が生じること(clefting)によって形成されているようである。唾液腺での研究では、まず新たな細胞は表面に一様に分布することで芽が拡大し、表面の細胞が複製して娘細胞を生み続けると表面から内部へ移動が生じることが示されている。この動きはE-カドヘリンの勾配によって維持されており、表面の細胞はE-カドヘリンの発現レベルが低く、内部の細胞は高い。こうしたシステムによって内部の細胞間の相互作用は高まり、運動性が制限されてより静的な状態となり、同時に表面細胞は比較的制限のない状態となる[25]。こうしたE-カドヘリンの勾配は組織層内での細胞選別に重要である一方で、芽の形成は細胞とマトリックスとの間の相互作用にも依存していることが示されている。カドヘリンの発現レベルが低い細胞は表面に蓄積して基底膜に強力に接着することで、表面領域の拡大や折りたたみに伴って上皮に割れ目が生じたり出芽したりといった過程が生じる。コラゲナーゼなどによって基底膜の構造が破壊されると、E-カドヘリンの発現レベルが低い細胞は相互作用するべきバリア構造が存在しなくなるため、表面由来の娘細胞が表面にとどまって出芽を開始することはできなくなり、異常な分枝構造が形成される。コラゲナーゼが除去されて基底膜が修復されると、正常な出芽構造が再構築される[25]

原腸形成時の細胞選別

[編集]

E-カドヘリンの接着性は、原腸形成英語版時の胚葉の組織化に重要な役割を果たしている可能性が示唆されている。原腸形成は脊椎動物の発生の根幹をなす段階であり、外胚葉中胚葉内胚葉の3つの一次胚葉が決定される段階である[26]。細胞接着はこれら胚葉の前駆細胞の選別過程と関係しており、外胚葉は最も接着性が低く、中胚葉と内胚葉は同程度の接着性である[27]。培地からのカルシウムの除去や、そしてE-カドヘリンの機能不全によってより強力に、一次胚葉の接着は損なわれる。前駆細胞の接着性を調べた実験では、中胚葉や内胚葉の細胞では外胚葉の細胞よりもE-カドヘリンが高濃度であることが明らかにされている。接着は原腸形成に関与する因子の1つである一方で、細胞皮質の張力も細胞選別を駆動する因子となっていることが示されている[27]アクチン脱重合分子やミオシンII阻害剤によって細胞皮質のアクトミオシン構造を破壊すると、張力の均衡が崩れ、細胞選別は阻害される。細胞選別過程はエネルギー最小化によって駆動されている可能性が高く、細胞間相互作用面での張力と細胞培地間相互作用面での張力の双方に依存している。細胞間相互作用面での張力は細胞皮質の張力からこの相互作用面での接着力を差し引いたものであり、細胞培地間相互作用面での張力は細胞皮質の張力のみによって決定される。張力と接着力は、異なる胚葉間での固有の相互作用を可能にし、適切な細胞選別を可能にしている[27][28]

細胞移動

[編集]

細胞移動は、多細胞組織の構築と維持に重要である。形態形成には、原腸形成時の上皮シートの移動、神経堤細胞の移動、側線原基の移動など、多数の細胞移動イベントが関与している[29]。胚の背側表面で最初に内部移行を開始する細胞集団は軸の伸長をもたらし、後部脊索前板後部や脊索の前駆細胞に指示を与える。この過程における細胞の移動方向の決定は追随する細胞集団が形成する突起に依存しており、この突起によって先導細胞集団が適切な方向へ移動するよう誘導されている[30]

E-カドヘリンは、中内胚葉の動物極への移動の指示など、細胞集団のダイナミクスに活発な役割を果たしている[31]。E-カドヘリンの遺伝子ノックダウンによって細胞突起はランダムな方向に形成されるようになり、その結果、細胞移動はランダムで統制のとれたものではなくなる[32]。先導細胞集団と追随細胞集団でのノックダウンはどちらも方向性の喪失を引き起こし、またE-カドヘリンを再発現することでレスキューされる。E-カドヘリンによって細胞間で伝達されている情報は、細胞骨格の張力に固有の方向情報であり、細胞外の接着能力のみを回復するだけではノックダウンによって喪失した方向性のレスキューには不十分である。レスキューにはE-カドヘリンの細胞内ドメインによるメカノトランスダクション特性が必要不可欠であり、このドメインはα-カテニンやビンキュリンとともに張力のメカノセンシングを可能にしている[33][34][35]。メカノセンシングによってどのようにアクチンに富む突起に対して指示が行われているのか、その正確な機構は未解明であるが、PI3Kの活性調節が関与していることが示唆されている[36]

