コンテンツにスキップ

環状4号線 (横浜市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
主要地方道(横浜市道)
神奈川県道18号標識
環状4号線
  • 横浜市主要地方道18号
  • 神奈川県道23号原宿六ツ浦線
起点 神奈川県横浜市金沢区六浦
主な
経由都市
横浜市
終点
接続する
主な道路
記法
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路

環状4号線(かんじょう4ごうせん)は、横浜市の主要な環状道路の一つ。略称は「環4(かんよん)」。

市内の4つの環状道路の最も外側を通る。都市計画道路としての名称は横浜国際港都建設計画道路3・4・3号環状4号線環状2号線環状3号線とともに横浜市3環状10放射道路ネットワークを構成する市内の主要な環状道路である。一部区間は神奈川県道23号原宿六ツ浦線や「横浜市道環状4号線」として主要地方道に指定されている。また、主要地方道として18号という番号を持っており、道路標識等にも表示されている。

概要

[編集]

横浜市の最も外郭を通る環状道路で、金沢区から栄区戸塚区泉区瀬谷区緑区を経て青葉区に至る。鎌倉市内を通過する540mを除いて、横浜国際港都建設計画道路3・4・3環状4号線として都市計画決定されているが、市道等としての区間は5つに分かれる(後述)。

2006年平成18年)3月6日戸塚区深谷町 - 泉区下飯田町間が開通[1]したことで、西側外郭区間が環状道路としての機能を発揮するようになり、近隣の混雑緩和に寄与している。しかし、神奈川県道23号原宿六ツ浦線の区間や、海軍道路および緑区十日市場 - 青葉区鉄町間の幅員が狭いため、外環道として市域南北を結ぶ真価を必ずしも発揮できない状態であった。このため、横浜市では栄区内(上郷 - 公田間)及び瀬谷区内(上瀬谷通信施設内)で優先的に整備を進めた[2]

栄区内の環状4号線区間については、横浜市が1994年(平成6年)以来、本郷小学校前交差点から公田・桂町交差点を経由して鎌倉市境に至る区間(1,160 m)の拡幅整備を実施しており、2009年(平成21年)7月22日に公田交差点以西の区間が、残りの区間についても2015年(平成27年)11月30日に4車線化が完了した[3]

瀬谷区内上瀬谷通信施設内の環状4号線予定地については在日米軍の接収区域となるため、横浜市が2009年(平成21年)2月24日防衛省に対し日米地位協定に基づく共同使用の申請を行い[4]2011年(平成23年)8月25日に日米合同委員会の合意を得た[5]。これを受けて横浜市では2012年(平成24年)度 - 2015年(平成27年)度にかけて当該区間の整備を実施し、2016年(平成28年)3月28日に開通した[6]。なお、同施設を含む周辺一帯の土地は2015年6月30日に日本へ返還された[7]

同施設の西側で一直線に伸びる道路は海軍道路(かいぐんどうろ)と呼ばれている。並木が有名で、春が近くなると雑誌等に掲載されることも多い。

路線データ

[編集]

環状4号線は以下の区間に分かれている。

都市計画道路として

[編集]
  • 横浜国際港都建設計画道路3・4・3環状4号線 : 横浜市金沢区六浦一丁目 - 横浜市青葉区鉄町36.55 km)(ただし以下の区間を除く)
  • 鎌倉都市計画道路3・5・2原宿六浦線 : 鎌倉市岩瀬(540 m

道路法の道路として

[編集]
  • 神奈川県道23号原宿六ツ浦線 : 横浜市金沢区六浦一丁目 - 横浜市戸塚区原宿
  • 横浜市道環状4号線1308号(主要地方道18号) : 横浜市戸塚区原宿 - 横浜市瀬谷区瀬谷四丁目(主要地方道に指定されているのはこの区間のみ)
  • 横浜市道環状4号上瀬谷線7165号 : 横浜市瀬谷区瀬谷四丁目 - 横浜市瀬谷区中屋敷(中瀬谷消防出張所前)
  • 横浜市道目黒第153号線 : 横浜市瀬谷区中屋敷 - 横浜市瀬谷区瀬谷町(通称:海軍道路)
  • 横浜市道上川井第148号線、上川井第147号線 : 横浜市瀬谷区瀬谷町 - 横浜市瀬谷区北町(上瀬谷通信施設内区間)
  • 横浜市道環状4号鴨志田線7161号 : 横浜市瀬谷区北町 - 横浜市青葉区鉄町

