コンテンツにスキップ

大杉久美子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
環ルナから転送)
大杉 久美子
(おおすぎ くみこ)
出生名 大杉 久美子
別名 柴山 モモ子
環 ルナ
杉 美子
生誕 (1951-07-10) 1951年7月10日(73歳)
出身地 日本の旗 日本東京都
学歴 精華学園高等学校(現・東海大学付属市原望洋高等学校)卒業
ジャンル アニメソング
童謡
職業 歌手声優
担当楽器
活動期間 1964年 -
(アニソン歌手としては1969年 - )
レーベル 日本コロムビア
キングレコード
アポロン音楽工業
クラウンレコード
東芝EMI
キャニオンレコード
ポリドールレコード
東宝レコード

大杉 久美子(おおすぎ くみこ、1951年7月10日 - )は、日本歌手

東京都出身。血液型A型[1]。精華学園高等学校(現・東海大学付属市原望洋高等学校)卒業。

本名は同じ。テレビアニメアタックNo.1』の主題歌「アタックNo.1」をはじめ、多くの童謡・アニメソングを代表曲に持つ。

略歴

[編集]

1964年柴山モモ子(しばやま ももこ)の芸名で歌謡曲の歌手としてデビュー[2]。同年、クラウンレコード主催のミスクラウンコンテスト優勝。

その後環ルナ(たまき -)と改名するがヒット曲に恵まれず[2]1969年に発表(レコード発売は1970年)した『アタックNo.1』の主題歌「アタックNo.1[注 1] が自身にとって初のヒット曲となった[2][3]。これを皮切りにアニメソング歌手として本名で活動を開始する。なお1971年には杉美子(すぎ よしこ)として歌謡曲活動も行っていた[4]

『アタックNo.1』以降、『ジャングル黒べえ』や『エースをねらえ!』などの主題歌を歌ったほか、『世界名作劇場』シリーズでは初期作品における殆どの主題歌を担当していた。日本コロムビアでは1970年以後、1979年12月時点でヒット賞を7回受賞している[3]

卓越した歌唱力と包み込むような優しい歌声で、ささきいさお堀江美都子水木一郎とともに、1970年代には「アニソン四天王」として活躍した[5]

ドラえもんのうた』のオリジナル歌手でもある。

現在は堀江美都子が部長を務める『アニソン女子部』で顧問として活躍したり、地域のコンサートなどに出演している。

人物

[編集]
  • アニメソングや童謡の他に幼稚園や保育園の園歌も多数歌っており、レコード化されているものもある。全ての数は不明。
  • 『アタックNo.1』主題歌の収録時、作曲者の渡辺岳夫に「そんな声じゃだめだ!」と言われ、非常階段に連れて行かれて「ここで声出して」と厳しく指導された。セリフ部分もなかなかうまく行かず、レコーディングは2日がかりだった[2]。その後、『アルプスの少女ハイジ』で再会した時の渡辺岳夫は優しかったという[4]
  • 『森の陽気な小人たちベルフィーとリルビット』で「チュチュナ」の役は、元々は大杉が務める予定であった[6]
  • 透き通るような美声が特徴だが、出産を経た1980年代後半以降は歌声が変わっている。
  • 2013年3月にはタイバンコクで行われた『Thai-Japan Anime Music & Festival 2013』で『ドラえもんのうた』などを披露した[7]

作品

[編集]

シングル

[編集]

「柴山モモ子」名義

タイトル(A面) タイトル(B面) レコード会社 レコード番号 発売日
東京っ子 明日は日曜日 クラウン CW-95 1964.06.01
進一彦:あの娘は三番目 ヤングヤングボレロ クラウン CW-206 1965.01.01
娘の縁談 高石かつ枝:としごろ クラウン CW-226 1965.02.01

「環ルナ」名義

タイトル(A面) タイトル(B面) レコード会社 レコード番号 発売日
ブーガルー・タウン銀座 燃えろブーガルー クラウン PW-34 1968.07.01
一人ぽっちの夕陽 幸福に泣きたい クラウン PW-46 1968.11.01

「杉美子」名義

タイトル(A面) タイトル(B面) レコード会社 レコード番号 発売日
ポケットにりんご よそみした愛 デノン(コロムビア) CD-136 1971.10
ときめき しあわせの消息 デノン(コロムビア) CD-156 1972.05