力の伝達

[編集]

アドヘレンスジャンクションでは隣接細胞間で同種タンパク質間での二量体が形成されており、また細胞内のタンパク質複合体はアクトミオシン骨格と相互作用している。p120-カテニンはE-カドヘリンの膜局在を制御し、β-カテニンとα-カテニンはアドヘレンスジャンクションと細胞骨格との連結を担っている。β-カテニンが結合している際にアドヘレンスジャンクションが引っ張り力を受けた場合、α-カテニンとF-アクチンとの間の相互作用が強化される(catch bond相互作用と呼ばれる)。これは、これまでアクセスできない状態であったα-カテニン内のアクチン結合部位が露出することによるものである[37]。また、ビンキュリンのα-カテニンへの結合は、Mena/VASP英語版などのタンパク質のリクルートのほか、タンパク質複合体とアクチンとの新たな結合をもたらす役割を果たしている[38]。アドヘレンスジャンクションを介して隣接細胞間でアクトミオシンネットワークが協働することで、形態形成時の収縮性のような細胞の集団的活動が可能となる。こうしたネットワークは応力下で組織の完全性を維持するために適している。またE-カドヘリンは、細胞の移動、成長、再編成に影響を与える細胞応答や転写活性化因子とも関係している[39][40]

作用機序

[編集]

E-カドヘリンは多数の経路を介して環境との相互作用を行う。E-カドヘリンが関与している細胞移動機構の1つとして、cryptic lamellipodiaと呼ばれるラメリポディア英語版構造を介した組織シートの移動がある。Rac1とそのエフェクターはこの構造の先導端でアクチン重合を開始させる作用を果たし、細胞の端部で力を生み出して前方への移動を可能にしている[41]。先導細胞集団がラメリポディア構造を伸長すると、追随細胞集団も突起を伸ばして組織シートがどこへ移動しているかに関する情報を収集する。細胞の移動は、細胞の前方でのRac1、そして後方でのRhoを介した接着による極性化状態の形成に依存している。細胞接触部位からのマーリン英語版の放出は、機械化学的なシグナル伝達因子として作用することで移動の一部を媒介している[42]。マーリンは細胞結合部位の皮質に局在しており、移動時に一部が皮質から放出されて細胞質へ再局在し、Rac1の活性化を調整する。マーリンの活性は他の経路によっても調節されており、円周状アクチン帯(circumferential actin belt)はマーリンの核外搬出やE-カドヘリンとの相互作用を抑制する[43]

相互作用

[編集]

E-カドヘリン(CDH1)は次に挙げる因子と相互作用することが示されている。

臨床的意義

[編集]
浸潤性小葉癌におけるE-カドヘリンの免疫染色。浸潤腫瘍細胞での発現喪失が示されている(白矢印)。

E-カドヘリンの機能または発現の喪失は、がんのプログレッションや転移への関与していることが示唆されている[61][62]。E-カドヘリンのダウンレギュレーションによって組織内の細胞接着の強度が低下し、細胞の運動性が増大する。その結果、がん細胞は基底膜を通過し、周囲組織への浸潤が可能となっている可能性がある[62]。また、E-カドヘリンはさまざまな種類の乳がんの病理学的診断にも利用される。免疫組織学的には、E-カドヘリンの発現は浸潤性乳管癌と比較して浸潤性乳腺小葉癌の大部分で顕著に低下もしくは欠如している[63]

また頭蓋顔面の発生において、頭蓋縫合の閉鎖時にはE-カドヘリンとN-カドヘリンの時空間的発現は緊密に調節されている[64]

がん

[編集]

転移

[編集]

