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マクシム・クレシー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マクシム・クレシー
Maxime Cressy
2023年モンテカルロ・マスターズでのマクシム・クレッシー
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 (2018 -)
フランスの旗 フランス (2016 - 2018)
出身地 フランスの旗 フランスパリ
生年月日 (1997-05-08) 1997年5月8日(27歳)
身長 198cm
体重 84kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2019年
ツアー通算 2勝
シングルス 1勝
ダブルス 1勝
生涯獲得賞金 2,229,580アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 4回戦(2022)
全仏 1回戦(2022・23)
全英 2回戦(2022)
全米 2回戦(2020・21)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 1回戦(2023)
全仏 3回戦(2022)
全英 1回戦(2022・23)
全米 1回戦(2019)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 33位(2022年7月18日)
ダブルス 64位(2023年5月8日)
2023年7月9日現在

マクシム・クレシーMaxime Cressy[3]; 1997年5月8日 - )は、フランス系アメリカ人の男子プロテニス選手。身長198cm、体重84kg。右利き、バックハンドは両手打ち。ランキング自己最高位はシングルス33位・ダブルス67位。

選手経歴

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ジュニア時代

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フランスパリ出身で、母親は元NCAAバレーボールプレイヤー。4歳のときに壁打ちでテニスを始めた。12歳からブルリ英語版にあるFTT英語版下で養成。

高校3年生時に母親の提案でアメリカのテニスアカデミーに編入し、カリフォルニア大学ロサンゼルス校に進学。しかし、新入当時のマクシムは背の大きさを生かしたフラットサーブしか取り柄のないプレーヤーで、チームメイトとの試合ではゲームすらほとんど取れていなかった。そこで、キックサーブやストロークなどプレーに幅を持たせることや、ボレーを主体とするプレースタイルの確立を2年半かけて行うと、4年生時にはUCAAシングルスランキングで17位、ダブルスで1位になるまで成長[4]。特にダブルスではNCAAの公式戦で26戦無敗で優勝。2018年にアメリカ国籍を取得。

2019年 プロ転向

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また大学在学中、2019年1月に行われたコロンバス・チャレンジャー英語版のダブルスでチャレンジャー初優勝、翌月のクリーブランド・チャレンジャー英語版でシングルスで初優勝を挙げた。2019年に大学卒業とともにプロへ転向する。プロ転向後は主にシングルスで大会に出場している。

2020年 グランドスラム初勝利

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2020年全米オープンでワイルドカードとしてグランドスラム本戦デビュー。1回戦でコバリク英語版を3-1で下しGS本戦初勝利を挙げた。2回戦で第4シードのチチパスと対戦し0-3で敗れた。

2021年 トップ150入り

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2021年全豪オープンでは1回戦のダニエル太郎を3-0で下し勝利したが、2回戦は第6シードのズベレフに0-3で敗れた。 同年の全仏とウィンブルドンは予選落ちとなったが、全米オープンは予選を勝ち抜き本戦進出。1回戦で第9シードのカレーニョ・ブスタをフルセットタイブレークの末下す金星を挙げた。2回戦はバシラシビリに0-3で敗れた。翌月のインディアンウェルズで予選を勝ち抜きマスターズ本戦デビュー。1回戦でジェレを2-1下す。2回戦第11シードのシュワルツマンを相手に、ファイナルセット5-4, 40-15の2マッチポイントのところまで追い込むも、ここから3ゲームを連取され逆転負けを喫した[5]

2022年 ツアー初優勝

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1月、全豪前哨戦にあたるメルボルン・サマーセット1英語版で予選を勝ち抜き本戦入りすると、1回戦のヒジカタ英語版を2-0、2回戦第2シードのオペルカを2-1で下す。続く準々決勝のムナールを2-0、準決勝第3シードディミトロフも2-0で下し、ATPツアーで初めて決勝に進出した。決勝では第1シードのナダルに0-2で敗れ準優勝となった。この大会によってランキングが112位から75位に上昇、TOP100入りを果たす。

同月の全豪オープンでは、1回戦のイズナーにフルセットの末勝利。続く2回戦のマハーチを3-1、3回戦のオコネル英語版も3-1で下した。

人物

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サーブアンドボレーやチップアンドチャージなど、ボレーを主体とするプレースタイル。サーブは最速で135mph (217km/h)ほどで、ファーストサーブとセカンドサーブで球速差があまりなく、時にはセカンドの方が速いときもある[6]。得意サーフェスはグラス、好きな大会はニューポート

憧れの選手はピート・サンプラス

好きなスポーツチームはパリサンジェルマン、好きな選手はクリスティアーノ・ロナウド

自身のアピールポイントとして根気強さ、ウィークポイントとして自己中心的であることを挙げている。

成績

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略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

