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みかか

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミカカから転送)
JISキーボードにおいて、「N」のキーは「み」に、「T」のキーは「か」に対応する。

みかかとは、日本パソコン通信スラングNTT日本電信電話)を指す言葉である。

概説

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JISキーボードにおいて、かな入力モードで「N」「T」「T」とタイプすると「み」「か」「か」と入力される事に由来する[1]。転じて電話料金を意味することもあった。パソコン通信のユーザーは、初期のインターネット接続の主要なユーザーでもあり、そのままインターネットスラングにもなった[2]

パソコン通信サービスが始まった1980年代から、インターネットが一般化した1990年代において、一般ユーザーのパソコン通信やインターネット、家庭用オンラインゲームのネットワークへの接続手段はダイヤルアップ接続[3]に限られていた。また、当時パソコン通信やインターネットのアクセスラインはNTTの独占であり、いわゆる競合他社が事実上存在しなかったことで、諸外国と比較しても高額な通信料を支払う必要があった。

そのため、長時間の接続を行うネットユーザー[4]にとって、NTTからの料金請求は恐怖の代名詞であり、NTTから郵送される請求書を「みかかからのラブレター」と形容したり[1]、「今月は繋ぎ過ぎでみかかが怖い」などといった表現が多く用いられていた。

その後、1995年(平成7年)に「テレホーダイ」が誕生し、2000年頃から一般向けの高速・定額制のブロードバンド接続サービスが普及したことで、「みかか」がネット接続料金を指して使われることは殆ど無くなったが、2010年代以降も、2ちゃんねるの一部のスレッドでは、単にNTTやNTT系列の企業を指す言葉として使われる事があるほか、NTT東日本の子会社であるエヌ・ティ・ティ・スポーツコミュニティ株式会社が運営するプロサッカークラブである「大宮アルディージャ」を指すスラングにもなっている。

同様に、パソコン通信全盛期に日本国内におけるパソコンの実質上の標準機PC-9800シリーズを販売していた日本電気に対しては、「みいそ(NEC)」という隠語が用いられていた[5][6][7]

元々はパソコン通信利用者の間で生まれた言葉ではあるが、2017年(平成29年)以降はNTTが「ニコニコ超会議」の出展ブースで『みかか』を公式に使用している[8][9]

補足

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  • 一部のMSXパソコンにおいては初心者向けにかな配列は50音配列が採用されていた。本稿の同解釈として、かな入力モードで「N」「T」「T」とタイプすると「や」「こ」「こ」と入力し、「やここ代」等と表現する利用者が少なくとも存在したと仮定される。
  • ローマ字入力ユーザーは NTTをみかか等と称することができることを既に知っているために、入力モードを変更せずにローマ字で mikakaと入力するのがほとんどである。

脚注

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注釈

出典

  1. ^ a b omimi『パソコン通信「暗黙のご了解」事典 Vol.1 独特の雰囲気にめげない125の知恵』メディア・テック出版、1997年、p.175
  2. ^ 松浦晋也「パーソナルコンピューティングの30年 1985年」『日経パソコン』2012年8月13日号、p.77
  3. ^ 低速かつ従量課金制のアナログ電話回線による接続。
  4. ^ ネット依存者とも。
  5. ^ @NEC_ad (2016年2月7日). "「みいそ」って何?". X(旧Twitter)より2019年4月13日閲覧
  6. ^ みいそ”. ネット用語の辞典サイト「ネット王子」. 2017年7月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月13日閲覧。
  7. ^ みいそ”. 隠語・誘導語データベース (2012年10月14日). 2019年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月13日閲覧。
  8. ^ NTT R&Dチャンネル (2017年4月20日). “@nttrdchのツイート”. 2019年4月28日閲覧。
  9. ^ 「ニコニコ超会議2019」に「日本電信電話ミカカランド・NTT超未来研究所6」を出展』(プレスリリース)日本電信電話株式会社、2019年4月17日http://www.ntt.co.jp/news2019/1904/190417a.html2019年4月2日閲覧 

関連項目

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