上皮-間葉間の転換は、胚発生やがんの転移において重要な役割を果たしている。上皮間葉転換(EMT)や間葉上皮転換英語版(MET)においては、E-カドヘリン発現レベルの変化が生じる。E-カドヘリンは、非浸潤性乳腺小葉癌においては浸潤の抑制因子、そして古典的ながん抑制因子として作用している[65]

上皮間葉転換

[編集]

E-カドヘリンは上皮細胞間を緊密につなぎとめている細胞間接着タンパク質の1つである。また、E-カドヘリンの細胞質テールは、β-カテニンを細胞膜へ隔離している。そのため、E-カドヘリンの発現喪失によってβ-カテニンの細胞質への放出が引き起こされる。遊離したβ-カテニン分子は核へ移行し、EMTを誘導する転写因子の発現を開始する可能性がある。受容体型チロシンキナーゼの恒常的活性化など他の機構とともに、E-カドヘリンの喪失はがん細胞を間葉系状態へ誘導し、転移を引き起こす場合がある。このように、E-カドヘリンはEMTにおける重要なスイッチとなっている[65]

間葉上皮転換

[編集]

間葉系状態のがん細胞は新たな部位へ移動し、特定の好ましい微小環境下でMETを引き起こす可能性がある。がん細胞は移動した新たな部位で分化上皮細胞の特徴を認識し、E-カドヘリンをアップレギュレーションする場合がある。こうしたがん細胞は再び細胞間接着を形成し、上皮様状態へと戻ることができる[65]

がんにおけるE-カドヘリンの変化の例

[編集]
  • CDH1遺伝子の遺伝性不活化変異は、遺伝性びまん性胃癌英語版(HDGC)と関連している。この変異を抱えている人のHDGCの生涯罹患リスクは最大70%であり、女性では乳腺小葉癌の生涯罹患リスクも最大60%である[66]
  • 野生型アレルの喪失を伴うCDH1の不活性化は、乳腺小葉癌の56%でみられる[67][68]
  • CDH1の不活性化はびまん性胃癌の50%でみられる[69]
  • E-カドヘリンタンパク質の発現の完全な喪失は、乳腺小葉癌の84%でみられる[70]

遺伝的またはエピジェネティックな制御

[編集]

SNAI1英語版[71][72]SNAI2英語版[73][74]ZEB1英語版[75]ZEB2英語版[76]TWIST1英語版[77]などいくつかのタンパク質がE-カドヘリンの発現をダウンレギュレーションすることが知られている。AML1p300英語版HNF3英語版などはE-カドヘリンの発現をアップレギュレーションする[78][79]

E-カドヘリンのエピジェネティックな調節の研究のため、27種類のヒト乳腺細胞株のゲノムワイド発現解析が行われている。この研究では、それぞれ線維芽細胞様、上皮細胞様の表現型を示す2つの主なクラスターへの分類が行われている。線維芽細胞様表現型を示すクラスターではCDH1プロモーターは部分的にまたは完全にメチル化されており、一方上皮細胞様表現型を示すクラスターは野生型細胞やCDH1に変異が生じた細胞であった。また、CDH1プロモーターが高メチル化された乳がん細胞株ではEMTが生じる一方で、CDH1が変異によって不活化された乳がん細胞株ではEMTは生じないことも明らかにされた。こうした結果は、E-カドヘリンの喪失がEMTの最初のもしくは主要な原因となっているという仮説とは矛盾するものであり、E-カドヘリン単独での発現喪失よりもはるかに重大な影響を及ぼしている全体的プログラムに付随する現象として、E-カドヘリンの転写不活化が生じていることを示唆している[78]

転移時にE-カドヘリンのエピジェネティックな調節が行われていることは、他の研究でも示されている。CDH1遺伝子の5'末端のCpGアイランドのメチル化パターンは安定したものではなく、上皮性腫瘍の多くの症例で転移への進行時にE-カドヘリンの一過的喪失が観察される。E-カドヘリンの不均質な発現喪失はCDH1のプロモーター領域の不均質なメチル化パターンを原因とするものである[80]