シングルス

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大会 2019 2020 2021 2022 通算成績
全豪オープン A Q1 2R 4R 4-2
全仏オープン A Q1 Q1 1R 0-1
ウィンブルドン A NH Q3 2R 1-1
全米オープン Q1 2R 2R 2-2
年別 0–0 1–1 2-2 4-3 5-4

大会最高成績

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大会 成績
ATPファイナルズ A 出場なし
インディアンウェルズ 2R 2021, 2023
マイアミ 2R 2023
モンテカルロ 1R 2022, 2023
マドリード 1R 2022, 2023
ローマ 1R 2023
カナダ 2R 2022
シンシナティ 1R 2022
上海 A 出場なし
パリ 2R 2022
オリンピック A 出場なし
デビスカップ A 出場なし
ATPカップ A 出場なし

ATPツアー決勝進出結果

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シングルス: 0勝1敗

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大会グレード別
グランドスラム (0–0)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (0–0)
ATPツアー500 (0–0)
ATPツアー250 (0–1)
サーフェス別
ハード (0-1)
クレー (0–0)
グラス (0–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2022年1月 オーストラリアの旗 メルボルン1英語版 ハード スペインの旗 ラファエル・ナダル 6-7(6-8), 3-6

ATPチャレンジャー・ITFワールドテニスツアー決勝

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シングルス: 5勝6敗

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大会グレード別
ATPチャレンジャーツアー (3勝4敗)
ITFワールドテニスツアー (2勝2敗)
サーフェス別
ハード (5勝4敗)
クレー (0戦)
グラス (0戦)
カーペット (0勝2敗)
結果 勝-敗 日時 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 0–1 2018年9月 アメリカ合衆国の旗 F25, ラグーナニゲル ハード アメリカ合衆国の旗 ブランドン・ナカシマ 4–6, 4–6
準優勝 0–2 2018年12月 アメリカ合衆国の旗 F34, ウェーコ ハード (屋内) ベルギーの旗 ミハエル・ヘールツ英語版 2–6, 6–4, 4–6
優勝 1–2 2018年12月 アメリカ合衆国の旗 F35, タラハシー ハード (屋内) イギリスの旗 ライアン・ペニストン英語版 6–4, 7–6(7–4)
優勝 2–2 2019年2月 アメリカ合衆国の旗 クリーブランド ハード (屋内) デンマークの旗 ミケール・トーペゴー英語版 6–7(4–7), 7–6(8–6), 6–3
優勝 3–2 2019年6月 アメリカ合衆国の旗 M25, タルサ ハード アメリカ合衆国の旗 サム・リフィス英語版 6–3, 6–1
準優勝 3–3 2019年10月 ドイツの旗 イスマニン カーペット (屋内) スロバキアの旗 ルカーシュ・ラツコ英語版 3–6, 0–6
優勝 4–3 2020年2月 カナダの旗 ドラモンドビル ハード (屋内) フランスの旗 アーサー・リンダークネッシュ 6–7(4–7), 6–4, 6–4
準優勝 4–4 2020年3月 カナダの旗 カルガリー ハード (屋内) フランスの旗 アーサー・リンダークネッシュ 6–3, 6–7(5–7), 4–6
準優勝 4–5 2021年11月 ドイツの旗 エッケンタール カーペット (屋内) ドイツの旗 ダニエル・マズーア英語版 4–6, 4–6
準優勝 4–6 2021年11月 イタリアの旗 オルティゼーイ ハード (屋内) ドイツの旗 オスカー・オッテ英語版 6–7(5–7), 4–6
優勝 5–6 2021年11月 イタリアの旗 フォルリ ハード (屋内) ドイツの旗 マティアス・バッヒンガー英語版 6–4, 6–2