アルバム

[編集]
  • 大杉久美子 テレビアニメーションの世界 (1977年3月発売、コロムビア
  • 大杉久美子 アニメロマンの世界1978年5月25日発売、コロムビア)
  • 大杉久美子 ニューヒットベスト16 (1979年12月25日発売、コロムビア)
  • 大杉久美子 よい子の名作アニメベストヒット16 (1982年発売、コロムビア)
  • アニメファンタジーランド 〜まっててごらん〜 大杉久美子 (1999年4月30日発売、コロムビア)
  • 大杉久美子 スーパー・ベスト 〜アタックNo.1/母をたずねて三千里〜 (2005年7月20日発売、コロムビア)
  • 大杉久美子 40th Anniversary BOX 燦(かがやき)のとき 〜やさしさの歌〜 (2010年5月19日発売、コロムビア)
  • 柴山モモ子(環ルナ、杉美子) アーリー・イヤーズ・アンソロジー 1964-1972 (2015年2月18日発売、ディスクユニオン
  • ベスト・オブ・ベスト 大杉久美子 (2015年4月1日発売、コロムビア)

映像作品

[編集]
  • 大杉久美子 ファミリーコンサート (VHS
  • 大杉久美子 TV主題歌大全集 (DVD2013年3月27日発売、コロムビア)

アニメソング

[編集]
アニメタイトル 種類 曲名
アタックNo.1 OP アタックNo.1(の歌)
ジャングル黒べえ OP
ED
ジャングル黒べえの歌
ウラウラ・タムタム・ベッカンコ?
ミラクル少女リミットちゃん OP
ED
幸わせを呼ぶリミットちゃん
センチなリミットちゃん
エースをねらえ! OP
ED
挿入歌
エースをねらえ!
白いテニスコート(で)
ひとりぽっちのテニスコート
アルプスの少女ハイジ ED
挿入歌

まっててごらん
ユキとわたし
ペーターとわたし
夕方の歌
おひげのナマズン OP
ED
おひげのナマズン
愛のマーメイド
アンデルセン童話 にんぎょ姫 OP
挿入歌
あこがれ
待っていた人
フランダースの犬 OP&ED1
ED2
挿入歌


よあけのみち
どこまでもあるこうね
パトラッシュぼくの友達
まどをあけて
手をつないで
あおいひとみで
ドンチャック物語(第一期) OP
ED
ドン・チャックといっしょに
夢見るドン・チャック
勇者ライディーン 挿入歌 女の子だもの
草原の少女ローラ OP
ED
挿入歌
草原の少女ローラ
ローラの子守歌
わたしのローラ
みんなのローラ
母をたずねて三千里 OP
ED
挿入歌


草原のマルコ
かあさんおはよう
ピクニックのうた
陽気なマルコ
ペッピーノ一座のうた
かあさんの子守歌
ドンチャック物語(第二期) OP
ED
空いっぱいの夢
星の川
ピコリーノの冒険 OP
ED
挿入歌
ぼくはピコリーノ
オリーブの木陰
ごめんねおじいさん
たのしくいこうよ
ポールのミラクル大作戦 OP
ED
ポールの冒険
オカルトハンマーのうた
あらいぐまラスカル OP
ED
挿入歌




ロックリバーへ
おいでラスカル
つりびより
すてきなカヌー
もえるゆうひ
いたずらっこポー
おはようドニイブルック
さよならをゆうときがきたね
ジェッターマルス ED1
ED2
挿入歌
少年マルス
おやすみマルス
キライ!スキ!
宇宙のスキャット
白鳥の王子 ED なみだとねんね
シートン動物記 くまの子ジャッキー OP
ED
おおきなくまになったら
ランとジャッキー
風船少女テンプルちゃん OP
ED
挿入歌



ぼくらは旅の音楽隊
風船少女テンプルちゃん
風船少女のうた
ちいさなふたり
テンプルバンドのうた
わたしはテンプル
旅は風船にのって
ペリーヌ物語 OP
ED
挿入歌

ペリーヌものがたり
気まぐれバロン
少女の夢
ボンジュール!
ロザリーは友だち
おやゆび姫 挿入歌 夢でいつでも
まんがこども文庫 ED4
ED6
ED12
ゆきがふる
ちょびっとちょびっと春がきた
さんご礁
まんがのくに OP
挿入歌
おいかけロック
動物くらべっこ
ドラえもん OP
ED
挿入歌