出典

[編集]
  1. ^ a b c GRCh38: Ensembl release 89: ENSG00000039068 - Ensembl, May 2017
  2. ^ a b c GRCm38: Ensembl release 89: ENSMUSG00000000303 - Ensembl, May 2017
  3. ^ Human PubMed Reference:
  4. ^ Mouse PubMed Reference:
  5. ^ “Assignment1 of the E-cadherin gene (CDH1) to chromosome 16q22.1 by radiation hybrid mapping”. Cytogenetics and Cell Genetics 83 (1–2): 82–83. (Mar 1999). doi:10.1159/000015134. PMID 9925936. 
  6. ^ “The tumor-suppressor function of E-cadherin”. American Journal of Human Genetics 63 (6): 1588–1593. (December 1998). doi:10.1086/302173. PMC 1377629. PMID 9837810. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1377629/. 
  7. ^ “Adhesion-independent mechanism for suppression of tumor cell invasion by E-cadherin”. The Journal of Cell Biology 161 (6): 1191–1203. (June 2003). doi:10.1083/jcb.200212033. PMC 2173007. PMID 12810698. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2173007/. 
  8. ^ a b “Historical review of the discovery of cadherin, in memory of Tokindo Okada”. Development, Growth & Differentiation 60 (1): 3–13. (January 2018). doi:10.1111/dgd.12416. PMID 29278270. 
  9. ^ “Experimental manipulation of cell surface to affect cellular recognition mechanisms”. Developmental Biology 70 (1): 195–205. (May 1979). doi:10.1016/0012-1606(79)90016-2. PMID 456740. 
  10. ^ “Immunological detection of cell surface components related with aggregation of Chinese hamster and chick embryonic cells”. Developmental Biology 70 (1): 206–216. (May 1979). doi:10.1016/0012-1606(79)90017-4. PMID 110634. 
  11. ^ “Cell-cell adhesion molecule: identification of a glycoprotein relevant to the Ca2+-independent aggregation of Chinese hamster fibroblasts”. Cell 20 (2): 363–371. (June 1980). doi:10.1016/0092-8674(80)90622-4. PMID 7388946. 
  12. ^ “Molecular nature of the calcium-dependent cell-cell adhesion system in mouse teratocarcinoma and embryonic cells studied with a monoclonal antibody”. Developmental Biology 101 (1): 19–27. (January 1984). doi:10.1016/0012-1606(84)90112-X. PMID 6692973. 
  13. ^ Entrez Gene: CDH1 cadherin 1, type 1, E-cadherin (epithelial)”. 2024年3月23日閲覧。
  14. ^ “Adherens and tight junctions: structure, function and connections to the actin cytoskeleton”. Biochimica et Biophysica Acta (BBA) - Biomembranes. Apical Junctional Complexes Part I 1778 (3): 660–669. (March 2008). doi:10.1016/j.bbamem.2007.07.012. PMC 2682436. PMID 17854762. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2682436/. 
  15. ^ “Independent interactions of phosphorylated β-catenin with E-cadherin at cell-cell contacts and APC at cell protrusions”. PLOS ONE 5 (11): e14127. (November 2010). Bibcode2010PLoSO...514127F. doi:10.1371/journal.pone.0014127. PMC 2994709. PMID 21152425. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2994709/. 
  16. ^ “Cell-cell interactions in early embryogenesis: a molecular approach to the role of calcium”. Cell 26 (3 Pt 1): 447–454. (1981). doi:10.1016/0092-8674(81)90214-2. PMID 6976838. 
  17. ^ “Assembly of tight junctions during early vertebrate development”. Seminars in Cell & Developmental Biology 11 (4): 291–299. (August 2000). doi:10.1006/scdb.2000.0179. PMID 10966863. 
  18. ^ “Contact inhibition (of proliferation) redux”. Current Opinion in Cell Biology. Cell-to-cell contact and extracellular matrix 24 (5): 685–694. (October 2012). doi:10.1016/j.ceb.2012.06.009. PMID 22835462. 
  19. ^ “Yap1 acts downstream of α-catenin to control epidermal proliferation” (English). Cell 144 (5): 782–795. (March 2011). doi:10.1016/j.cell.2011.02.031. PMC 3237196. PMID 21376238. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3237196/. 
  20. ^ “Patterned cell and matrix dynamics in branching morphogenesis”. The Journal of Cell Biology 216 (3): 559–570. (March 2017). doi:10.1083/jcb.201610048. PMC 5350520. PMID 28174204. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5350520/. 
