綾の照葉樹林
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(綾ユネスコエコパークから転送)
綾の照葉樹林(あやのしょうようじゅりん)とは、宮崎県綾町にある日本最大級の原生的な照葉樹林。水源の森百選 [1]に選定されているほか。1985年(昭和60年)綾川湧水群として名水百選および「21世紀に残したい日本の自然百選」- 綾渓谷の照葉樹林[2]、森林浴の森百選 - 九州中央山地国定公園綾地区[3]にも選定されている。
2012年7月11日、第24回人間と生物圏(MAB)国際調整理事会において、生物圏保護区(ユネスコエコパーク)に登録されることが決定した[4]。対象地域は、綾町、小林市、西都市、国富町、西米良村にまたがる総面積14,580ha(核心地域682ha、緩衝地域8,982ha、移行地域4,916ha)。国内では32年ぶり5カ所目の登録となる。名称は、綾ユネスコエコパーク[5]。
概要
[編集]全体の面積は約2000haで、日本最大級の照葉樹林である。その一部は1982年に九州中央山地国定公園に指定されている。
山岳 | 面積(ha) | 標高(m) | 人工林(%) | 天然林(%) | 主な樹種 | 制限林 | 種類 | 流量(m3/日) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
大森岳 | 1,335 | 250〜587 | 48 | 52 | シイ・カシ・スギ | 水源かん養保安林、保健保安林、森林空間利用林 | 湧水源・流水(本庄川、綾北川) | 259,200 |
動植物
[編集]現在、848種類の植物が確認されており、そのうち照葉樹林を構成する種は263種類。また、照葉樹林を構成する高木25種のうち、24種類が確認されている[6]。動物は、希少種であるクマタカ・イヌワシをはじめ、ニホンカモシカ・ムササビ・ヤマネ・フクロウ・オシドリなどが生息している。一帯はニホンカモシカとイヌワシの分布の南限である[7]。
環境省と宮崎県のレッドデータブックで絶滅危惧I類に指定されているキリノミタケの群生地が確認された。尚、キリノミタケは宮崎県、高知県、奈良県、テキサス州でしか確認されていない。
脚注・出典
[編集]- ^ 綾の照葉樹林 - 水源の森百選 -林野庁
- ^ 綾渓谷の照葉樹林 - 森林文化協会朝日新聞
- ^ 九州中央山地国定公園綾地区 - 森林浴の森百選 - 「日本の森・滝・渚 全国協議会」
- ^ 宮崎県「綾地域」のユネスコエコパークへの登録について - 林野庁
- ^ (報道発表)綾ユネスコエコパークについて (PDF) 文部科学省 宮崎県「綾地域」のユネスコエコパークへの登録について。
- ^ てるはの森の会
- ^ “Aya Biosphere Reserve, Japan” (英語). UNESCO (2020年4月). 2023年2月6日閲覧。
関連項目
[編集]- 大淀川 - 支流の綾南川と綾北川が区域内を流れる。
- 照葉大吊橋 - 綾南川に架かる橋。区域内にある。
- 宮崎県道26号宮崎須木線 - 区域内を横断する。
- 照葉樹
- JANJAN記事 綾の照葉樹林を世界遺産に