ダブルス: 13勝1敗

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大会グレード別
ATPチャレンジャーツアー (2勝1敗)
ITFワールドテニスツアー (11勝0敗)
サーフェス別
ハード (13勝0敗)
クレー (0戦)
グラス (0戦)
カーペット (0勝1敗)
結果 勝-敗 日時 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1–0 2017年8月 ベラルーシの旗 F2, ミンスク ハード フランスの旗 ユーゴ・アンベール ベラルーシの旗 Ivan Liutarevich
ウクライナの旗 Vadym Ursu
4–6, 6–3, [10–5]
優勝 2–0 2018年7月 アメリカ合衆国の旗 F19, ウィチタ ハード アメリカ合衆国の旗 ブランドン・ホルト英語版 アメリカ合衆国の旗 ハンター・ジョンソン英語版
アメリカ合衆国の旗 イェイツ・ジョンソン英語版
3–6, 6–2, [10–6]
優勝 3–0 2018年7月 アメリカ合衆国の旗 F20, シャンペーン ハード アメリカ合衆国の旗 Martin Joyce アメリカ合衆国の旗 Charlie Emhardt
アメリカ合衆国の旗 Alfredo Perez
6–3, 6–2
優勝 4–0 2018年7月 アメリカ合衆国の旗 F21, ディケーター ハード アメリカ合衆国の旗 Martin Joyce アメリカ合衆国の旗 ニコラス・マイスター英語版
アメリカ合衆国の旗 キーガン・スミス英語版
4–6, 6–2, [10–2]
優勝 5–0 2018年9月 アメリカ合衆国の旗 F26, ファウンテンバレー ハード モルドバの旗 アレクサンデル・コズビノブ英語版 アメリカ合衆国の旗 Alec Adamson
アメリカ合衆国の旗 Conor Berg
6–2, 6–2
優勝 6–0 2018年10月 アメリカ合衆国の旗 F27, ヒューストン ハード アメリカ合衆国の旗 ニコラス・マイスター アメリカ合衆国の旗 ジョン・ポール・フルテーロ英語版
ポルトガルの旗 ベルナルド・サライヴァ英語版
7–5, 6–3
優勝 7–0 2018年10月 アメリカ合衆国の旗 F28, ハーリンジン ハード アメリカ合衆国の旗 ニコラス・マイスター アメリカ合衆国の旗 ジョン・ポール・フルテーロ
アメリカ合衆国の旗 ロニー・シュナイダー英語版
6–4, 6–2
優勝 8–0 2018年10月 アメリカ合衆国の旗 F28B, ウェーコ ハード アメリカ合衆国の旗 ニコラス・マイスター アメリカ合衆国の旗 ジョン・ポール・フルテーロ
アメリカ合衆国の旗 ダニー・トーマス英語版
6–1, 6–4
優勝 9–0 2018年12月 アメリカ合衆国の旗 F34, ウェーコ ハード (屋内) アメリカ合衆国の旗 ニコラス・マイスター ルーマニアの旗 Vasile-Alexandru Ghilea
アメリカ合衆国の旗 Robert Kelly
7–6(7–2), 7–6(9–7)
優勝 10–0 2019年1月 アメリカ合衆国の旗 M25, ロサンゼルス ハード モルドバの旗 アレクサンデル・コズビノブ メキシコの旗 ルイス・パティーニョ英語版
エクアドルの旗 エミリオ・ゴメス英語版
6–4, 6–2
優勝 11–0 2019年1月 アメリカ合衆国の旗 コロンバス ハード (屋内) ポルトガルの旗 ベルナルド・サライヴァ アメリカ合衆国の旗 ロバート・ギャロウェイ英語版
アメリカ合衆国の旗 ナサニエル・ラモンズ英語版
7–5, 7–6(7–3)
優勝 12–0 2019年6月 アメリカ合衆国の旗 M25, タルサ ハード ポルトガルの旗 ベルナルド・サライヴァ アメリカ合衆国の旗 マーティン・レドリッキー英語版
アメリカ合衆国の旗 エバン・ジュー英語版
6–2, 3–6, [10-8]
準優勝 12–1 2019年10月 ドイツの旗 イスマニン カーペット (屋内) アメリカ合衆国の旗 ジェームズ・セレターニ英語版 フランスの旗 カンタン・アリス英語版
フランスの旗 トリスタン・ラマジーヌ英語版
3–6, 5–7
優勝 13–1 2019年10月 ドイツの旗 ハンブルク ハード (屋内) アメリカ合衆国の旗 ジェームズ・セレターニ イギリスの旗 ケン・スカプスキー英語版
オーストラリアの旗 ジョン=パトリック・スミス英語版
6–4, 6–4

脚注

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  1. ^ フランス語の発音記号変換ツール”. easypronunciation.com. 2022年1月22日閲覧。
  2. ^ 英語のIPA発音記号変換(アメリカ英語)”. tophonetics.com. 2022年1月22日閲覧。
  3. ^ フランス語発音: [mak.sim kʁe.si][1]英語発音: /mækˈsim ˈkrɛsi/[2]
  4. ^ Inside Cressy's Incredible Transformation: 'He's Not Even The Same Player' 2022年1月22日閲覧。
  5. ^ Schwartzman Saves Match Points, Evans Defeats Nishikori”. ATP Tour. 2022年1月22日閲覧。
  6. ^ Maxime Cressy: The Craziest Player You’ve Never Heard Of”. 2022年1月22日閲覧。

外部リンク

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