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愛好

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
好意から転送)

愛好(あいこう)は、愛でて好むことである。反義語で、憎み嫌うことは嫌悪(けんお)や厭悪(えんお)という。

通例では趣味嗜好品の範囲内で用いられるが、「平和愛好」のように、主義としてその物事を支持し、深くこだわることにも使う。似た言葉に、愛蔵(あいぞう)や愛玩(あいがん)、愛用(あいよう)といった語がある。愛玩は身近において慰みにするという意味があり、動物や工芸品に用いられる。愛用は「愛車」「愛機」のようにそれがよく好んで使用しているという意味を持ち、愛蔵もそうだが、所有しているといったニュアンスを持つ。愛好は意味が日常生活から隔離しているうえに、上品な響きから会話文では敬語で用いられることが多い。また、元来は「好み」の漢語的な表現であったが、名詞複合語としか使われず、サ行複合動詞として使われることが多いため、現在では置き換えることができない。

愛好と精神

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人や組織における同様、物における愛も自分が大切だと思う物に対して持つ物である。ここでは前者を愛、後者を愛好として違いをみる。愛好することは、愛することに比べ一方的であり、なおかつ自己の快楽のために大切だ、すなわち、自分の欲求や嗜好を満足させる対象であるという場合が多い。なお、これらの欲求は後天的に身につくものであり、社会や文化の影響が大きく、より良いものを求める傾向がみられる。また人は日常生活において関わりを持つ事物に対し、「好き」および「嫌い」の感情を持ち、好きな事物に対しては自分で所有しようとしたり、接近したりする。これらの感情を持つ要因としては、

  1. 空間的に身近にある
  2. 頻繁に接触する機会がある
  3. ある点が類似している
  4. 欲求を補うことができる

といったものがある。欲望も参照。

愛好と日本語

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日本語において、「愛」のつく語の多くは「愛用されている、愛好されている」といった意味を持つ。こういった語に以下のような語がある。これらの語は皆、「愛」+「愛好される対象となる物や動作」の形である。

対象
行為 愛飲 愛煙 愛吟 愛唱 愛聴 愛誦 愛読
愛機 愛器 愛車 愛書
動物 愛鳥 愛犬 愛馬 愛猫 愛妻
心の赴くままに行動することに満足感を覚え、その行為に従うことに熱中すること。古くは数奇者とも呼ばれ、対象を前提とする「嫌い」とは対応しない。また、「物好き」の「好き」もここから出た語である。
  • 事物や人に対する好き
主体対象に心惹かれ、良い感じを抱くこと。人、物、事柄、場所、時間、行為と対象になる物は色々ある。主体をA、対象をBとおいたときに「Aの好きなB」か「AはBが好きだ」といった形式で用いるが、形式名詞や概念、意味領域の広い語は前者しか使用できない。

関連項目

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参考資料

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