  21. ^ “Branching morphogenesis of embryonic mouse lung epithelium in mesenchyme-free culture”. Development 121 (4): 1015–1022. (April 1995). doi:10.1242/dev.121.4.1015. PMID 7538066. 
  22. ^ “Collective epithelial migration and cell rearrangements drive mammary branching morphogenesis”. Developmental Cell 14 (4): 570–581. (April 2008). doi:10.1016/j.devcel.2008.03.003. PMC 2773823. PMID 18410732. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2773823/. 
  23. ^ “Localized Smooth Muscle Differentiation Is Essential for Epithelial Bifurcation during Branching Morphogenesis of the Mammalian Lung”. Developmental Cell 34 (6): 719–726. (September 2015). doi:10.1016/j.devcel.2015.08.012. PMC 4589145. PMID 26387457. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4589145/. 
  24. ^ “On Buckling Morphogenesis”. Journal of Biomechanical Engineering 138 (2): 021005. (February 2016). doi:10.1115/1.4032128. PMC 4844087. PMID 26632268. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4844087/. 
  25. ^ a b “Budding epithelial morphogenesis driven by cell-matrix versus cell-cell adhesion” (English). Cell 184 (14): 3702–3716.e30. (July 2021). doi:10.1016/j.cell.2021.05.015. PMC 8287763. PMID 34133940. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8287763/. 
  26. ^ “E-cadherin is required for gastrulation cell movements in zebrafish”. Mechanisms of Development 122 (6): 747–763. (June 2005). doi:10.1016/j.mod.2005.03.008. PMID 15905076. 
  27. ^ a b c “Tensile forces govern germ-layer organization in zebrafish”. Nature Cell Biology 10 (4): 429–436. (April 2008). doi:10.1038/ncb1705. PMID 18364700. 
  28. ^ “Cell surface mechanics and the control of cell shape, tissue patterns and morphogenesis”. Nature Reviews. Molecular Cell Biology 8 (8): 633–644. (August 2007). doi:10.1038/nrm2222. PMID 17643125. 
  29. ^ “Using Zebrafish to Study Collective Cell Migration in Development and Disease”. Frontiers in Cell and Developmental Biology 6: 83. (2018). doi:10.3389/fcell.2018.00083. PMC 6107837. PMID 30175096. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6107837/. 
  30. ^ “Guidance by followers ensures long-range coordination of cell migration through α-catenin mechanoperception”. Developmental Cell 57 (12): 1529–1544.e5. (June 2022). doi:10.1016/j.devcel.2022.05.001. PMID 35613615. https://hal.archives-ouvertes.fr/hal-03388812v2/document. 
  31. ^ “Control of cell-cell forces and collective cell dynamics by the intercellular adhesome”. Nature Cell Biology 17 (4): 409–420. (April 2015). doi:10.1038/ncb3135. hdl:2117/76589. PMC 4886824. PMID 25812522. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4886824/. 
  32. ^ “Collective mesendoderm migration relies on an intrinsic directionality signal transmitted through cell contacts”. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 109 (42): 16945–16950. (October 2012). Bibcode2012PNAS..10916945D. doi:10.1073/pnas.1205870109. PMC 3479507. PMID 23027928. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3479507/. 
  33. ^ “Measuring mechanical tension across vinculin reveals regulation of focal adhesion dynamics”. Nature 466 (7303): 263–266. (July 2010). Bibcode2010Natur.466..263G. doi:10.1038/nature09198. PMC 2901888. PMID 20613844. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2901888/. 
  34. ^ “Towards a Dynamic Understanding of Cadherin-Based Mechanobiology”. Trends in Cell Biology. Special Issue: Quantitative Cell Biology 25 (12): 803–814. (December 2015). doi:10.1016/j.tcb.2015.09.008. PMID 26519989. 
  35. ^ “The mechanotransduction machinery at work at adherens junctions”. Integrative Biology 7 (10): 1109–1119. (October 2015). doi:10.1039/c5ib00070j. PMC 4593723. PMID 25968913. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4593723/. 
