光州明花洞古墳
光州明花洞古墳 (文化財指定名称:明花洞長鼓墳) | |
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各種表記 | |
ハングル: | 명화동장고분 |
漢字: | 明花洞長鼓墳 |
発音: | ミョンファドンジャンゴブン |
ローマ字: | Myeonghwa-dong Janggobun |
光州明花洞古墳 | |
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墳丘(右手前に前方部、左奥に後円部) | |
別名 | 明花洞長鼓墳 |
所在地 |
韓国 光州広域市光山区明花洞170-5番地 (광주광역시 광산구 명화동 170-5번지) |
位置 | 北緯35度7分33.92秒 東経126度43分25.59秒 / 北緯35.1260889度 東経126.7237750度座標: 北緯35度7分33.92秒 東経126度43分25.59秒 / 北緯35.1260889度 東経126.7237750度 |
形状 | 長鼓墳(前方後円形墳) |
規模 | 墳丘長33m |
埋葬施設 |
横穴式石室 (内部に木棺か) |
出土品 | 石鏃・胡籙金具・鉸具・陶質土器片など(百済系文物)、円筒埴輪状土製品 |
築造時期 | 6世紀前半-中葉 |
史跡 | 光州広域市記念物第22号「명화동장고분(明花洞長鼓墳)」 |
地図 |
光州明花洞古墳(クァンジュ めいかどうこふん/ミョンファドンゴブン)は、大韓民国(韓国)光州広域市光山区明花洞にある古墳。形状は長鼓墳(前方後円形墳)。光州広域市記念物第22号に指定されている(指定名称は「명화동장고분(明花洞長鼓墳)」)[1]。
朝鮮半島南部には長鼓墳10数基が分布し、日本に多く存在する前方後円墳との関連が指摘されるが、本古墳はそのうちの1つになる。
概要
[編集]朝鮮半島南部、光州広域市西部の標高30メートルほどの丘陵上に築造された古墳である[2]。1993年と1994年の2度、国立光州博物館により発掘調査がなされている[3]。
墳形は前方後円形で、前方部を北北西方向に向ける。現在までに墳丘西側は民家、後円部南側は畑、前方部中央は現代墓の建設により変形を受けている[2]。前方部は扇状の広がりが認められる一方、墳丘表面には葺石・段築・造出などの外部施設は認められていない[2]。墳丘周囲には盾形の周濠が巡らされるほか、墳丘裾の一部には円筒埴輪状の土製品列が確認されている[2]。この土製品には格子文や鳥足文が倒立技法で施されているほか[4]、その製作には百済の陶質土器との関連が指摘される[2]。
埋葬施設は横穴式石室で、後円部西寄りに構築されている[2]。石室は破壊を受けており、系譜などの詳細は明らかでないが、羨道を西側くびれ部方向(現在は非開口)とし、推定規模は長さ2.15メートル・幅2メートル・高さ1.5メートルを測る[2]。石室からは石鏃・胡籙金具・鉸具・陶質土器片などの百済系文物が検出されており、他地域からの文物は見つかっていない[2]。また特に釘などの発見から、木棺が玄室に安置されたと見られている[5]。
この明花洞古墳は、三国時代の6世紀前半-中頃の築造と推定される[2]。古墳の下からは青銅器時代の住居跡が発見され、当地での古くからの人々の居住が推測される[1]。しかし一帯に在地系古墳の系譜はなく、この明花洞古墳はこの地域で突如出現した古墳に位置づけられる[6]。
古墳域は1995年4月20日に光州広域市記念物第22号に指定された[1]。出土品は国立光州博物館に展示されている。
墳丘
[編集]墳丘の規模は次の通り[4]。
- 墳丘長:33メートル
- 後円部直径:18メートル
- 前方部幅:24メートル
墳丘の外形に関しては、寺山古墳(福岡県飯塚市)や永山古墳(大阪府堺市)との類似が指摘される[7]。
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円筒形土製品(複製)
国立歴史民俗博物館展示。
文化財
[編集]光州広域市記念物
[編集]現地情報
[編集]所在地
交通アクセス
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 事典類
- 吉井秀夫「明花洞古墳」『東アジア考古学辞典』東京堂出版、2007年。ISBN 978-4490107128。
- その他
- 岡内三真 編『韓国の前方後円形墳 -早稲田大学韓国考古学学術調査研修報告-』雄山閣出版、1996年。ISBN 4639013671。
- 殷和秀「明花洞」『文化遺産の世界 21号 -特集 前方後円墳にたどる日韓交流-』国際航業株式会社文化事業部、2006年、5頁。
- 朴天秀『加耶と倭 -韓半島と日本列島の考古学-』講談社、2007年。ISBN 978-4062583985。
- 高田貫太「栄山江流域における前方後円墳築造の歴史的背景」『古墳時代の考古学 7 内外の交流と時代の潮流』同成社、2012年。ISBN 978-4886216120。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 명화동장고분(明花洞長鼓墳) - 大韓民国文化財庁
- 명화동장고분(明花洞長鼓墳) - 韓国学中央研究院「韓国民族文化大百科事典」
- 明花洞長鼓墳 - 光州広域市「光州 U-TOURPIA」