ドラえもんのうた
青い空はポケットさ
いいやつなんだよドラえもん
ドラドラどこかにドラえもん
ドラえもんの夢
ドラえもんの子守唄
ゾウさんの瞳はなぜ青い
ぽかぽかふわふわ
くじらのホセフィーナ OP
ED
くじらのホセフィーナ
さよならサンティー
コラルの探検 OP
ED
3人のうた
夢見るコラル
ドカベン OP3
ED3
青春フィーバー(コンバット・マーチ)[注 2]
太陽の子[注 2]
森の陽気な小人たちベルフィーとリルビット OP
ED
森へおいでよ
おやすみチュチュナ
燃えろアーサー 白馬の王子 ED 旅すりゃ友達
とんでも戦士ムテキング 挿入歌
タコローダンシング
クロダコ踊りPART 1
富山敬麻上洋子のアニメジョッキー
ラッパを鳴らせ
おはなしのなかに
名犬ジョリィ 挿入歌
ジャンプ!ジョリィ
おかあさんの匂い
忍者ハットリくん ED ねぇハットリくん
あさりちゃん 挿入歌 あさりの住む町
吾輩は猫である 挿入歌 きみはねこの友だちですか?
ミームいろいろ夢の旅 ED ちいさいかわのうた
ドラえもん のび太と鉄人兵団 主題歌 わたしが不思議
ウルトラマンキッズ M7.8星のゆかいな仲間 ED 仲良しピグコとミドリちゃん
オズの魔法使い ED 魔法のクレヨン
デルパワーX 爆発みらくる元気!! 挿入歌
パンツァー・メッフェン〜ローラとスージー〜
がんばれ!まーなーみー!
キャシャーン ED 希望子午線〜ホライズン・ブルー〜[注 3]

ドラマ・特撮

[編集]

『娘の縁談』

  • OP『娘の縁談』〔柴山モモ子名義〕

透明ドリちゃん

  • OP『透明ドリちゃん』
  • ED『夢の国の王女さま』

刑事鉄平

  • テーマソング(スキャット)

童謡

[編集]

コロムビアからリリース

  • 緑の小馬が生まれたら』(「みんなのうた」1976年4〜5月放映) - 2012年3月17日放送の「みんなのうた発掘スペシャル」で、視聴者提供により映像付きのものが流れた。テレビ版とLP(CW-7074等)に収録された曲はアレンジが大幅に異なる。
  • 『なかよしパンダ』(SCS-193)
  • 『人気絶頂ファッション・ショー』(ダンス教材、EK-549)
  • 『スペインの村まつり』(ダンス教材、EK-560)
  • 『青いお空にひかってる』(ダンス教材、EK-588)
  • 『ビーバーちゃんいらっしゃい』(ダンス教材、EK-591)
  • 『赤ずきんちゃん』(CK-1003) 等

東芝EMIからリリース

  • 『花かげ』(こども舞踊シリーズ、TH-3234/TH-25023)
  • 花嫁人形』(こども舞踊シリーズ、TH-3234)
  • 浜千鳥』(こども舞踊シリーズ、TH-3236)
  • 砂山』(こども舞踊シリーズ、中山晋平作曲版、TH-3236/KEZ-5005)
  • 『俵はごろごろ』(こども舞踊シリーズ、TH-3240)
  • 『水蓮と蛙のバレエ』(ダンス教材、TS-4078)
  • チムチムチェリー』(ダンス教材、TS-4079)
  • 『チェッ チェッ コリ』(ダンス教材、TS-1437)
  • 『ピンキーマウス・マーチ』(ダンス教材、TS-4093)
  • 『ウィンターワンダーランド』(TC-50050) 等

その他

[編集]

コマーシャル・ソング

  • マルコメ味噌:ツルツル君/クリクリロックンロール(コロムビア、CK-697)
  • 北海道電力:ぼくらのワットくん(シートレコード[8]) 等

LP『すきすきうさこちゃん』(「うさこちゃん」はミッフィーの別名)

  • 『すきすきうさこちゃん』
  • 『うさこちゃんとピクニック』
  • 『ピョンととんでうさこちゃん』
  • 『うさこちゃんとニンジン』
  • 『Dancingうさこちゃん』
  • 『うさこちゃんのたんじょうび』
  • 『おしゃれなうさこちゃん』
  • 『うみへいったよ』
  • 『Dreamうさこちゃん』

