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ニンティ市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ニンティ・クルから転送)
中華人民共和国 チベット自治区 ニンティ市
ヤルンツァンポ川とニャンチュ川の合流点
ヤルンツァンポ川ニャンチュ川の合流点
ヤルンツァンポ川ニャンチュ川の合流点
チベット自治区の中のニンティ市
チベット自治区の中のニンティ市
チベット自治区の中のニンティ市
中心座標 北緯29度38分12秒 東経94度21分40秒 / 北緯29.63667度 東経94.36111度 / 29.63667; 94.36111
簡体字 林芝
繁体字 林芝
拼音 Línzhī
カタカナ転写 リンヂー
チベット語 ཉིང་ཁྲི་ས་ཁུལ་
ワイリー方式 Nying-khri
国家 中華人民共和国の旗 中華人民共和国
自治区 チベット
行政級別 地級市
面積
総面積 116,175 km²
人口
総人口(2003) 14 万人
経済
電話番号 0894
郵便番号 860000
ナンバープレート 蔵G
行政区画代碼 540400

ニンティ市(ニンティし)は中華人民共和国チベット自治区に位置する地級市。ニャンティ(nyang kri)とも呼ばれ、「ニャン」とはニャン河(nyang chu)一帯を指す地名、「ティ」とは「褥」、「座」等を意味する。中国名はチベット名を音写した命名。日本では、チベット語に基づく「ニンティ」のほか、漢字表記からの重訳である「リンチー」などの表記がみられる。

地理

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西蔵自治区の東南部に位置する。西はラサ市、西南は山南市(ロカ市)、南はインド、東から東北にかけてチャムド市、北はナクチュ市と接する。本地区のメトク県ザユル県、山南市(ロカ市)のツォナ県ルンツェ県の南部はインドとの国境紛争地域となっており、インド政府は、名目上これらの諸県の南部とされる領域で、インドが実効支配するマクマホン・ライン以南の部分に対し、アルナーチャル・プラデーシュ州を設けている。

気候

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ケッペンの気候区分では、温帯冬季少雨気候に区分される。冬は乾燥し、朝晩を中心に氷点下まで冷え込み日較差が激しい。夏は雨が多く涼しい気候で、最高気温は22℃前後まで上がる。

ニンティ (1981-2010)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 19.4
(66.9)
20.2
(68.4)
24.0
(75.2)
25.3
(77.5)
28.0
(82.4)
29.0
(84.2)
31.4
(88.5)
29.6
(85.3)
30.2
(86.4)
24.5
(76.1)
19.9
(67.8)
16.7
(62.1)
31.4
(88.5)
平均最高気温 °C°F 8.9
(48)
10.2
(50.4)
13.5
(56.3)
16.6
(61.9)
19.5
(67.1)
21.6
(70.9)
22.3
(72.1)
22.1
(71.8)
20.5
(68.9)
17.4
(63.3)
13.7
(56.7)
10.1
(50.2)
16.4
(61.5)
日平均気温 °C°F 1.0
(33.8)
2.8
(37)
5.9
(42.6)
8.9
(48)
12.1
(53.8)
15.1
(59.2)
16.2
(61.2)
15.7
(60.3)
13.9
(57)
10.3
(50.5)
5.5
(41.9)
1.7
(35.1)
9.1
(48.4)
平均最低気温 °C°F −4.7
(23.5)
−2.3
(27.9)
1.0
(33.8)
3.8
(38.8)
7.0
(44.6)
10.8
(51.4)
12.0
(53.6)
11.6
(52.9)
9.9
(49.8)
5.6
(42.1)
−0.3
(31.5)
−4.2
(24.4)
4.2
(39.6)
最低気温記録 °C°F −15.3
(4.5)
−13.3
(8.1)
−10.1
(13.8)
−4.6
(23.7)
−1.6
(29.1)
3.0
(37.4)
3.9
(39)
2.9
(37.2)
−1.0
(30.2)
−5.0
(23)
−10.4
(13.3)
−15.3
(4.5)
−15.3
(4.5)
降水量 mm (inch) 1.3
(0.051)
4.4
(0.173)
19.0
(0.748)
46.2
(1.819)
75.3
(2.965)
119.2
(4.693)
143.3
(5.642)
122.2
(4.811)
110.5
(4.35)
45.4
(1.787)
4.7
(0.185)
1.0
(0.039)
692.5
(27.263)
湿度 49 53 58 63 65 72 76 76 76 66 56 50 63.3
出典1:China Meteorological Administration
出典2:気候資源数据庫

歴史

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古称をコンボ(工布)といい、1951年当時は白瑪崗(現在のメトク県)に属するドメーチキャプ(多麦基巧)を除き、地方カシャク(噶廈)政府の管轄であった。1954年にタクコン(塔工)弁事処が設置され、10のゾン(宗)とシカ(谿)を管轄。 1960年にニンティ(林芝)専区を設置するが、1963年にラサ市、ナクチュ地区チャムド地区に分割される。 1986年にニンティ地区として再独立した。2015年に地級市のニンティ市になった。

行政区画

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1市轄区・1県級市・5県を管轄する。

  • 市轄区:
    • 巴宜区(brgyad gcig chus),བྲག་ཡིབ་ཆུས།
  • 県級市:
    • メンリン市(sman gling grong khyer, 米林市),སྨན་གླིང་གྲོང་ཁྱེར།
  • 県:
    • コンボギャムダ県(kong po rgya mda rdzong, 工布江達県),ཀོང་པོ་རྒྱ་མདའ་རྫོང་
    • ナン県(snang rdzong, 朗県),སྣང་རྫོང་
    • ポメ県(spo mes rdzong, 波密県),སྤོ་མེས་རྫོང་
    • ザユル県(rdza yul rdzong, 察隅県),རྫ་ཡུལ་རྫོང་
    • メトク県(me tog rdzong, 墨脱県),མེ་ཏོག་རྫོང་
ニンティ市の地図

年表

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この節の出典[1][2]

タクコン・チキャプ

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タクコン弁事処

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  • 1955年3月9日 - タクコン・チキャプがタクコン弁事処に改称。(7ゾン4シカ)
    • ツェラ・ゾンの一部が分立し、テモ・ゾンが発足。
  • 1959年4月 (2県5ゾン1シカ)
    • ラスイシカおよびギャツァゾンの一部が合併し、ギャツァ県が発足。
    • ナンゾン・グラムナムギェシカ・ギェムドンシカおよびギャツァゾンの残部が合併し、ナン県が発足。
  • 1959年7月 (4県4ゾン)
  • 1959年8月 - ツェラ・ゾンの一部が分立し、メンリン県が発足。(5県4ゾン)
  • 1959年9月 (7県)
    • ツェラゾン・テモゾンおよびチョモゾンの一部が合併し、ニンティ県が発足。
    • ショカゾンおよびチョモゾンの残部が合併し、ショバ(雪巴)県が発足。
  • 1960年1月7日
    • ニンティ県・コンボギャムダ県・メトク県・メンリン県・ショバ県がニンティ専区に編入。
    • ナン県・ギャツァ県が山南専区に編入。

チベット地区ニンティ専区

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チベット自治区ニンティ地区

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ニンティ市

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  • 2015年3月16日 - ニンティ地区が地級市のニンティ市に昇格。(1区6県)
    • ニンティ県が区制施行し、巴宜区となる。
  • 2023年4月3日 - メンリン県が市制施行し、メンリン市となる。(1区1市5県)

交通

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ニンティ空港

航空

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鉄道

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道路

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脚注

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