ダーリウィリアン
累代 | 代 | 紀 | 基底年代 Mya[* 3] |
---|---|---|---|
顕生代 | 新生代 | 第四紀 | 2.58 |
新第三紀 | 23.03 | ||
古第三紀 | 66 | ||
中生代 | 白亜紀 | 145 | |
ジュラ紀 | 201.3 | ||
三畳紀 | 251.902 | ||
古生代 | ペルム紀 | 298.9 | |
石炭紀 | 358.9 | ||
デボン紀 | 419.2 | ||
シルル紀 | 443.8 | ||
オルドビス紀 | 485.4 | ||
カンブリア紀 | 541 | ||
原生代 | 2500 | ||
太古代[* 4] | 4000 | ||
冥王代 | 4600 | ||
ダーリウィリアン(英: Darriwilian)は、国際層序委員会によって定められた地質学用語である、地質時代名の一つ。4億6730万年前(誤差110万年)から4億5840万年前(誤差90万年)にあたる、中期オルドビス紀を二分した後期である。前の期は中期オルドビス紀前期であるダーピンジアン、次の期は後期オルドビス紀前期であるサンドビアン[1]。日本語ではダリウィル期とも呼ばれる[2]。
ダーリウィリアン階の基底はフデイシの種 Undulograptus austrodentatus の初出現で定義されている[3]。
名称
[編集]ダーリウィリアンは1899年に地質学者トーマス・サージェント・ホールがオーストラリアのビクトリア州グラント郡のダーリウィル教会区にちなんで提唱した[4]。
GSSP
[編集]ダーリウィリアン階の国際標準模式層断面及び地点(GSSP)は中華人民共和国浙江省常山県の南西3.5キロメートル地点の黄泥塘村の付近の黄泥塘セクション(北緯28度51分14秒 東経118度29分23秒 / 北緯28.8539度 東経118.4897度)で、主に黒色頁岩からなるNingkuo累層の露頭である。ダーリウィリアン階の基底はフデイシの種 Undulograptus austrodentatus の初出現で定義されている[5]。第二の示準化石はフデイシの Arienigraptus zhejiangensis である[5]。
ダーリウィリアン階はイングランドの層序区分ではArenigやLlanvirnと重複する[6]。ダーリウィリアンの基底はArenigのフェニアン階の層準と対比できる[5]。
生物層序
[編集]ダーリウィリアン階の基底は U. austrodentatus 帯の基底でもある。このゾーンは北大西洋のコノドント Microzarkodina parva 帯の直上に位置する。また、この基底は北アメリカのコノドント Histiodella altifrons 帯の上に位置する[5]。
U. austrodentatus ゾーンは世界中の露頭から知られており、ダーリウィリアン階の基底を容易に対比できる[7]。
地層の分布
[編集]タイ王国南部のサトゥーン県からはダーリウィリアンからカティアンまでの化石帯が3つ、マレーシアのランカウイ群島からはダーピンジアンからカティアンまでの化石帯が4つ報告されている[8]。
脚注
[編集]- ^ “INTERNATIONAL CHRONOSTRATIGRAPHIC CHART(国際年代層序表)”. 日本地質学会. 2020年4月22日閲覧。
- ^ 鈴木寿志「地質年代区分2012」『日本地質学会第120年学術大会講演要旨(2013仙台)』、日本地質学会、2013年、doi:10.14863/geosocabst.2013.0_629。
- ^ “GSSP Table - Paleozoic Era”. Geologic Timescale Foundation. 30 November 2012閲覧。
- ^ “Darriwillian”. Mindat. 2020年4月24日閲覧。
- ^ a b c d “GSSP for Darriwilian Stage”. Geologic Timescale Foundation. 30 November 2012閲覧。
- ^ Gradstein, F. M., ed (2012). The Geologic Time Scale 2012. Elsevier Science Ltd. pp. 1176. ISBN 978-0444594259 30 November 2012閲覧。
- ^ Mitchell, C. E.; Chen Xu; S. M. Bergström; Zhang Yuan-dong; Wang Zhi-hao; B. D. Webby; S. C. Finney (1997). “Definition of a global boundary stratotype for the Darriwilian Stage of the Ordovician System”. Episodes 20 (3): 158–166 20 September 2012閲覧。.[リンク切れ]
- ^ 上松佐知子「マレーシア・ランカウィ諸島における下部–中部オルドビス系生層序の確立」『地質学雑誌』第119巻第5号、日本地質学会、2010年10月25日、874頁、doi:10.5026/jgeography.119.872。