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ジアフェニルスルホン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダプソンから転送)
ジアフェニルスルホン
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
販売名 レクチゾール
Drugs.com monograph
MedlinePlus a682128
胎児危険度分類
法的規制
  • 処方箋医薬品(日本), ℞-only (U.S.), POM (UK)
薬物動態データ
生物学的利用能70 〜 80%
血漿タンパク結合70 〜 90%
代謝肝代謝 (主に CYP2E1による)
半減期20 to 30 hours
排泄腎排泄
データベースID
CAS番号
80-08-0 チェック
ATCコード D10AX05 (WHO) J04BA02 (WHO)
PubChem CID: 2955
DrugBank DB00250 チェック
ChemSpider 2849 チェック
UNII 8W5C518302 チェック
KEGG D00592  チェック
ChEBI CHEBI:4325 チェック
ChEMBL CHEMBL1043 チェック
化学的データ
化学式C12H12N2O2S
分子量248.302 gmol−1
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ジアフェニルスルホン(正確にはジアミノジフェニルスルホン、diaminodiphenyl sulfone; DDS)[1]は、薬学的には合成抗菌剤免疫抑制剤の一つ、工業的にはエポキシ樹脂硬化剤である。医薬品での商品名はレクチゾール(田辺三菱製薬製造販売)、欧米ではダプソン(Dapsone)の名で知られる。

薬理

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適応症

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  • 持久性隆起性紅斑、ジューリング疱疹状皮膚炎、天疱瘡類天疱瘡色素性痒疹
  • ハンセン病
    • 適応外ではあるが、皮膚結節性多発動脈炎、アナフィラクトイド紫斑、皮膚アレルギー性血管炎、蕁麻疹様血管炎などの血管炎、線状IgA水疱症や粘膜類天疱瘡などの水疱症、好酸球性膿疱性毛包炎や角層下膿疱症などの無菌性膿疱性疾患群、壊疽性膿皮症やSweet病ベーチェット病などの好中球性疾患、顔面播種状粟粒性狼瘡や環状肉芽腫などの肉芽腫症、皮膚筋炎の皮膚症状や、円板状エリテマトーデス、亜急性皮膚エリテマトーデスなどの膠原病、集族性ざ瘡、急性痘瘡状苔癬状粃糠疹などにも効果を示す。

工業用途

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芳香族ポリアミンとして一般的な化学種であり、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる。主な用途はガラスエポキシ基板の製造である。他のポリアミン硬化剤と比較して耐熱性に優れる。

相互作用[2]

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副作用[2]

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歴史

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ジアフェニルスルホンは、フランスエルネスト・フルノーフランス語版[3] と、イギリスのグラッドウィン・バトル(Gladwin Buttle)[4] により、それぞれ独自に発見された[5]

その後、誘導体のグルコスルホンナトリウムが「プロミン」の商品名でハンセン病治療薬として実用化され、絶大な効果を上げたが、注射剤としてしか使えないことから、錠剤として使えるDDSの方が用いられる。

脚注

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  1. ^ Thomas L. Lemke (2008). Foye's Principles of Medicinal Chemistry. Lippincott Williams & Wilkins. p. 1142. ISBN 9780781768795. https://books.google.ca/books?id=R0W1ErpsQpkC&pg=PA1142 
  2. ^ a b レクチゾール錠25mg、田辺三菱製薬、2015年12月19日閲覧
  3. ^ Fourneau, E.; Tréfouël, Th. et J.; Nitti, F.; Bovet, D. (1937). “Action antistreptococcique des dérivés sulfurés organiques” (フランス語). Comptes rendus de l'Académie des sciences 204: 1763. http://gallica.bnf.fr/ark:/12148/bpt6k31562/f1763.image. 
  4. ^ Buttle, G.A.H.; Stephenson, D.; Smith, S.; Dewing, T.; Foster, G.E. (June 1937). “Treatment of streptococcal infections in mice with 4:4'diamino-dipheni-sulphone”. Lancet 229 (5936): 1331–4. doi:10.1016/S0140-6736(00)75868-5. http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2800%2975868-5/abstract. 
  5. ^ Leprosy | 14 History of dapsone and dyes”. 2009年2月24日閲覧。 (1937)

外部リンク

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