丘灯至夫作詞生活40年記念LPレコード『ねこふんじゃった こどもの歌アルバム』より

おはようパーソナリティ道上洋三です』より

  • 『おめでとうのうた』 - 1978年にレコード発売[9](日本コロムビア SCS-428)。1980年に新録音で再発(日本コロムビア SCS-569)。
  • 『あいさつのうた』 - 1978年にレコード発売(日本コロムビア SCS-428)
  • 『はみがきの歌』 - 1980年にレコード発売(日本コロムビア SCS-569)

サミットストア』店内BGM

  • 『Twice a week at Summit』(2018年現在は使用されていない[10]
  • 『なかよし土日のうた』

カバー

[編集]

出演

[編集]

ラジオ

[編集]

テレビ

[編集]

映画

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 放送初期は主演声優の小鳩くるみによる歌唱版が使用され、歌手としては二代目に当たる。
  2. ^ a b c 水木一郎、ささきいさお、堀江美都子、かおりくみこ、こおろぎ'73とともに、「コロムビア・オールスターズ」として歌唱。
  3. ^ 水木一郎、大倉正丈、堀江美都子、山野さと子、橋本潮、内田順子、斉藤小百合、石田よう子、沢靖英、宮内タカユキ、影山ヒロノブとともに、「C.A.S.(Columbia Animation Stars)」として歌唱。

出典

[編集]
  1. ^ a b 手塚治虫監修、田代敦己編 『アニメージュ増刊 アニメ・ソング・ヒット全集(第三集)』 徳間書店、1979年、153頁。
  2. ^ a b c d 40周年記念CD-BOX『燦のとき やさしさの歌』発売記念 スペシャル・インタビュー 第1回 アニメソングとの出会い〜「アタックNo.1」のスパルタ・レコーディング、日本コロムビアオフィシャルサイト。 - 2019年3月13日閲覧。
  3. ^ a b 「ちゃんねるゼロ アニメ主題歌のヒットシンガー 大杉久美子」『読売新聞』1979年12月16日付朝刊、27頁。
  4. ^ a b 40周年記念CD-BOX『燦のとき やさしさの歌』発売記念 大杉久美子スペシャル・インタビュー第2回 「アルプスの少女ハイジ」〜アニメソング一筋で行こう!、日本コロムビアオフィシャルサイト。 - 2019年3月13日閲覧。
  5. ^ DVD『堀江美都子TV主題歌大全集』&『大杉久美子TV主題歌大全集』2013年3月27日同時発売 | 日本コロムビア』 2013年7月30日閲覧
  6. ^ 大杉久美子 40周年記念CD-BOX『燦(きらめき)のとき やさしさの歌』の歌詞冊子より。
  7. ^ Facebookの公式ページ より。2013年7月30日閲覧
  8. ^ タケチャス・レコーズ@札幌, レコード / CD 出張買取・宅配買取 Takechas Records /. “大杉久美子 , Kumiko Ohsugi , ザ・シャデラックス / ぼくらのワットくん / ソノシート ♪ - 中古レコード / CD 高価買取(出張買取/宅配買取) 専門店 通販WEBサイト Takechas Records / タケチャス・レコーズ@札幌中央区”. takechas.com. 2018年6月21日閲覧。
  9. ^ 『おはようパーソナリティ道上洋三です 35周年記念本「ハイ!どうじょ」』ワニブックス、2012年、90頁。ISBN 978-4-8470-9070-7
  10. ^ サミットソングのご紹介”. www.summitstore.co.jp. 2018年6月21日閲覧。
  11. ^ a b c 40周年記念BOX発売記念! スペシャル・インタビュー<第4回>を掲載しました!! | 大杉久美子 | 日本コロムビアオフィシャルサイト」『日本コロムビア公式サイト』。2018年6月21日閲覧。
  12. ^ 雑誌「深夜放送ファン」(1968年)では日曜日パートナーとなっている。 タブレット純オフィシャルブログ https://ameblo.jp/tablet-jun/entry-12095829842.html (2016年6月5日閲覧)
  13. ^ アニソン・アカデミー - NHK http://www4.nhk.or.jp/anison-ac/x/2016-04-02/07/68901/4686157/ (2016年6月5日閲覧)
  14. ^ https://www.tbsradio.jp/113758 (2017年10月1日閲覧)
  15. ^ ラジオ深夜便 後藤繁榮 午前4:05~”. NHK番組表. 2018年6月21日閲覧。

外部リンク

[編集]