  36. ^ “Guidance by followers ensures long-range coordination of cell migration through α-catenin mechanoperception”. Developmental Cell 57 (12): 1529–1544.e5. (June 2022). doi:10.1016/j.devcel.2022.05.001. PMID 35613615. https://hal.archives-ouvertes.fr/hal-03388812v2/document. 
  37. ^ “Force-dependent allostery of the α-catenin actin-binding domain controls adherens junction dynamics and functions”. Nature Communications 9 (1): 5121. (November 2018). Bibcode2018NatCo...9.5121I. doi:10.1038/s41467-018-07481-7. PMC 6269467. PMID 30504777. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6269467/. 
  38. ^ “Tension-sensitive actin assembly supports contractility at the epithelial zonula adherens” (English). Current Biology 24 (15): 1689–1699. (August 2014). doi:10.1016/j.cub.2014.06.028. PMC 5103636. PMID 25065757. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5103636/. 
  39. ^ “E-cadherin and LGN align epithelial cell divisions with tissue tension independently of cell shape”. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 114 (29): E5845–E5853. (July 2017). Bibcode2017PNAS..114E5845H. doi:10.1073/pnas.1701703114. PMC 5530667. PMID 28674014. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5530667/. 
  40. ^ “Cell adhesion. Mechanical strain induces E-cadherin-dependent Yap1 and β-catenin activation to drive cell cycle entry”. Science 348 (6238): 1024–1027. (May 2015). Bibcode2015Sci...348.1024B. doi:10.1126/science.aaa4559. PMC 4572847. PMID 26023140. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4572847/. 
  41. ^ “Adherens junction regulates cryptic lamellipodia formation for epithelial cell migration”. The Journal of Cell Biology 219 (10). (October 2020). doi:10.1083/jcb.202006196. PMC 7659716. PMID 32886101. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7659716/. 
  42. ^ “A molecular mechanotransduction pathway regulates collective migration of epithelial cells”. Nature Cell Biology 17 (3): 276–287. (March 2015). doi:10.1038/ncb3115. PMID 25706233. 
  43. ^ “The Epithelial Circumferential Actin Belt Regulates YAP/TAZ through Nucleocytoplasmic Shuttling of Merlin” (English). Cell Reports 20 (6): 1435–1447. (August 2017). doi:10.1016/j.celrep.2017.07.032. PMID 28793266. 
  44. ^ “Hakai, a c-Cbl-like protein, ubiquitinates and induces endocytosis of the E-cadherin complex”. Nature Cell Biology 4 (3): 222–231. (March 2002). doi:10.1038/ncb758. PMID 11836526. 
  45. ^ “TPR subunits of the anaphase-promoting complex mediate binding to the activator protein CDH1”. Current Biology 13 (17): 1459–1468. (September 2003). doi:10.1016/S0960-9822(03)00581-5. PMID 12956947. 
  46. ^ “Amino-terminal domain of classic cadherins determines the specificity of the adhesive interactions”. Journal of Cell Science 113 ( Pt 16) (16): 2829–2836. (August 2000). doi:10.1242/jcs.113.16.2829. PMID 10910767. 
  47. ^ “HGF/SF modifies the interaction between its receptor c-Met, and the E-cadherin/catenin complex in prostate cancer cells”. International Journal of Molecular Medicine 7 (4): 385–388. (April 2001). doi:10.3892/ijmm.7.4.385. PMID 11254878. 
  48. ^ “The tyrosine kinase substrate p120cas binds directly to E-cadherin but not to the adenomatous polyposis coli protein or alpha-catenin”. Molecular and Cellular Biology 15 (9): 4819–4824. (September 1995). doi:10.1128/mcb.15.9.4819. PMC 230726. PMID 7651399. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC230726/. 
  49. ^ “Expression and interaction of different catenins in colorectal carcinoma cells”. International Journal of Molecular Medicine 8 (6): 695–698. (December 2001). doi:10.3892/ijmm.8.6.695. PMID 11712088. 
