サクラガイ
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(桜貝から転送)
サクラガイ | ||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Nitidotellina hokkaidoensis (Habe, 1961) | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
サクラガイ(桜貝) |
サクラガイ(Nitidotellina hokkaidoensis、桜貝)は、マルスダレガイ目ニッコウガイ科の二枚貝(分類はBISMaLに従った)。Nitidotellina dunkeri Bernard, Cai & Morton, 1993、Nitidotellina nitidula Dunker, 1860はシノニム[1]。
別名:花貝、紅貝[2]。なお、桜貝という日本語はタコノマクラまたはシャコガイを表すことがある[3]。
分布
[編集]日本国内では北海道南部以南。このほか朝鮮半島、台湾、海南島、インドネシア[4]、ニューカレドニア[5]。
形態
[編集]殻長20ミリ。殻は極めて薄く、前後に長い卵形で後方がやや角ばる[6]。膨らみは弱い。殻表は桃色。中央から前方にかけて成長線と斜めに交差する稜がある。外套線湾入は極めて深い[4][5]。
白色の放射肋が2本あるが、カバザクラ(N. iridella)と比べて弱く、不明瞭である。殻表に金属光沢はない。これによってもウズザクラ(N. minuta)やカバザクラと区別できる[6]。
生態
[編集]やや内湾性[6]で、潮間帯から水深80メートルの砂泥底に生息[4]。左の殻を下にして海底に潜り、長い水管を出している[7]。
人との関わり
[編集]殻は貝殻細工に利用される[3]。古くから知られ、詩歌の題材にもなっている。広義には本種の他カバザクラやモモノハナガイ(Moerella jedoensis, ニッコウガイ科)などもサクラガイ(桜貝)と呼ぶことがある。これらは外洋性で、殻は多く砂浜に打ち上げられる[7]。その様子は桜が散ったようで、美しい殻の色を愛され春の季語と定められた[2]。
出典
[編集]- ^ “Nitidotellina hokkaidoensis (Habe, 1961) サクラガイ”. BISMaL. 2022年10月26日閲覧。
- ^ a b KADOKAWA 2022, p. 508.
- ^ a b 日本国語大辞典 2001, p. 1446-1447.
- ^ a b c 世界文化社 2004, p. 318.
- ^ a b 東海大学出版部 2017, p. 1256.
- ^ a b c 黒住et al. 2021, p. 110.
- ^ a b 日本大百科全書 1986, p. 89.
参考文献
[編集]- 『改訂新版 世界文化生物大図鑑 貝類』世界文化社、2004年6月15日。ISBN 4-418-04904-5。
- 奥谷喬司(編著)『日本近海産貝類図鑑』(第二版)東海大学出版部、2017年1月30日。ISBN 978-4-486-01984-8。
- 黒住耐二(文)、大作晃一(写真)『くらべてわかる 貝殻』山と渓谷社、2021年10月5日。ISBN 978-4-635-06356-2。
- 日本国語大辞典 第二版 編集委員会, 小学館国語辞典編集部 編『日本国語大辞典 第二版』 第五巻、小学館、2001年5月20日、1446-1447頁。ISBN 4-09-521005-2。
- 『新版 角川俳句大歳時記 春』KADOKAWA、2022年2月28日。ISBN 978-4-04-400504-7。
- 『日本大百科全書』 10巻、1986年7月1日。ISBN 4-09-526010-6。