ベッコウバチ
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(ベッコウバチ科から転送)
ベッコウバチ科 クモバチ科 | ||||||||||||||||||
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![]() 狩ったクモを運ぶベッコウバチ科の一種
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分類 | ||||||||||||||||||
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ベッコウバチ科(ベッコウバチか、学名: Pompilidae)とはハチ目の科。2000年以降、クモバチ科に改称された[1]。雌バチが幼虫のために雌グモを狩り麻酔してから卵を産み、幼虫はそのクモ一匹だけを食べて成長するという習性をもつ、典型的な狩りバチ。狩りをしてから巣穴を掘るものと、狩りに先立って巣を用意するものがいる。麻酔されたクモは約2か月間生存するという報告がある[2]。体形は細長く、中胸側板中央部に斜溝がある。触角は長い。日本には100種あまり生息[3]。
ヒメクモバチの仲間は、子供のための巣として泥で瓶形の巣を作る。その際、巣に運ぶ前にクモの肢を切断する習性がある。
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ダイダイヒメクモバチー麻酔したクモの肢を切断している
種としての「ベッコウバチ」
[編集]ベッコウバチ | ||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Cyphononyx dorsalis | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
ベッコウバチ |
種としての和名ベッコウバチは、科名の改称に伴ってベッコウクモバチに改称された。(なお、この種とされていたCyphononyx dorsalisの学名は間違いとしてCyphononyx fulvognathusに改められた[4]。)体長17-25 mm。本州中部以南の日本全土[5]で見られる他、台湾、東南アジア、インドに分布する[3]。
その他の主な日本産の種
[編集]- オオモンクロクモバチ Anplius samariensis 体長11-21 mm。北海道、本州、四国、九州に分布。腹に橙褐色の斑紋がある[6]。
- ツマアカクモバチ Tachypomplius analis 体長11-20 mm。本州、九州、四国、南西諸島に分布。尻部が赤い。大型のアシダカグモを狩る[6]。
ベッコウバチ科の下位分類群
[編集]出典
[編集]- ^ 寺山守、須田博久『日本産有剣ハチ類図鑑』東海大学出版部、2016年3月、[要ページ番号]頁。ISBN 9784486020752。
- ^ Yamauchi, T.; Hirakizawa, N.; Baba, Y. G. (2022). “A new prey record of Eopompilus internalis (Hymenoptera: Pompilidae), with the observation of its temporarily paralyzed prey spider [フタスジクモバチの新獲物記録,および麻酔状態にある獲物クモの観察]”. Acta Arachnologica 71 (1): 45-47. doi:10.2476/asjaa.71.45.
- ^ a b 「ベッコウバチ」 。コトバンクより2022年7月31日閲覧。
- ^ 寺山守. “日本産有剣膜翅類目録(2016年版)”. terayama.jimdofree.com. 2024年1月5日閲覧。
- ^ “ベッコウバチ | 高尾山の宝物たち | TAKAO 599 MUSEUM”. www.takao599museum.jp. 2022年7月31日閲覧。
- ^ a b 槐真史 編『日本の昆虫1400』 2(トンボ・コウチュウ・ハチ)、伊丹市昆虫館 監修、文一総合出版〈ポケット図鑑〉、2013年5月、278-279頁。ISBN 978-4-8299-8303-4。