  50. ^ “Expression of E- or P-cadherin is not sufficient to modify the morphology and the tumorigenic behavior of murine spindle carcinoma cells. Possible involvement of plakoglobin”. Journal of Cell Science 105 ( Pt 4) (4): 923–934. (August 1993). doi:10.1242/jcs.105.4.923. hdl:10261/78716. PMID 8227214. 
  51. ^ “FoxM1 is degraded at mitotic exit in a Cdh1-dependent manner”. Cell Cycle 7 (17): 2720–2726. (September 2008). doi:10.4161/cc.7.17.6580. PMID 18758239. 
  52. ^ a b “WD repeat-containing mitotic checkpoint proteins act as transcriptional repressors during interphase”. FEBS Letters 575 (1–3): 23–29. (September 2004). doi:10.1016/j.febslet.2004.07.089. PMID 15388328. 
  53. ^ “IQGAP1 and calmodulin modulate E-cadherin function”. The Journal of Biological Chemistry 274 (53): 37885–37892. (December 1999). doi:10.1074/jbc.274.53.37885. PMID 10608854. 
  54. ^ “p120 Catenin-associated Fer and Fyn tyrosine kinases regulate beta-catenin Tyr-142 phosphorylation and beta-catenin-alpha-catenin Interaction”. Molecular and Cellular Biology 23 (7): 2287–2297. (April 2003). doi:10.1128/MCB.23.7.2287-2297.2003. PMC 150740. PMID 12640114. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC150740/. 
  55. ^ “Direct interaction between Smad3, APC10, CDH1 and HEF1 in proteasomal degradation of HEF1”. BMC Cell Biology 5 (1): 20. (May 2004). doi:10.1186/1471-2121-5-20. PMC 420458. PMID 15144564. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC420458/. 
  56. ^ “Receptor protein tyrosine phosphatase PTPmu associates with cadherins and catenins in vivo”. The Journal of Cell Biology 130 (4): 977–986. (August 1995). doi:10.1083/jcb.130.4.977. PMC 2199947. PMID 7642713. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2199947/. 
  57. ^ “Dynamic interaction of PTPmu with multiple cadherins in vivo”. The Journal of Cell Biology 141 (1): 287–296. (April 1998). doi:10.1083/jcb.141.1.287. PMC 2132733. PMID 9531566. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2132733/. 
  58. ^ “Intracellular substrates of brain-enriched receptor protein tyrosine phosphatase rho (RPTPrho/PTPRT)”. Brain Research 1116 (1): 50–57. (October 2006). doi:10.1016/j.brainres.2006.07.122. PMID 16973135. 
  59. ^ “Plakoglobin, or an 83-kD homologue distinct from beta-catenin, interacts with E-cadherin and N-cadherin”. The Journal of Cell Biology 118 (3): 671–679. (August 1992). doi:10.1083/jcb.118.3.671. PMC 2289540. PMID 1639850. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2289540/. 
  60. ^ “Vinculin is associated with the E-cadherin adhesion complex”. The Journal of Biological Chemistry 272 (51): 32448–32453. (December 1997). doi:10.1074/jbc.272.51.32448. PMID 9405455. 
  61. ^ “The E-cadherin-catenin complex in tumour metastasis: structure, function and regulation”. European Journal of Cancer 36 (13 Spec No): 1607–1620. (August 2000). doi:10.1016/S0959-8049(00)00158-1. PMID 10959047. 
  62. ^ a b The Biology of Cancer. Garland Science. (2006). pp. 864 pages. ISBN 9780815340782. オリジナルの2015-09-11時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150911202153/http://www.garlandscience.com/product/isbn/9780815340782 2012年5月6日閲覧。 
  63. ^ Rosen, P. Rosen's Breast Pathology, 3rd ed, 2009, p. 704. Lippincott Williams & Wilkins.
  64. ^ Sahar, David E.; Behr, Björn; Fong, Kenton D.; Longaker, Michael T.; Quarto, Natalina (2010). “Unique modulation of cadherin expression pattern during posterior frontal cranial suture development and closure”. Cells, Tissues, Organs 191 (5): 401–413. doi:10.1159/000272318. ISSN 1422-6421. PMC 2859230. PMID 20051668. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20051668. 
  65. ^ a b c “Transitions between epithelial and mesenchymal states: acquisition of malignant and stem cell traits”. Nature Reviews. Cancer 9 (4): 265–273. (April 2009). doi:10.1038/nrc2620. PMID 19262571. 