重複路線

通過地

[編集]

接続する路線

[編集]

本節では起点 - 原宿交差点までの神奈川県道23号原宿六ツ浦線の区間は除き、原宿交差点以降(横浜市道環状4号線)の接続路線について記す。

別名

[編集]
海軍道路の桜並木
  • 海軍道路(瀬谷区・瀬谷中学校前交差点 - 瀬谷区・旧国道16号)
    • 市内2位の長距離直線道路である。戦時中は旧日本海軍補給廠(戦後は在日米軍海軍上瀬谷通信施設、2015年6月30日 日本に返還)が設置され、横須賀海軍資材集結所専用線が瀬谷駅から敷設されていた。
    • 沿道の桜並木は1970年代から80年代に植えられたもので最盛期は600本あったとされる[8]
    • 環状4号未開通区間の一箇所であったが、2016年3月28日に上瀬谷地区が開通した。これに伴い、海軍道路分岐交差点が設置され、ソメイヨシノの街路樹が一部伐採された。街灯設置は在るが軍事施設近傍を通過するため一部区間は夜間も点灯しない。
    • 横浜市では2012年度から桜並木の樹木診断を毎年実施しているが、年を追うごとに樹木の健全度は低下しており、横浜市の計画では2027年開催の国際園芸博覧会の前に伐採や植え替えを行うこととしている[8]。住宅地を通る海軍道路の南半分にはコシノヒガンの植樹が検討され、北半分と合わせて約40品種、600本以上の桜を植えることとなっている[8]
  • 産業道路(泉区、瀬谷区・日向山団地中央 - 泉区・中和田南小学校入口)
    • 当該区間周辺の住民が使用している俗称である。1930年(昭和5年)から1931年(昭和6年)にかけて鎌倉郡中和田村の事業により、村内を通る現在の環状4号線の部分が拡幅され、農作業車両の通行や物資の運搬のため使われるようになったことから、こう呼ばれている[9]
    • 上記の産業道路区間の別称として「たつ道」がある。新田義貞の鎌倉攻めの道と言われている。

ギャラリー

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 都市計画道路環状4号線(下飯田地区)が供用開始します!』(プレスリリース)横浜市道路局建設課、2006年2月21日。オリジナルの2009年7月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20090709014237/http://www.city.yokohama.jp/me/douro/kensetsu/kan4/shimoiida/press20060221.html2006年2月22日閲覧 
  2. ^ 都市計画道路の優先整備路線”. 横浜市道路局企画課 (2008年5月). 2013年11月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年11月2日閲覧。
  3. ^ 環状4号線(公田桂町地区)”. 横浜市道路局企画課. 2014年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年5月4日閲覧。
  4. ^ 環状4号線(国道1号以北)唯一の未着手区間が始動』(プレスリリース)横浜市道路局企画課、2009年2月24日。オリジナルの2013年11月2日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20131102075930/http://www.city.yokohama.jp/ne/news/press/200902/20090224-036-7165.html2009年2月28日閲覧 
  5. ^ 米軍施設上瀬谷通信施設内環状4号線共同使用の日米合同委員会による合意について”. 横浜市道路局企画課、横浜市政策局基地対策課 (2011年8月25日). 2013年11月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年5月3日閲覧。
  6. ^ 都市計画道路環状4号線(上瀬谷地区)が開通します!』(プレスリリース)横浜市道路局企画課、2016年3月18日。オリジナルの2016年3月20日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160320201413/http://www.city.yokohama.lg.jp/doro/press/h27/20160309201131.html2016年3月21日閲覧 
  7. ^ 県内米軍基地の返還状況について”. 神奈川県. 2016年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月21日閲覧。
  8. ^ a b c 横浜・瀬谷の桜並木を「再生」へ ソメイヨシノ→コシノヒガン 一部の樹木は園芸博前に植え替え”. 東京新聞 (2024年9月30日). 2024年9月30日閲覧。
  9. ^ 泉区小史編集委員会「第2章 地区別小史 田園風景を今も残す下飯田地区」『いずみ いまむかし 泉区小史』泉区小史編集委員会・横浜市泉区地域振興課、1996年11月、39頁。 NCID BA33697574オリジナルの2021年1月25日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210125211652/https://www.city.yokohama.lg.jp/izumi/shokai/rekishi/ayumi/imamukashi/index-pdf.files/0048_20181017.pdf 

関連項目

[編集]

参考文献・外部リンク

[編集]