  66. ^ “Hereditary diffuse gastric cancer: updated clinical guidelines with an emphasis on germline CDH1 mutation carriers”. Journal of Medical Genetics 52 (6): 361–374. (June 2015). doi:10.1136/jmedgenet-2015-103094. PMC 4453626. PMID 25979631. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4453626/. 
  67. ^ “E-cadherin is a tumour/invasion suppressor gene mutated in human lobular breast cancers”. The EMBO Journal 14 (24): 6107–6115. (December 1995). doi:10.1002/j.1460-2075.1995.tb00301.x. PMC 394735. PMID 8557030. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC394735/. 
  68. ^ “E-cadherin is inactivated in a majority of invasive human lobular breast cancers by truncation mutations throughout its extracellular domain”. Oncogene 13 (9): 1919–1925. (November 1996). PMID 8934538. 
  69. ^ “E-cadherin gene mutations provide clues to diffuse type gastric carcinomas”. Cancer Research 54 (14): 3845–3852. (July 1994). PMID 8033105. 
  70. ^ “Simultaneous loss of E-cadherin and catenins in invasive lobular breast cancer and lobular carcinoma in situ”. The Journal of Pathology 183 (4): 404–411. (December 1997). doi:10.1002/(SICI)1096-9896(199712)183:4<404::AID-PATH1148>3.0.CO;2-9. PMID 9496256. 
  71. ^ “The transcription factor snail is a repressor of E-cadherin gene expression in epithelial tumour cells”. Nature Cell Biology 2 (2): 84–89. (February 2000). doi:10.1038/35000034. PMID 10655587. 
  72. ^ “The transcription factor snail controls epithelial-mesenchymal transitions by repressing E-cadherin expression”. Nature Cell Biology 2 (2): 76–83. (February 2000). doi:10.1038/35000025. hdl:10261/32314. PMID 10655586. 
  73. ^ “The SLUG zinc-finger protein represses E-cadherin in breast cancer”. Cancer Research 62 (6): 1613–1618. (March 2002). PMID 11912130. 
  74. ^ “The transcription factor snail induces tumor cell invasion through modulation of the epithelial cell differentiation program”. Cancer Research 65 (14): 6237–6244. (July 2005). doi:10.1158/0008-5472.CAN-04-3545. PMID 16024625. https://aacr.figshare.com/articles/journal_contribution/Supplementary_Table_1_from_The_Transcription_Factor_Snail_Induces_Tumor_Cell_Invasion_through_Modulation_of_the_Epithelial_Cell_Differentiation_Program/22363569/1/files/39807774.pdf. 
  75. ^ “DeltaEF1 is a transcriptional repressor of E-cadherin and regulates epithelial plasticity in breast cancer cells”. Oncogene 24 (14): 2375–2385. (March 2005). doi:10.1038/sj.onc.1208429. PMID 15674322. 
  76. ^ “The two-handed E box binding zinc finger protein SIP1 downregulates E-cadherin and induces invasion”. Molecular Cell 7 (6): 1267–1278. (June 2001). doi:10.1016/S1097-2765(01)00260-X. PMID 11430829. 
  77. ^ “Twist, a master regulator of morphogenesis, plays an essential role in tumor metastasis”. Cell 117 (7): 927–939. (June 2004). doi:10.1016/j.cell.2004.06.006. PMID 15210113. 
  78. ^ a b “E-cadherin transcriptional downregulation by promoter methylation but not mutation is related to epithelial-to-mesenchymal transition in breast cancer cell lines”. British Journal of Cancer 94 (5): 661–671. (March 2006). doi:10.1038/sj.bjc.6602996. PMC 2361216. PMID 16495925. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2361216/. 
  79. ^ “Regulatory mechanisms controlling human E-cadherin gene expression”. Oncogene 24 (56): 8277–8290. (December 2005). doi:10.1038/sj.onc.1208991. PMID 16116478. 
  80. ^ “Methylation patterns of the E-cadherin 5' CpG island are unstable and reflect the dynamic, heterogeneous loss of E-cadherin expression during metastatic progression”. The Journal of Biological Chemistry 275 (4): 2727–2732. (January 2000). doi:10.1074/jbc.275.4.2727. PMID 10644736. 

関連文献

[編集]

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]